Windows用の動画編集ソフトとして人気の「AviUtl」をMac で使うためには、「EasyWine」というソフトが必要です。MacにEasyWineをインストールし、AviUtlをセットアップするまでを解説します。
AviUtlという動画編集のフリーソフトがあります。Windows用のソフトで、高機能で軽快、簡単操作に高い拡張性と、根強い人気を誇ります。
MacにはMacで高機能・高性能な動画編集ソフトがありますが、WindowsからMacに乗り換えた人や、すニコニコ動画やYouTubeに投稿する動画の編集をメインとして動画編集る人や、拡張性が非常に高いので、機能や対応フォーマットを追加したいMacの所有者なら、AviUtlを使ってみたいのではないでしょうか。
ただ、Windows用のソフトですから、そのままではMacで使うことは出来ません。MacでAviUtlを使う方法を解説いたします。
MacとWindowsマシンは、大雑把に言って、基本となるプログラムが違います。例えれば、地面の上と水の上と考えてください。地面の上で動かす機械を水の上に持って行けないように、Windows上で動くプログラムをそのままMacで動かすことは出来ないのです。
地面の上で動かす機械を水上で動かすには、大きな板を水面に浮かべ、その上に機械を置けば使えます。その役割をするのがエミュレーターソフト。これを使うことで、MacにWindowsと同じ環境を作ります。
Windows上で動くAviUtlをMacで使うには、エミュレーターソフトを導入し、その上でAviUtlを動かせば良いのです。ただ、この方法を使うには、ライセンスの関係から、Windowsを購入しないとMacでは動かせません。
そこで、「Wine」というソフトが開発されました。これは、水の上に大きな板を置くのではなく、機械の下に台を置いて、機械が水に沈まないようにする、と言う形です。つまり大きな板(=Windowsライセンス)を使わずに、小さな台(=無償「Wine」)で機械(=ソフトAviUtl)を動かすのです。
前置きが長くなりましたが、「Wine」はWindowsのライセンスを使わずにWindows用ソフトを動かすソフトです。ただ、導入が難しいことから、文字通り”簡単に”動かすようにしたものが「EasyWine」なのです。
なぜ「Wine」があるのに「EasyWine」を使うかというと、「Wine」が英語ベースで、完全に日本語に対応しているとは言えないことと、導入に際してはある程度の知識を求められるからです。
その点、「EasyWine」はインストールも日本語で解説されていますので、比較的簡単に導入を行うことが出来ます。
以上のように、MacでAviUtlを使うためには、まずEasyWineをインストールする必要があります。その方法から説明します。
まず、最初にEasyWineをダウンロードします。
使い方は極めて簡単で、上記で作られた「EasyWine」のアイコン上に、動かしたいWindowsソフトをドラッグアンドドロップするだけです。
EasyWineのインストールが終了すれば、Mac上でWindowsソフトを動かす準備が整いました。AviUtlを使えるように準備していきます。
なお、AviUtlは拡張性が強みだと書きましたが、逆を言えば拡張機能を導入しないと性能を発揮できません。拡張編集プラグインは必要に応じてインストールしますが、その前段階として、AviUtlをまずインストールしてください。
AviUtlは、本来の機能はAVI形式のファイルに各種フィルターをかけるソフトです。その機能としては場面のカットやリサイズ、クロッピング、連結、音声入れ替えなどの基本操作に、画質補正や色調整、テキスト、画像の合成等の高度な編集もできます。
ただ、ファイル名からも推測できるように、基本的にはAVI形式のファイルを扱うための動画編集ソフトとして開発されています。
そこに、対応フォーマットを追加したり、機能を追加することでさらに使用範囲を広げる事ができます。その機能を拡張するソフトがプラグインですが、その中でも編集機能を大幅にパワーアップするのが拡張編集プラグインとなります。
拡張編集プラグインの具体的な内容は、「タイムライン」と「設定ダイアログ」の2つです。
「タイムライン」は時間の流れを視覚化し、映像や音楽などのデータを棒グラフのように表示した画面のことで、複数の映像を時間軸に沿って並べたり、字幕やバックミュージックを付けたりといった編集作業に役立ちます。「設定ダイアログ」はタイムライン上の画像や動画や図形などの状態を変化させることができるウィンドウです。
AviUtlを使う場合、この拡張編集プラグインは是非ともインストールしておきましょう。
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