2019年05月11日更新
EasyWineを使ってMacで動画編集ソフト「AviUtl」を使う方法を解説!
Windows用の動画編集ソフトとして人気の「AviUtl」をMac で使うためには、「EasyWine」というソフトが必要です。MacにEasyWineをインストールし、AviUtlをセットアップするまでを解説します。
目次
MacでAviUtlを使う方法は?EasyWine?
AviUtlという動画編集のフリーソフトがあります。Windows用のソフトで、高機能で軽快、簡単操作に高い拡張性と、根強い人気を誇ります。
MacにはMacで高機能・高性能な動画編集ソフトがありますが、WindowsからMacに乗り換えた人や、すニコニコ動画やYouTubeに投稿する動画の編集をメインとして動画編集る人や、拡張性が非常に高いので、機能や対応フォーマットを追加したいMacの所有者なら、AviUtlを使ってみたいのではないでしょうか。
ただ、Windows用のソフトですから、そのままではMacで使うことは出来ません。MacでAviUtlを使う方法を解説いたします。
EasyWineとは?
MacとWindowsマシンは、大雑把に言って、基本となるプログラムが違います。例えれば、地面の上と水の上と考えてください。地面の上で動かす機械を水の上に持って行けないように、Windows上で動くプログラムをそのままMacで動かすことは出来ないのです。
地面の上で動かす機械を水上で動かすには、大きな板を水面に浮かべ、その上に機械を置けば使えます。その役割をするのがエミュレーターソフト。これを使うことで、MacにWindowsと同じ環境を作ります。
Windows上で動くAviUtlをMacで使うには、エミュレーターソフトを導入し、その上でAviUtlを動かせば良いのです。ただ、この方法を使うには、ライセンスの関係から、Windowsを購入しないとMacでは動かせません。
そこで、「Wine」というソフトが開発されました。これは、水の上に大きな板を置くのではなく、機械の下に台を置いて、機械が水に沈まないようにする、と言う形です。つまり大きな板(=Windowsライセンス)を使わずに、小さな台(=無償「Wine」)で機械(=ソフトAviUtl)を動かすのです。
前置きが長くなりましたが、「Wine」はWindowsのライセンスを使わずにWindows用ソフトを動かすソフトです。ただ、導入が難しいことから、文字通り”簡単に”動かすようにしたものが「EasyWine」なのです。
Wineより簡単に使える!
なぜ「Wine」があるのに「EasyWine」を使うかというと、「Wine」が英語ベースで、完全に日本語に対応しているとは言えないことと、導入に際してはある程度の知識を求められるからです。
その点、「EasyWine」はインストールも日本語で解説されていますので、比較的簡単に導入を行うことが出来ます。
MacでAviUtl 動画編集する方法
以上のように、MacでAviUtlを使うためには、まずEasyWineをインストールする必要があります。その方法から説明します。
EasyWineのインストール
まず、最初にEasyWineをダウンロードします。
- 上記のサイトにアクセス後、画面を下にスクロールすると「ダウンロード」という項目が表示されます。その中の一番上のリンクをクリックしてください。
- リンク先から「EasyWine-20180815_wine-3.13.dmg」というファイルをダウンロードしてください。
- 次にダウンロードしたファイルの中から「EasyWine-20180815_wine-3.13.dmg」ファイルをダブルクリックで開きます。
- インストールされましたら、「EasyWine」のアイコンが作成されますから、デスクトップに移動したり、Applicationsフォルダに移動します。
以上でインストールは完了です。
EasyWineの使い方
使い方は極めて簡単で、上記で作られた「EasyWine」のアイコン上に、動かしたいWindowsソフトをドラッグアンドドロップするだけです。
MacでAviUtl 動画編集で拡張編集プラグインを導入する
EasyWineのインストールが終了すれば、Mac上でWindowsソフトを動かす準備が整いました。AviUtlを使えるように準備していきます。
なお、AviUtlは拡張性が強みだと書きましたが、逆を言えば拡張機能を導入しないと性能を発揮できません。拡張編集プラグインは必要に応じてインストールしますが、その前段階として、AviUtlをまずインストールしてください。
拡張編集プラグインとは?
AviUtlは、本来の機能はAVI形式のファイルに各種フィルターをかけるソフトです。その機能としては場面のカットやリサイズ、クロッピング、連結、音声入れ替えなどの基本操作に、画質補正や色調整、テキスト、画像の合成等の高度な編集もできます。
ただ、ファイル名からも推測できるように、基本的にはAVI形式のファイルを扱うための動画編集ソフトとして開発されています。
そこに、対応フォーマットを追加したり、機能を追加することでさらに使用範囲を広げる事ができます。その機能を拡張するソフトがプラグインですが、その中でも編集機能を大幅にパワーアップするのが拡張編集プラグインとなります。
拡張編集プラグインの具体的な内容は、「タイムライン」と「設定ダイアログ」の2つです。
「タイムライン」は時間の流れを視覚化し、映像や音楽などのデータを棒グラフのように表示した画面のことで、複数の映像を時間軸に沿って並べたり、字幕やバックミュージックを付けたりといった編集作業に役立ちます。「設定ダイアログ」はタイムライン上の画像や動画や図形などの状態を変化させることができるウィンドウです。
AviUtlを使う場合、この拡張編集プラグインは是非ともインストールしておきましょう。
AviUtlと拡張機能をダウンロード
まずは基本となるAviUtlをダウンロードします。ファイルは下記のサイトからダウンロードしてください。
上記サイトにアクセスすると、ダウンロードと書かれたコーナーからいくつかのファイルをダウンロードできるようになっています。その中の「aviutl100.zip」をダウンロードしてください。
また、そのすぐ下に「拡張編集Plugin」もありますので、同様に「exedit92.zip」をダウンロードしてください。
両方ダウンロードしましたら、解凍して同じフォルダにまとめておいてください。インストールは以上で終了です。
MacでAviUtlの導入後の設定
AviUtlの起動ですが、通常のソフトと同じように、実行ファイル(aviutl.exe)をダブルクリックしますが、場合によってはダブルクリックでは起動しない場合があります。
これは、EasyWineが起動した状態でないとAviUtlが起動しないためで、実行ファイルをEasyWineにドラッグアンドドロップするか、実行ファイルを右クリックし、メニューから「このアプリケーションで開く」→「EasyWine」を選択して起動する必要があります。
「このアプリケーションで開く」メニュー内にもない場合は、「その他」を選択し、Applicationsフォルダ内のEasyWineを選択し、「開く」を押してください。
入力プラグインを導入
AviUtlが起動すればあと一息です。AviUtlは最初の状態では読み込めるファイル形式、出力できるファイル形式が限定されています。その種類を増やす方法がプラグインの導入ですので、拡張編集プラグインとは別に下記のプラグインを導入する必要があります。
上記をダウンロードし、同様にAviUtlのフォルダに解凍、展開します。
初期設定で使いやすく変更
次に、AviUtlを起動し、設定を変更します。
注意していただきたいのは、同一フォルダに上記プラグインを置いてあれば、読み込めるファイルは自動的に増えますが、”拡張編集から読み込める拡張子”は増えません。読み込める拡張子を増やす為、設定ファイル(exedit.ini)に拡張子を追記する必要があります。
m2ts、ts、wmv、mkv、movなどの動画形式のファイルを読み込むために、追記をしてください。
同一フォルダにある、exedit.iniをメモ帳等で開きます。
上記のようになっていますので、そこに
.mkv=動画ファイル
.mkv=音声ファイル
.mpg=動画ファイル
.mpg=音声ファイル
.mpeg=動画ファイル
.mpeg=音声ファイル
.wma=動画ファイル
.wma=音声ファイル
.wmv=動画ファイル
.wmv=音声ファイル
.m2ts=動画ファイル
.m2ts=音声ファイル
.ts=動画ファイル
.ts=音声ファイル
上記のように追記してください。他にも読み込ませたい拡張子があれば、動揺に追記していきます。
フィルタの順序の設定
次に、ファイル形式を確認する順番を設定します。これは、頻繁に使う
AviUtlは、ファイルを読み込む際、「ファイル」→「環境設定」→「入力プラグインの優先度の設定」の中にある入力プラグインの上から順にファイルを読み込めるかを確かめていきます。
標準で導入されているプラグインから順番に読み込ませた方が、ソフトの動作には効率がよいので、最優先に試すべきは「AviUtlに標準で組み込まれている入力プラグイン」となるため、「L-SMASH Works File Reader」や「DirectShow File Reader」は一番下にします。
「下に移動」をクリックする事で優先度は下がります。順番的には「DirectShow File Reader」を一番下、その上に「L-SMASH Works File Reader」という形にすると良いでしょう。
EasyWineを使ってMacで動画編集ソフト「AviUtl」を使おう!
以上でMacでAviUtlを使う準備は整いました。拡張編集や各種入力・出力ファイルにも対応出来ています。
Macにも動画編集ソフトは数多くありますが、Windowsで長い歴史を持ち、多くの人々の手によって改良が続けられてきたAviUtlは無料で使えるソフトとしては優秀なソフトウェアといえます。Youtubeやニコニコ動画で配信を行う人にとっては大変使いやすいソフトでもありますので、EasyWineと共に導入して活用してください。