キャッシュレス・消費者還元事業に登録している販売者の商品をAmazonでキャッシュレス決済購入すると、5%分がその場で値引きされます。Amazonで5%還元が適用されるキャッシュレス決済方法の一覧や対象商品の検索方法などをまとめました。
2019年10月1日に、日本の消費税率が8%から10%に引き上げられました。1989年4月に3%の消費税が初めて施行されて以来、1997年4月に5%、2014年4月に8%と、消費税率は事あるごとに上昇推移しています。
今や日本国の税収の約30%は消費税によって占められており、年々高騰する社会保障費を賄うためには今後も消費税率の引き上げを避けることは出来ないでしょう。
ところで、同日から「キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)」という金融政策も併せて施行されたことを御存知でしょうか?
ここでは、キャッシュレス・消費者還元事業(ポイント還元事業)の概要について解説していきます。
キャッシュレス・消費者還元事業とは、消費税率の引き上げに伴って導入された経済活動支援政策のことです。
消費税率の引き上げ前には必ず駆け込み需要が発生し、消費そのものがしばらく低迷する現象が発生してしまいます。今回の消費税率引き上げでは、消費冷え込みを防ぐために、キャッシュレス・消費者還元事業という対策が実施されることになりました。
キャッシュレス・消費者還元事業の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
キャッシュレス・消費者還元事業に登録できるのは、以下の条件に当てはまる中小・小規模事業者(法人または個人事業主)だけです。
業種分類 | 定義 |
---|---|
卸売業 |
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小売業 |
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サービス業 |
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旅館業 |
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ソフトウェア業・情報処理サービス業 |
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製造業その他 |
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また、中小・小規模事業者でも「一般店舗」か「フランチャイズ店」かによって還元ポイント等の要件が異なります。
還元事業対象店舗の区分 | 消費者への還元率 | 中小・小規模事業者への補助 |
---|---|---|
中小・小規模事業者が経営する対象店舗 (八百屋や書店など) |
代金総額の5% (原則税込み金額で計算) |
|
中小・小規模事業者が経営するフランチャイズチェーン (コンビニやガソリンスタンドなど) |
代金総額の2% (原則税込み金額で計算) |
なし (ただし2%分のポイント還元の原資は政府の補助対象) |
キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店を利用する際に、キャッシュレス決済で代金を支払った時のみ5%(または2%)のポイント還元の対象になります。現金で支払った場合は対象外になることに注意が必要です。
なお、キャッシュレス・消費者還元事業でポイント還元対象となるキャッシュレス決済方法を具体的に挙げると、以下のようなものがあります。具体的な条件は各事業者によって異なるため、事前に確認しておいた方が良いでしょう。
要するに、キャッシュレス・消費者還元事業が施行されたからといって常に消費税増税分が買い物時に還元されるわけではないということです。制度を正確に理解しておかないと、買い物時に損をすることになります。
キャッシュレス・消費者還元事業の加盟店、対象となる決済方法等を具体的に確認したい方は、以下のリンクにアクセスして「ポイント還元対象店舗検索アプリ」をダウンロードすると良いでしょう。
キャッシュレス・消費者還元事業では、コンビニや理髪店などの実店舗だけでなくECサイトもポイント還元の対象になります。
楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon等のWebサイトでインターネットショッピングを行う際にも、所定の条件を満たしていればポイント還元が適用されます。
キャッシュレス・消費者還元事業では中小・小規模事業者のみがポイント還元の対象となるのに、「世界最大級のインターネットショッピングサイト・Amazonがなぜ加盟店に登録されているのか」と不思議に思う方もいることでしょう。
実はAmazonには、Amazon.co.jp以外の法人・個人がAmazon上で商品を売買できる「マーケットプレイス」というサービスがあります。キャッシュレス・消費者還元事業の対象となるのは、Amazon.co.jpではなく、マーケットプレイスを利用して出品している中小・小規模事業者の商品の方です。
制度上は「中小・小規模事業者が経営する対象店舗」に該当するため、Amazonマーケットプレイスの出品者がキャッシュレス・消費者還元事業に登録している場合、決済金額の5%分に相当する金額が還元対象となります。(ただし配送料は計算の対象外。)
キャッシュレス・消費者還元事業におけるポイントの還元方法は、各事業者によって異なります。主なショップでのポイント還元率や還元方法をまとめると、以下の表のようになります。
店舗名 | 対象となる決済手段 | ポイント還元率 | 還元方法 | 上限 |
---|---|---|---|---|
楽天市場 | クレジットカード(一部対象外ブランドあり) | 5% | クレジットカードのポイントとして還元 | 月に15,000ポイント (楽天カードの場合) |
Yahoo!ショッピング |
|
5% | PayPayボーナスライトとして還元 | 月に15,000円相当 |
セブンイレブン |
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2% | 即時充当(その場で値引き) | 1回あたり5,000円 (還元対象決済金額の上限は25万円) |
ファミリーマート |
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2% | 即時充当(その場で値引き) | 1回あたり5,000円 (還元対象決済金額の上限は25万円) |
ローソン |
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2% | 即時充当(その場で値引き) | 1回あたり5,000円 (還元対象決済金額の上限は25万円) |
Amazonの場合は、商品の決済金額の5%分に相当する金額が即時充当(その場で値引き)されます。
例えば税込み100円の対象商品を購入した場合、5%の還元率が適用されて95円を支払うことになるわけです。(ただし1決済につき40万円までが還元対象決済金額の上限。)
独自ポイントで還元される場合は貯まったポイントを後で利用しなければならず、若干手間がかかります。その点、Amazonでは即時充当(その場で値引き)してくれるため、非常に分かりやすいシステムになっています。
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