2020年05月18日更新
Zoomのデータ通信量はどれくらい?Skypeなど他のビデオ通話アプリと比較!
Zoomにモバイルデータ通信で接続している方の多くから、データ通信量の消費が気になる当い声が寄せられてます。実際のところ、Zoomのデータ通信量はどのくらいの容量になるのでしょうか。この記事ではSkypeなどとの比較から検証してみます。
目次
Zoomの通信量はどのくらい?
テレワークを導入する会社や、オンライン授業を始める学校や塾、予備校が増える中で、ビデオ会議システムのZoomを導入する企業などが増えています。また、Zoom飲み会やZoom帰省、Zoom同窓会など、プライベートでもZoomを活用する方が増加しています。
家からZoomに接続するときのインターネット環境は人それぞれです。光回線やケーブルテレビの高速インターネットを接続している方は、データ通信量は気になりません。しかし、月額データ消費容量に制限のあるモバイルデータ通信を利用している場合には、テレワークが始まってからパケット使用料が跳ね上がったという方も少なくありません。
この記事では、Zoomアプリで会議に参加したら、どのくらいのデータ通信量がかかるのか、Skypeなどの他のビデオ会議システムとも比較しながら検証してみましょう。
音声通話のみのデータ通信量
Zoom会議にはビデオ通話をせずに、音声だけで参加できます。音声だけでZoom会議に参加する場合のデータの消費量はどのくらいなのか検証します。
データ通信量を計測しながら、Zoomを音声のみで接続し続けた場合には、10分間の接続で約6MBから7MBのデータ通信量でした。
Zoomに音声で接続した時間 | データ通信量 |
10分 | 7MB |
60分 | 42MB |
120分 | 84MB |
600分(10時間) | 840MB |
1440分(24時間) | 1008MB(約1GB) |
上記の表は、複数回計測した平均値です。データ通信消費量を計測してみると、だいたい10分間当たりの音声通話のみのデータ消費量は6MBから7MBの間で、経過時間によって7の倍数前後で増えていきます。
音声通話のみで1GB消費するのは約24時間です。1日8時間、音声で接続し続けると、3日間で1GB消費する計算です。
ビデオ通話の場合のデータ通信量
テレワークでZoomを利用するのは、音声通話よりもビデオ通話の方が多いでしょう。ビデオ通話の場合には、映像が音声にプラスされるので、データ通信の消費容量はかなり多くなります。10分間で消費されるZoomのデータ通信容量は、ビデオ通話の場合は約100MBです。これは音声通話のみの時の約17倍です。
Zoomにビデオ通話で接続する時間 | データ通信量 |
10分 | 100MB |
60分 | 600MB |
120分 | 1200MB(1.2GB) |
600分(10時間) | 6000MB(6GB) |
1440分(24時間) | 14400MB(14.4GB) |
音声通話の場合には、1GBのデータ通信容量に達するのに24時間かかりました。しかし、ビデオ通話の場合には2時間経たずに1GBに達してしまいます。特にビデオ通話でZoomを利用する場合には、高速回線の導入は必須といえるでしょう。
Zoom以外の主要なビデオ通話アプリと通信量を比較すると?
ビデオ会議ができるシステムは、Zoomだけではありません。その他にもSkypeなどの優れたアプリもたくさんあります。Zoomを他のアプリと比較した場合、どのくらいデータ通信容量に違いが出るのかを、一覧表で見てみましょう。
ビデオ会議ができるアプリ | 音声通話 1時間あたりの データ通信量 |
音声通話 24時間あたりの データ通信量 |
ビデオ通話 1時間あたりの データ通信量 |
ビデオ通話 24時間あたりの データ通信量 |
Zoom | 42MB | 1008MB(1.08BG) | 600MB | 14.4GB |
Skype | 37MB | 888MB | 120MB | 2.8GB |
Google Meet | 36MB | 864MB | 600MB | 14.4GB |
LINE | 30MB | 720MB | 600MB | 14.4GB |
ハングアウト | 42MB | 1008MB(1.08GB) | 1.5GB | 37GB |
メッセンジャー | 18MB | 432MB | 360MB | 4.3GB |
ビデオ通話で比較すると、圧倒的にデータ通信量が少ないのはSkypeです。ただし、Skypeのビデオ通信は映像も音声もあまり品質が良くありません。画質や音質を抑えることで、通信量の軽減を図っている可能性があります。とはいえ、データ通信量を節約したい方には、ZoomよりもSkypeの方がメリットが大きいと言えます。
Zoomのデータ通信量を比較するとわかること
他のアプリと比較すると、Zoomのデータ通信量についていろいろと見えてくることがあります。Zoomのデータ通信量についてわかることについて解説します。
Zoomのデータ通信容量は噂されているほど少なくない!
Zoomを使うメリットとして、よく言われているのが他のアプリに比べるとデータ通信量が少ないという点です。しかし、実際に消費容量を計測して見ると、必ずしもそうはいえないことがわかります。
実はビデオ通話のデータ通信量の消費はSkypeの方が少ないことも
実際に比較してみると、実はSkypeの方がデータ通信量が少ないことがわかります。以前は、本当にZoomのデータ通信量は、画質や音質と比べるとはるかに少ないこともありました。しかし、使いやすさとデータ容量を抑えることに注力して、セキュリティ面を軽視した結果、脆弱性が指摘され、実際にスパム攻撃が頻発するようになってしまいました。
そのために、Zoomではセキュリティ面を向上させたことで通信容量も増えてしまった模様です。現在では、Zoomの特にビデオ通話には、データ容量が少ないというメリットは少ないので注意しましょう。
Zoomのデータ通信量を増やす要素はいくつかある
Zoomのデータ通信量を増やす要素はいくつかあります。その要素を解説します。
PCはビデオ画面の大きさで通信量が変わる
PCでZoomを利用する場合には、PCに表示するビデオの画面で受信する通信量が変わります。Zoomの画面は全画面表示にしなければ、好きな大きさに設定できます。ビデオ通話で通信量を減らしたい場合には、Zoomのビデオ通話のウインドウを小さくしましょう。
ビデオに映る人の動作が激しいと通信量が多くなる
Zoomではビデオに映る人の動作が大きくなると、通信量が大きくなるという特徴があります。会議で大きな動作をすることはあまりないでしょうが、ダンスのレッスンや、事務やスポーツの指導など、動きが必要なことをオンラインで行う場合には、通信量が増える可能性があるので注意しましょう。
画質でももちろん通信量は変わる
ZoomはPCや回線の状況に応じて、画質を自動的に変更します。高画質で送受信する場合には、当然のことながら通信量も大きくなります。
Zoomでテレワーク!パケット通信量の速度制限を受けないためには?
特にスマホのモバイルデータ通信でZoomに接続している場合には、パケットの通信制限が気になるところです。通信制限を受けてしまうと、音声通話でさえも安定的にできるか怪しくなります。Zoomを利用するテレワークで、パケットの通信制限を受けないようにするための対処法を解説します。
スマホのモバイルデータ通信からネット回線に切り替える
一番いい解決方法は、スマホのモバイルデータ通信を利用している場合には、インターネット回線を自宅へ引くのが一番いいでしょう。
光回線やケーブルテレビなどの高速回線を引く
高速インターネット回線には、光回線やケーブルテレビなどがあります。お住まいの地域によって、利用できる高速インターネット回線は違います。また、マンションやアパートの場合には、マンションやアパートに引いている回線の種類があるので、管理会社に問い合わせてみるといいでしょう。
工事なしですぐに使えるホームルーターを導入する
光回線やケーブルテレビのインターネット回線は、開通するために工事が必要です。場合によっては、工事までの日程が1ヶ月以上先になることもあります。それでは困るという方は、家に設置すればすぐにWi-Fiを利用できるようになる、ホームルーターをおすすめします。
ポケットWi-Fiを自宅でも利用できるようにしたもので、通信制限なくWi-Fiのデータ通信を利用できます。WiMAXやソフトバンクなどで申し込みできるので、ぜひすぐにでも自宅にインターネット回線を引きたい方は、問い合わせてみましょう。
Zoomはデータ通信量に気を付けよう!
この記事では、Zoomのデータ通信量について解説してきました。データ通信が少なくて、高音質で高画質のビデオ会議ができると言われているZoomです。しかし、実際に計測してみると、それほどデータ通信量の節約のメリットがあるわけではありません。
特に自宅からZoomを利用するときには、データ通信量がかなりかかることを理解した上で、自宅のインターネット回線を整備することを検討しましょう。