2019年04月28日更新
ミラーリングしてカーナビにスマホの画面を映す方法![iPhone/Android]
スマホのアプリや動画などの画面をカーナビに映すことができるミラーリング機能はご存知でしょうか。今回は、ミラーリング可能なカーナビの種類や、iPhoneやAndroidでカーナビにスマホの画面をミラーリングで映す方法とその注意点などをご紹介します。
目次
ミラーリングしてカーナビにスマホの画面を映すには?
ミラーリングとは、iPhoneやAndroidなどの操作画面を別の端末画面にそっくり映す技術・機能のことを言います。カーナビへのミラーリングは、スマホの画像や動画をアプリの種類を問わず、そのままカーナビに映すだけでなく、音声も車のスピーカーから出して楽しめます。
それでは、ミラーリングしてカーナビにスマホの画面を映すにはどのようにするのでしょうか。
カーナビの種類を確認しよう
スマホの画面をミラーリングでカーナビに映すためには、カーナビがミラーリングに対応する必要があります。カーナビへのミラーリングには、カーナビがHDMIポートかアナログ入力ポートのいずれかを搭載していることが条件になります。そのため、まずカーナビの種類を確認しましょう。
HDMIポート搭載カーナビ
HDMIとは、”High-Definition Multimedia Interface”の略で、映像と音声を1本のケーブルでまとめて転送できる通信規格を指し、最近のテレビやゲーム機器などで主要になっています。映像と音声を別々のケーブルで転送していたアナログ式と比べ、デジタル機器に対応しているため動画などの画質や音質が格段に向上しています。
HDMIポート搭載カーナビとは、このHDMI規格のケーブルに対応したポート(接続端子)があるカーナビのことですが、新しいカーナビでも別の規格に対応してHDMIに非対応のものもあるため、カーナビメーカーのHPや取扱説明書などで確認しましょう。
一部国内メーカーのカーナビでHDMI入力対応のものを調べてみました。
- パイオニアのカーナビ
- ケンウッドのカーナビ
- パナソニックのカーナビ
ご覧のように、すべてのカーナビがHDMI入力ポートに対応している訳ではありません。また、カーナビによってHDMI入力端子のタイプが異なるため、接続の際には取扱説明書などであらかじめタイプを確認する必要があります。
また、ご利用の車に自動車メーカー純正のナビが搭載されている場合は、取扱説明書のカーナビの背面図からHDMI入力に対応しているか確認しましょう。
アナログ入力ポート搭載カーナビ
アナログ入力ポート搭載カーナビは、従来型の赤(音声・右)・白(音声・左)・黄(映像)のRCA端子に代表されるアナログ式の入力ポートを搭載したカーナビで、少し前の一部カーナビの下位モデルが該当しています。ご利用のカーナビがアナログ入力に対応しているかは、カーナビの取扱説明書で確認しましょう。
▼参考のために、カーナビ関連会社のリンク一覧を下記リンクに貼ります。
また、手元にあるミラーリングのための接続機器がHDMI対応のみの場合は、下図のようなHDMI変換アダプタを入手すればアナログ入力ポート搭載のカーナビでも対応可能です。
また、外部入力ポートが無いメーカー純正ナビでも、下記リンクの一部の適合機種であれば、ビートソニック社の映像入力アダプタを使ってミラーリングできる場合があります。
接続方法は2種類
また、ミラーリング可能なカーナビにiPhoneやAndroidスマホを接続する方法は、無線接続と有線接続の2種類あります。
無線接続
無線接続とは、カーナビとスマホをWi-Fi電波を利用して接続する方法です。ケーブルが不要なので足元もスッキリでスマホ画面をカーナビにミラーリングできます。ただし、有線接続に比べ、通信状況により画像や動画が安定しない場合があります。
また、カーナビに無線接続するための接続機器やWi-Fiポイントなどが別途必要になり、有線接続より経費はかかりますが、Androidでは有線接続に対応していない機種があるため、その場合は無線接続を試しましょう。
有線接続
有線接続とは、HDMIケーブルやアナログ式のRCAケーブルなど、ケーブルでカーナビとスマホを接続する方法です。無線接続に比べ、有線のため映像が安定し、無線接続用の機器も不要なため出費も少なくて済みます。ただし、Androidの一部機種では有線接続に対応していないため注意が必要です。
また、ケーブルで足元がごちゃついたり、ケーブルの長さによってはスマホを操作できる範囲が限られたりしますが、工夫次第で快適なミラーリング生活を実現できます。
カーナビにiPhone画面をミラーリングする方法
iOS5以降を搭載したiPhone4S以降のiPhoneであれば、「Air Playミラーリング」機能でiPhoneの画面をミラーリングできます。ここでは、カーナビにiPhone画面をミラーリングする方法をご紹介します。ご利用のカーナビに合わせて試してみましょう。
無線接続
無線接続でのiPhoneのミラーリング方法からご案内します。iPhoneの「Air Play」で送信した画像や動画などのデータを、カーナビに映すためのインターフェースアダプタと、それをカーナビにつなぐケーブル、また接続作業に使うラジオペンチなどが必要になります。
HDMI入力にも、アナログ入力にも対応可能で、おすすめなのがビートソニック社の「IF30」というインターフェースアダプタです。
また、既出の映像入力アダプタを使えば、メーカー純正のカーナビにもiPhone画面をミラーリング可能です。
HDMIポート搭載カーナビの場合
HDMIポート搭載カーナビの場合の接続方法からご紹介します。まず、インターフェースアダプタのIF30と、IF30をカーナビにつなぐHDMIケーブルが必要ですが、HDMIの端子(ポート)は複数あり、ご利用のカーナビのHDMI入力端子のタイプに合わせたHDMIケーブルを入手しましょう。
最も一般的なのがこのタイプAになり、IF30側の端子もタイプAになります。カーナビの入力ポートも同じタイプであれば、タイプA-タイプAのHDMIケーブルを用意します。
このHDMIはタイプDで、microHDMIという規格の小型端子タイプになります。タイプA-タイプDのケーブルが用意できない場合は、タイプAをタイプDに変換するアダプタと、タイプA同士のHDMIケーブルで代用します。
また、メーカー純正ナビに多いのがこのタイプEのHDMI端子です。この場合、タイプAをタイプEに変換するアダプタを使い、タイプA同士のHDMIケーブルを接続できるようにします。
ご利用のカーナビに合わせたHDMIケーブルとIF30が用意できたら、このようにカーナビとIF30を接続します。接続手順は下記の通りです。
- カーナビ周りのパネルを外してHDMIケーブルを接続する
- HDMIケーブルの片方をIF30に接続する
- IF30付属の電源ケーブルの赤いコードを車のACC電源につなぐ※
- 同付属電源ケーブルの黒いコード(アース)を車の金属パーツにボディアースする
※ACC電源を取る際に、分配器か検電テスターも必要になります。
ACC電源とは、車のスタートボタンを1度押すか、カギを「ACC」まで1段階回した電源ONの状態で、カーナビやサイドミラーなどの操作が可能になる「アクセサリー電源」を指します。ACC電源にIF30をつなぎ、電源を取りますが、カーナビ裏から取る方法と、ヒューズから取る方法があります。
カーナビ裏のコードから、このように「ACCESSORY(アクセサリー)」とタグがついたコードがACC電源です。タグがなければ、後付け型のカーナビであれば赤いコードがACC電源です。純正ナビはタグも色分けもされていないため、不明であればディーラーやカー用品店で相談しましょう。
後は、分配器を使い、ストッパーがついているミゾにIF30の赤い電源コードを入れ、ストッパー無しのミゾに純正コードを入れてプライヤーなどで分配器を閉じればOKです。
ヒューズから電源を取る方法は、まずヒューズボックスから探します。運転席か助手席の足元奥か、助手席のグローブボックス裏にこのようなヒューズボックスがあるので、複数のヒューズからACC電源を検電テスターで探します。
こちらが通電状態を確認する検電テスターです。通電すると「ピー」と鳴って反応します。
検電テスターのクリップを車体の金属部にはさみ、テスターをヒューズの金属部にあてて反応を見ます。車の電源を入れずに反応するのは常時電源のため、スタートボタンを1度押すかカギを「ACC」まで回して反応するACC電源を探します。
ACC電源のヒューズを見つけたら、ソケットを外し電源側の通電向きを確認し、反応する側にIF30の赤いコードをつなぎます。
IF30付属の黒いコードは、このように車の金属部品にボディアースします。アースするので、プラスチック部品や金属部品でも塗装されている部品は避けましょう。全ての接続が終わったら、不要なコードやIF30をカーナビ裏やグローブボックスに隠します。
▼車から電源を取るの流れを説明した動画です。ドライブレコーダーの取り付け動画ですが参考にしてください。
これで、カーナビとIF30の機器接続が完了しました。車のスタートボタンを1度押すか、カギを「ACC」まで回しカーナビ操作が出来る状態にして、カーナビでHDMI接続画面を出します。ここから、いよいよiPhoneのミラーリング操作です。
まずiPhoneの「設定」から「Wi-Fi」を開き、Wi-FiをONにしたら「BeatSonicxxx(数字3桁)」と表示されたところをタップします。
次にiPhoneの画面上から下に(古いバージョンであれば下から上)スワイプし「コントロールセンター」を開き、「画面ミラーリング」をタップします。
表示されたAir Play対応デバイスから「BeatSonicxxx(数字3桁)」をタップします。
このようにiPhoneの画面がカーナビに映し出されたら、ミラーリング準備の完了です。後はiPhoneを操作し、見たい画像や動画を出せば、カーナビに同じ画面が表示されます。
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合は、IF30(RCAケーブルは付属)、入力ポートの形状により別売りの映像入力アダプター、またラジオペンチなどが必要になります。接続するカーナビがRCAケーブルに対応していなければ、同じビートソニック製の映像入力アダプタがおすすめです。
カーナビにより対応するアダプタも変わるので、ビートソニック社のHPでご利用のカーナビに合ったものを用意しましょう。
必要なものがそろったら、このようにカーナビとIF30を接続します。
- カーナビと映像入力アダプターを接続する
- IF30に付属の電源コード(RCAケーブル)を接続し、RCAケーブルの各端子(赤・白・黄)を映像入力アダプタの端子の色を合わせてつなぐ
- IF30の電源コードの赤コードを車のACC電源につなぐ
- 同電源コードの黒コードを車の金属パーツにボディアースする
後は、HDMIの場合と同様に、機器を接続しiPhoneの操作でミラーリングします。
iPhoneの最新のミラーリング機能として、現在Appleは最新のiOS12に対応する「CarPlay」を提供しています。対応のカーナビか対応車種の車があれば、USB接続かBluetooth接続で利用できますが、「CarPlay」の魅力は、iPhoneの画面をカーナビに映すだけでなく、カーナビ画面のタッチ操作でもアプリを操作できます。
さらに、Siriに対応し「CarPlay」に話しかけるだけで、アプリ操作や電話応答も可能です。対応カーナビがまだ高価で、「CarPlay」対応アプリや対応車種も限られていること、また「CarPlay」を利用できる最新のiPhoneが高価なため詳細は割愛しますが、今後は今のミラーリングに代わるサービスになるでしょう。
有線接続
次に、有線接続でiPhoneの画面をミラーリングでカーナビに映す方法をご紹介します。iPhoneの有線接続には、Apple純正のLightning Digital AVアダプタとiPhone用の充電用Lightningケーブルが必要です。
また、カーナビの入力端子に合わせたケーブルや、アナログ端子の場合はアナログ変換器、必要に応じてシガーチャージャーなども用意しましょう。
こちらがApple純正のLightning Digital AVアダプタ付きケーブルです。iPhoneの充電ポートにケーブル側をさして、アダプタで変換しHDMI端子や充電用Lightningケーブルに接続できます。手元にない場合は、1,000円台から入手できるので用意しましょう。
HDMIポート搭載カーナビの場合
HDMIポート搭載カーナビの場合は、IF30のようなインターフェースアダプタは不要で、スマホとカーナビを接続できます。
まずカーナビの端子タイプに合わせたHDMIケーブルをカーナビに接続します。
次に、カーナビからのHDMIケーブルの片方を、Lightning HDMI変換アダプタのHDMI端子につなぎます。さらに、アダプタのLightningポートにiPhoneの充電用Lightningケーブルをつなぎ、車のUSBポートから電源を取ります。
車にUSBポートが無ければ、数百円で入手できるシガーチャージャーを使い、車のシガーソケットから電源を取ります。
また、一部のメーカー純正ナビでHDMI入力ポート搭載のものは、純正のHDMIケーブルとUSBケーブルを使い、iPhoneと接続してミラーリングできます。
有線接続では、iPhoneの設定は一切不要で、カーナビと変換アダプタの接続と配線が出来れば、アダプタのLightningケーブルをiPhoneにつなぐだけで、カーナビにミラーリングできます。iPhoneの画面をカーナビに映す様子の動画はこちらです。
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合は、さらにHDMI端子をアナログ入力に変換するアダプタが必要です。
このHDMIアナログ変換アダプタはビートソニック製のIF16STAというもので、ほとんどのHDMI機器に対応し高画質・高音質を実現できます。また電源ユニット付のため、電源を車のヒューズなど隠れた場所から取りたい場合に向いていますが、価格は10,000円を超えてしまいます。
それに比べ、市販の変換アダプタは1,000円台と入手しやすいのでおすすめです。
まずiPhoneにLightning変換アダプタをつなぎ、アダプタのHDMI端子にHDMIケーブルを、Lightningポートに充電用のケーブルを接続します。電源は、車のUSBポートかシガーチャージャーで取ります。
Lightning(HDMI)アダプタからのHDMIケーブルをアナログ変換アダプタに接続し、変換アダプタを用意したRCAケーブルでカーナビにつなぎます。変換アダプタの電源は、付属のケーブルで車のUSB端子かシガーチャージャーから取ります。
すべての接続が完了したら、カーナビの電源を入れ外部入力画面にすれば、iPhone画面がミラーリングされて映し出されます。
カーナビにAndroid画面をミラーリングする方法
ここでは、カーナビにAndroid画面をミラーリングする方法をご紹介します。Androidでも無線と有線がありますが、Androidの場合は無線接続、または有線接続に対応していない機種があるため、どちらが有効か事前にご利用のAndroid端末を確認する必要があります。
上記リンクは、ビートソニック社によるスマホ別のミラーリング機器の検索ページです。ビートソニック社のHPのため、ビートソニック製のミラーリング機器が採用するAndroid向けのミラーリング機能「Miracast」に適応するかどうかの検索リンクになります。
こちらはXperiaで調べた例ですが、Xperia(ドコモSO-02K)は「Miracast」に対応し「無線接続」に対応と分かります。Android向けのミラーリング機能は、「Miracast」の他にも複数あり、この検索で非対応となっても、別の方法でミラーリングできる機種もあります。
無線接続
まず、無線接続でAndroid画面をカーナビにミラーリングする方法からご紹介します。無線接続に対応するAndroidスマホの場合、「Chromecast」のようなミラーリング機器があればカーナビにミラーリングできます。
HDMIポート搭載カーナビの場合
HDMIポート搭載カーナビの場合、HDMI対応のミラーリング機器とHDMIケーブルのオス端子をメス端子に変換するアダプタなどが必要です。以下に、代表的なミラーリング機器をあげていきます。
- Google「Chromecast」
ストリーミング再生機能のほかに、スマホ画面をそのままキャスト先の画面に映す「ミラーリング機能」があり、この機能を使えばストリーミングで再生できないアプリ動画も問題なく映すことができ、通信量も抑えられます。カーナビとの無線接続には、Wi-Fiのアクセスポイントが必要なため、モバイルルーターがあると便利です。
- Amazon「fire tv stick」
価格は、最新の第2世代で通常版が4,980円、4K対応版で6,980円です。
- AnyCast Plus
こちらもiOSに対応していますが、デフォルトではiOS対応のAモード接続のため、機器裏側のボタンを押してAndroid対応のBモードに切り替えます。
その他、既出のビートソニック「IF30」や、Appleの「Apple TV」などもありますが、上記3種類が求めやすく対応アプリも十分なため、これらの説明は割愛します。カーナビとの接続方法については、最も入手しやすい「AnyCast Plus」の接続方法をご案内します。
AnyCast Plusには、AnyCastの機器本体とiOS端末向けのWi-Fi接続アンテナ・電源ケーブルが同梱されています。Androidでは、スマホのモバイルデータ通信かモバイルWi-Fiルーターを使ってインターネット接続しますが、Wi-Fiモジュールの電源ケーブルを使い電源を取ります。
まずカーナビのHDMI入力ポートに対応するHDMIケーブル(タイプA)を接続します。
AnyCast側のHDMIポートがオス(凸)端子のため、市販のHDMIケーブルのままでは接続できないため、このような中継アダプタか、メスーオスのケーブルを別途用意する必要があります。念のため、カーナビ側端子も確認し対応できるようにしましょう。
次に、カーナビからのHDMIケーブルを「AnyCast」本体のHDMIポートにつなぎ①、Wi-Fiモジュールについている電源コードをAnyCast本体とUSB電源※に接続します②。※例では検証のためモバイルバッテリーですが、実際は車のUSBポートやシガーチャージャーで電源を取ります。
機器接続が終わったら、車の電源を「ACC」モードにしてカーナビの電源を入れます。
カーナビ画面をMDMIに切り替えると、AnyCast Plusのデフォルト画面(iOS用)が表示されます。
AnyCast Plusの接続モードをAndroid用の「Bモード」に切り替えるため、AnyCast本体裏の小さな「ボタン」を1度押します。
すると、カーナビ画面がこのようなAndroid用の画面に切り替わります。ここまで準備できたら、いよいよAndroidの設定に進みます。
Androidの「設定」から「画面/ディスプレイ」をタップします。
次に「ワイヤレスディスプレイ」が表示されていたらタップします。「ワイヤレスディスプレイ」が表示されていない場合は、Androidの「設定」→「開発者向けオプション」→「ワイヤレスディスプレイ認証」をONにします。
「開発者向けオプション」がない場合は、「設定」→(システム→)「端末情報」→「ソフトウェア情報」と進み、「ビルド番号」を7回以上連続タップします。規定回数タップされると「開発者/デベロッパーになりました」と表示され、「設定」下に「開発者向けオプション」が表示されます。
「ワイヤレスディスプレイ」が有効になると、対応機器に「Anycast-xxx」と表示され、それをタップするとAndroid画面がカーナビにミラーリングされます。
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合は、iPhoneの時と同様に、市販のHDMIアナログ変換アダプタを使いカーナビとAnyCast Plusを接続します。カーナビとAnyCast本体を接続できたら、後の手順はHDMIポートの時と同様です。
その場合、カーナビによってはメーカーオプションのAV入力変換ケーブルが必要になる場合があります。カーナビの取扱説明書などを確認して、適宜用意しましょう。
Androidの一部機種では、ミラーリングによく似た「MirrorLink(ミラーリンク)」という機能・規格を使い、MirrorLink対応の車種でUSB接続/Bluetooth接続でAndroidの画面をカーナビに映すことができます。ミラーリングとの大きな違いは、車のハンドルやカーナビ画面からも操作ができる点や対応アプリのみ操作できる点です。
米国の団体により運営される規格ということもあり、MirrorLinkに対応する車種は外国車が多い傾向がありますが、国内で販売されている一部の対応カーナビで利用できます。
また、新しい技術では、Google社が開発したミラーリングアプリ「Android Auto」を使い、iOSの「CarPlay」のように、対応車種や対応カーナビにおいて、面倒な配線やアダプタ不要で、Android画面をカーナビに映し、ハンドル操作やカーナビ画面の操作で対応アプリを操作できます。
国産の自動車メーカーでも、新しい車種ではこの「Android Auto」に対応した純正ナビを搭載したものが多く、今後は注目を集めるでしょう。
有線接続
次に、有線接続でAndroid画面をカーナビにミラーリングする方法をご紹介します。Androidの場合は、有線接続できる機種と、できない機種があり、スマホ等のHDMI規格である「MHL規格」に対応しているかどうかで区別します。
MHLとは、Mobile High-Definition Linkの略で、AndroidなどのmicroUSBポートから映像や音声データの転送を行う通信規格で、Androidは機種により対応・非対応が分かれます(下記リンク参照)。つまり、MHL対応の機種は有線接続が可能で、MHL非対応の機種は有線接続できません。
▼下記リンクからAndroidの機種別MHL対応表をご覧いただけます。
下図のような、Android端末のmicroUSBポートが、HDMI通信に対応していると考えると分かりやすいでしょう。
HDMIポート搭載カーナビの場合
HDMIポート搭載カーナビの場合、MHLからHDMIケーブルに変換するアダプタがあれば対応Androidの画面をミラーリングできます。iPhoneのHDMI変換Lightningアダプタ接続と同様に、ケーブルのために電源を取る必要はありません。
下図がMHL変換アダプタを用意して、対応Androidとカーナビを接続しましょう。アダプタは1,000円前後ほどで入手できます。
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合
アナログ入力ポート搭載カーナビの場合は、これまでと同様、市販のHDMIアナログ変換アダプタを使います。AndroidのmicroUSBポートにつなぐため、上記のMHL変換アダプタを経由して→アナログ変換アダプタ→RCAケーブル→カーナビのように接続します。
後は、iPhoneと同様、カーナビの電源を入れ外部入力に切り替えるとAndroid画面をミラーリングできます。
カーナビにスマホ画面をミラーリングする注意点
最後に、カーナビにスマホ画面をミラーリングする際の注意点をまとめました。スマホ画面をカーナビにミラーリングする目的や、ご利用の端末が対応しているか、また用意できる環境によってポイントが分かれるため参考にしましょう。
無線だと通信の安定性が劣るため動画がうまく再生できない
まずあげたいのが、無線だと通信の安定性が劣るため、動画がうまく再生できない点です。有線接続に比べ、無線接続はどうしても通信状態が安定しません。渋滞時の時間つぶしに見ようと準備していた動画も、途切れたり止まったりしたら楽しめません。
そのため、動画再生をメインにミラーリングをお考えの場合は、有線接続をおすすめします。
Androidの機種によって必要なアイテムや設定方法が異なる
また、Androidの機種によって必要なアイテムや設定方法が異なる点も見逃せません。お伝えした通り、AndroidはiPhoneと違い、機種によっては無線接続でも対応機器が異なり、有線接続に対応しない機種もあり、それらの条件で用意するミラーリング機器や変換器、ケーブルも変わり、設定方法も違ってきます。
また、Androidの機種だけでなく、さらにご利用のカーナビの環境によっても必要な準備が違うため、必ず端末とカーナビ両方を確認して準備しましょう。
ミラーリングしてカーナビにスマホの画面を映そう!
今回は、iPhoneやAndroidの画面をカーナビにミラーリングする機能のまとめとして、対応カーナビや入力ポートによる接続方法、また具体的なミラーリングの方法や注意点などをご紹介してきました。これらを踏まえ、スマホ画面をミラーリングすることで、カーナビ画面で見たかった動画などを楽しめるようになります。
是非、この機会にミラーリングしてカーナビにスマホの画面を映しましょう。