AviUtlで動画をカットする方法!拡張編集オブジェクトで切り取りするには?
動画編集ソフトAviUtlはフリーソフトで公開されています。AviUtlで不要なシーンをカットする方法は複数あり、その中で拡張編集オブジェクトでは詳細に動画編集ができます。またプラグインにカット編集プラグインという、動画カットに特化したプラグインもあります。
目次
AviUtlで動画のシーンをカットする方法
AviUtlとはフリーウェアとして2003年から公開されている動画編集フリーソフトです。フリーソフトですが有料の動画編集ソフトと変わらない機能が備わっています。
AviUtlはプラグインが豊富にそろっているので自分に必要な機能を追加ができ拡張性が高い動画編集ソフトです。ここではAviUtlでよく使う機能として動画のシーンをカットする方法を解説します。
カットしたいシーンを指定する
AviUtlでカットしたいフレームを範囲指定しカットする方法です。まずは編集した動画ファイルを選択します。メニューバーの「ファイル」→「開く」を選択します。
動画が表示されます、動画はウインド下のフレームバーで動画を移動したりウインド右下のボタンを押すと1フレーム単位で移動したりできます。ここでカットしたいシーンの開始フレームまで移動します。
カットしたいシーンの開始フレームでボタンをクリックし開始ポイントを挿入します。次にカットするシーンの終了フレームまで移動しボタンをクリックし終了ポイントを挿入します。これでカットしたい開始フレームから終了フレームまでフレームバーが青く選択範囲されました。
指定範囲をリセットしたい場合
カットしたい指定範囲をやり直す場合は指定範囲をリセットします。指定範囲中に「編集」→「すべてのフレームを選択」をクリックすることでフレームバー全体が青くなり指定範囲をする前に戻ります。
選択範囲の削除をする
カットするフレームの開始フレームと終了フレームを指定すれば、選択範囲の中で右クリックし「選択範囲の削除」を選択します。これで選択範囲した部分がカットされ残ったフレームが自動で結合されます。
AviUtlの拡張編集で動画のシーンをカットする方法
AviUtlの拡張編集でカットする方法です。AviUtl本体でカットする方法よりも詳細に編集操作ができます。タイムラインで動画編集するには編集したい動画ファイルをAviUtl本体に読み込まないようにしておきます。
AviUtlメニュー「設定」→「拡張編集の設定」を選択します。「拡張編集」のウインドが開かれます。
編集したい動画ファイルを「拡張編集」ウインドにドラッグすると「新規プロジェクトの作成」ウインドが表示され「OK」をクリックします。タイムライン上に動画ファイルが表示されます。
タイムラインの分割を利用してカットする
タイムラインでシーンを分割し、分割された箇所をカットする方法です。タイムライン上でカットしたいシーンの開始フレームまでマウスでクリックし移動します。マウスをドラッグしながら移動するとフレームがコマ送りで映像を見ながら移動ができます。
カットしたいシーンの開始フレームと終了フレームでそれぞれ右クリックし「分割」を選択します。
カットしたいシーンのオブジェクト部分で右クリックし「削除」を選択します。選択したオブジェクトが削除されます。
オブジェクトが削除され空白になり、この状態で空白の部分はブラックアウトで再生されてしまいます。右側のオブジェクトを左側にドラッグさせ結合させます。
オブジェクトをカットした分、最終フレーム以降に空白ができます。右クリックし「範囲設定」をクリックで最終フレームを修正します。
音声・映像を別々で切り取りできる
これまでの説明では映像と音声がセットになって分割され必要なシーンをカットしていました。音声だけ別の音声に差し替えたり、無音にしたり音声と映像を別々に切り取れます。ここでは音声を切り取る場合、タイムライン上で右クリックし「グループ解除」を選択します。
カットしたい音声データの開始フレームと終了フレームで右クリックし「分割」を選択します。カットする音声部分上で右クリックし「削除」を選択します。
カットする音声部分上で右クリックし「削除」を選択します。音声部分がカットされ空白になりました。
その他のシーンでは映像データと音声データがズレないようオブジェクトをグループ化させます。「Control」キーを押しながら映像オブジェクト、残った音声オブジェクトをクリックして複数選択した後、右クリックをし「グループ化」をクリックします。
拡張編集タイムラインでカットする手順
分割コマンドを使用してカットしましたが、カットしたいフレームが分かっている場合は選択範囲してからカットできます。「編集」→「選択範囲の指定」をクリックし、選択開始フレームと選択終了フレームのフレーム番号を入力します。
選択した部分が青色で表示されます。「編集」→「選択範囲のフレーム削除」をクリックすると選択部分がカットされ残ったフレームが結合されます。
ショートカットキーでカットする手順
カットする手順をショートカットキーで行えば作業効率がよくなります。カットしたいフレームに移動したあと「S」キーを入力すると分割されます。分割後、カットしたいオブジェクト上で右クリックし「削除」を選択するとカットされます。
ショートカットキーによる分割は自動的にグループが解除され映像オブジェクトと音声オブジェクトが別々に分割されます。映像と音声が同じフレームをカットする場合はショートカットキーではなく前述のマウスで右クリックからの分割のほうが便利です。
AviUtlにプラグインして動画のシーンをカットする方法
AviUtlには豊富なプラグインが公開されています。そのなかでカットに特化したプラグインにカット編集プラグインがあります。
カット編集プラグインとは
カット編集プラグインと繰り返し作業の多い動画のカット編集を省力化してくれるプラグインです。拡張編集タイムラインではなくAviUtl本体と連携しており、特徴としてシーンチェンジなどによくある無音部分を自動検出してタグポイントを挿入してくれます。
カット編集プラグインを導入する
カット編集プラグインを導入するにはプラグインをダウンロード・解凍し、ファイルの「cutedit.auf」をAviUtlフォルダ下の「plugins」にフォルダを移動させます。
カット編集プラグインの使い方
AviUtlを起動し編集したいファイルを読み込んだあと、メニュー「表示」→「カット編集を表示」を選択します。カット編集プラグインのウインドが表示されます。
操作方法はAviUtl本体のフレームバーと連携されており、AviUtl本体やカット編集プラグインを移動しながらカットポイントを挿入して、カットしたいオブジェクト、残したいオブジェクトに色別にわけてから削除ボタンを押すとカットしたいオブジェクトが一括してカットされます。
AviUtlでうまく動画のシーンをカットできない場合
AviUtlを使っていくと、自分の思ったフレームでカットできなかったり、誤ってオブジェクトを動かしてしまったり操作方法が自分に合わないときは下記の部分をチェックしてください。
拡張編集の環境設定を確認する
「D&D読み込み時に複数オブジェクトをグループ化」チェックを入れておくと映像と音声が入った動画データで映像オブジェクトと音声オブジェクトがあらかじめグループ化されている設定です。グループ化されていると音声と映像を同時にカットでき、カットした後もそれぞれのオブジェクトがズレないようにします。
「中間点追加・分割を常に現在フレームで行う」チェックを入れておくとオブジェクト上の赤い線(画面に表示されているフレーム)でカットされます。チェックがなければマウスの右クリックした箇所で分割してしまい、画面表示された箇所と分割箇所のズレが生じます。
「分割時にグループを別々にする」をチェック入れておかなければカットしたあと空白を埋めなくなり、不要なシーンを思うようにカットできません。
ショートカットキーでカットする
ショートカットキー「S」を押すことでカットする場合も注意が必要です。カットするフレームまで移動したあと、分割したいオブジェクトをクリックした後、ショートカットキー「S」を入力し分割します。分割している間、フレームを固定していれば映像・音声同じフレームで分割できます。
AviUtlで動画をカットしよう!
AviUtlでいろいろなカットする方法を解説してきました。カットする方法だけでも有料動画ソフトと遜色なく使用できます。AviUtlマニュアルがない分最初は戸惑うこともありますが、フリーソフトで公開されている分さまざまなユーザーが操作方法をネット上で解説してくれています。
また、カット編集プラグインをはじめとするプラグインが充実していますので自分にあった機能を追加して使用できます。
日常的にYouTube等にアップするときの動画編集は繰り返し作業が多く、AviUtlのような軽量で動作速度が速いソフトが使い勝手がよく便利です。有料ソフトを購入する前に是非、AviUtlを試してみてはいかがでしょうか。