AviUtlが音ズレする原因と直し方!編集中やエンコード時に音がズレる対処法を解説!
パソコンを使って自分で動画を作成・編集することができるソフトの1つにAviUtlというソフトがあります。今回はこのAviUtlに焦点を当てて特集します。動画で音ズレが発生してしまうトラブルで悩んでいる方に向けてAviUtlで音ズレの対処法を紹介します。
目次
AviUtlが音ズレの原因やずれ方は?
音声ファイルと映像を組み合わせた動画を読み込む際に発生するトラブルでよくあるのが音ズレです。進んでいる映像と、音声がうまくマッチしないために発生する音ズレのトラブルですが、今回はこの音ズレで悩んでいる方に向けてご自身でできる対処法を解説していきます。対処法の前にまずは考えられる原因について確認しておきましょう。
音ズレの原因
AviUtlで発生する音ズレの原因で考えられるのは、フレームレートの設定が誤っているということがまずあります。フレームレートの設定が正しくされていないと、残念ながら映像と音声はかみ合いません。これが音ズレの原因で頻繁に考えられるものです。また、その他にもAviUtlではサンプルレートの不適合が原因になる場合もあります。
そしてAviUtlで動画の編集や調整を行う中で音ズレを生じさせてしまったということも原因として考えられます。編集でもカットや位置調整の設定を間違えてしまうと、音ズレは簡単に発生してしまいます。これらに気を付けて操作することで動画は音ズレがしにくくなります。以上が、AviUtlで考えられる音ズレの原因になります。
音ズレのパターン・ズレ方
音ズレにはパターンもあります。もともとの動画のデータで、既に音ズレが生じてしまっている場合に加えて動画の読み込み後に音ズレが発生したパターンもあります。先ほども触れましたが、編集・調整をしていく段階で音ズレが発生してしまうというパターンなど、音ズレの起こり方はさまざまです。これらの音ズレには適切な設定を行うことで改善できます。
AviUtlが音ズレする原因と対処法1
それでは、AviUtlで音ズレすることの対処法について説明していきます。まずは、お使いのAviUtlで動画を読み込ませた場合に音ズレが発生してしまう場合の対処法です。原因として可能性も最も高いものであるフレームレートについて説明していきます。お使いのAviUtlでお困りの場合は、まずはフレームレートの設定を調整してみましょう。
可変フレームレート(VFR)が原因の場合
AviUtlに読み込ませている動画のフレームレートを確認する必要があります。作業しようとしている動画のフレームレートが「VFR」の動画データの場合には、音ズレなどのトラブルが発生しやすいので、調整しておく必要があります。AviUtlで音ズレを発生させないようにするためには、「VFR」から「CFR」にしておくことがポイントです。
VFR(可変フレームレート)の対処法
AviUtlに読み込ませた動画のフレームレートがVFRのものである場合には、CFRに設定してみましょう。CFRに設定することで、フレームレートが固定になりますので、音ズレを防ぐことが期待されます。VFRからCFRに設定を変更するにはソフトを使用することになります。まずは、AviUtlで「入力プラグインの優先度」を設定します。
優先度を選ぶ画面から「DirectShow File Reader」を一番優先に設定します。この後環境設定から動画のフレームレートにより細かく数値を入力する場合もありますが、難しい場合には試しにソフトを使って動画のフレームレートを変換しましょう。「HandBrake」というソフトでエンコードすると便利です。まずはダウンロードし、起動しましょう。
HandBrakeを起動後に動画を読み込ませて、「Video」から「Constant Framerate」にチェックを入れてエンコードを行ってください。これでエンコードを行うと、動画のフレームレートがVFRからCFRに変更されていることになります。確認するためにAviUtlにこの動画を再度読み込ませてください。以上が音ズレの直し方の1つ目となります。
AviUtlが音ズレする原因と対処法2
ここからは、別の原因についての直し方を解説していきます。先ほどはフレームレートのエンコードによる直し方を解説しました。今度はご自身でできるカットや位置調整を含めた設定からの調整による直し方を紹介していきます。動画の編集を適切に行って、音ズレを極力発生させないようにすることが重要です。
音ズレの直し方
音ズレは、AviUtlで、システム設定からフレームレートの調整を行っていきます。次に再生位置の調整と、再生速度の設定を行っていきます。ご自身で動画のカット編集を行っている場合は、音声の再生位置に特に注意する必要があります。それでは、AviUtlでの直し方を1つずつ説明していきます。お困りの方はこちらを参考にしてください。
システム設定
システム設定から調整をしていきましょう。まずはAviUtlを起動させてください。「ファイル」から「環境設定」をクリックして、表示されたメニューから「システムの設定」を選択します。AviUtlではこちらから最適な状態に選択します。「ロード時に29.97fpsに近いものは自動的に29.97fpsに変換する。」のチェックを外します。
最大フレーム数よりも大きいフレーム数
動画の編集が自在に可能なAviUtlですが、動画のフレーム数にも限度があります。AviUtlでは、最大で320000フレームまでの動画を編集することができます。このフレーム数よりも大きいフレーム数となっている動画は、適切に編集することがAviUtlではできません。編集可能なフレーム数に戻した上で、動画の編集を行うようにしてください。
音声の位置調整
AviUtlで、音声の位置調整機能がオンになっている場合にも、音ズレが発生する恐れがあります。これを解除しておきましょう。音声の位置調整の確認をするためには、AviUtlの「フィルタ」をクリックしてください。この中に「音声の位置調整」というメニューがあります。音声の位置調整の左側にチェックが入っている場合は、消してください。
カットが原因でオブジェクトの位置がズレている
次にAviUtlで、再生位置や再生速度の設定から直す方法です。拡張編集を行っている方で、動画や音声のカット編集を行っていて再生位置などを自分で変更した場合には、ダイアログ画面から、元の再生位置に戻しておくと改善されます。ただし、元の動画が音ズレを起こしてしまっている場合には、この方法で改善されませんので別の方法を試します。
再生位置や再生速度の設定
AviUtlに拡張編集のプラグインを入れている場合には、拡張編集の設定画面から行うようにしてください。カットをたくさん行っている場合には、そのカットによって少なからずズレが生じてきます。拡張編集プラグインを入れていない場合は、動画の再生位置や音声の再生速度のズレを調整するのとは別の対処法を試す必要があります。
AviUtlが音ズレする原因と対処法3
AviUtlが音ズレする原因として別に考えられるものをもう1タイプ紹介します。こちらで紹介するのは、エンコードに関する原因となる場合の対処法です。エンコードの際にAviUtl側の設定に動画がかみ合わなかったなどの場合には、サンプリングレートや、音声エンコーダの遅延を調整することで改善が見られる場合があります。チェックしてみましょう。
動画と音声のサンプリングレートが原因
動画と音声のサンプリングレートが原因の場合には、2つのサンプリングレートを同じ数値に直していきましょう。よくあるパターンが動画のサンプリングレートが44100Hzで、音声が48000Hzという場合のサンプリングレートのギャップです。これらを組み合わせてしまうと音ズレが生じます。この場合は48000Hzに合わせてエンコードしてください。
音声エンコーダの遅延が原因
圧縮の拡張子でエンコードしているファイルがある場合には、再生位置を編集する前から微妙な音ズレが発生することがあります。音声エンコーダの遅延が原因と推測できる場合には、可逆圧縮や非圧縮の拡張子でエンコードすることを試してください。FLACやWAVなどのことを言います。
元の動画が徐々にズレている
また、初歩的な場合も十分考えられます。AviUtlの設定で音ズレがどうしても直らない場合には、一度動画再生ソフトなどでを再生させてみてください。微妙な音ズレが元の動画の段階から発生してしまっていることがあります。再生する位置調整などで修正することはできませんので、注意してください。
AviUtlが音ズレする原因と直し方を知ろう!
AviUtlは便利な動画編集ソフトですが、動画を作成する上で特に注意したいのが音ズレです。カットや再生位置調整を多用してオリジナルの動画にする場合には、動画と音声の数値のギャップに配慮しながら作成するようにしてください。様々な原因を知って、今後の動画編集に役立てて下さい。