Torrentとは一体どのようなものでしょうか。違法や危険とよく見かけることもあります。実際どういったものなのかをここでは詳しく解説します。Torrentの仕組みとは?本当に危険なのか等、気になっていることを説明します。
通常、ファイルをインターネット上からダウンロードするときは、そのファイルが置かれているパソコンにアクセスをします。ホームページが運営されているサーバーを持っているパソコンです。ですが、ダウンロードするファイルが大容量であったり、多くの人が同時にダウンロードしようとしたりすると、サーバーやインターネットに負荷がかかってしまいます。
そうなってしまうと、そのファイルをダウンロードするのに途方もない時間がかかってしまうことにあります。それを解決するために見いだされた技術がTorrentというものです。
Torrentの仕組みとは、複数のパソコン、サーバーに、ファイルを分散して置くことで一つのパソコンだけに負荷をかけないようにし、複数に負荷を分散することで軽減することができる仕組みです。
そうすることで大容量ファイルを、同時に多くの人が高速でダウンロードできる仕組みになっています。
Torrentを理解するためには専門用語の理解が不可欠です。Torrentを利用する上で覚えておきたい用語を解説します。
用語 | 意味 |
.torrentファイル | Torrentの仕組みでファイルをダウンロードするのに必要なファイル。トレントファイルの情報に基づいてファイルのダウンロードが始まる。 |
ピア(Peer) | Torrentの仕組みでファイルをダウンロードしているユーザーのこと。ダウンロードを始めたユーザーとダウンロード途中のユーザーのことを指す。P2PはPeer to Peerの略でファイルデータが未完成なユーザー同士がダウンロードとアップロードをしながら共有している状態を指す。 |
シーダー(Seeder) | ファイルをアップロードして配布するユーザー。Peerとしてファイルを完全にダウンロードしたあとに、Torrentから接続を切らないでいると今度はシーダーとなる。シーダーの数は多ければ多いほどダウンロードが高速化する。 |
シード(Seed) | シーダーがアップロードしている状態 |
BitTorrent | インターネット上のファイル共有方法のひとつ。P2Pと呼ばれることもあるが、P2Pの中でもBitTorrentは他のファイル共有方法と比較しても高速で大容量のファイルをダウンロードできる。 |
クライアント | Torrentでのファイルのダウンロードを実行するためのプログラム。トレントファイルを分析して、トラッカーからピア情報を取得して、他のクライアントと通信しながらダウンロードを実行する。 |
トラッカー | クライアントからの要求に応じて、ピアノIPアドレスとポートの一覧をサーバーに送るサーバー側のプログラム。 |
トラッカーサイト | トレントファイルの登録を許可しているサイト。サイトそのものでトラッカーを動作させている。通常はトレントファイルに記載されているトラッカー一覧に運営者として記述されている。多くの場合は、違法性を避けるためにトレントファイルの登録にはユーザー登録が必要な事が多い。 |
Torrentをインターネットで調べてみると、よく「違法である」といった書き込みが多く見られます。本当に、Torrentというものは違法なのでしょうか。 答えは、Torrentは「違法ではない」です。つまり、Torrentという仕組み自体に一切の違法性はありません。ではなぜ、Torrentが違法であるかのように多くの書き込みがされているのでしょうか。
それは悪意ある人たちがTorrentを利用し、多くの違法ファイルがやりとりされている現状があるからです。そういったファイルのやり取りはもちろん違法です。そのような理由から、Torrentは危険、違法あるというイメージを持たれている状況なのです。合法的に利用すれば何の問題ない。使い方を間違わなければ便利なツールなのです。
上記に「一つのファイルを複数のパソコンで分散して負荷を軽減する」と書きました。では、そのファイルをダウンロードするために、おいてくれるパソコンはどんなパソコンなのでしょうか。それは、Torrentでファイルをダウンロードした人になります。Torrentでファイルをダウンロードした人には、ある義務が生じ、そのファイルを一定期間アップロードする。
つまり、他のパソコンにファイルをダウンロードさせてあげる義務がかせられます。Torrentでダウンロードをした場合、自分のパソコンが他人のパソコンから接続されているのです。
P2Pファイル共有ソフトとは、「WinMX」や「BitTorrent」などがあり、Torrentファイルをやり取りできるソフトです。Torrentの仕組みを利用するためのソフトです。便利ですがその反面、使い方によってはウイルスに感染したり、知らない間に自分が犯罪者になってしまうなどのさまざまな危険性もあるので注意が必要です。
Torrentではファイルのやりとりが多くされていると説明しました。ファイルを合法的にやり取りするのが当たり前ですが、自身が知らないうちに違法なファイルのやり取りして犯罪者の仲間入りはしたくはないですし、そのようなファイルにはよくウイルスがいます。ここでは合法、違法の両方のファイルの説明をします。
まずはダウンロードしても危険性のない、やり取りをしても安全なファイルの説明です。
LINUX、OSファイルなどあまり聞きなれないワードです。こちらを分かりやすく解説します。私たちが利用しているパソコンにはOS(オペレーションシステム)というソフトが入っています。これが無ければ私たちはパソコンを操作することができません。一番重要と言ってもいいソフトです。
WindowsパソコンであればWindows7やWindows10。Macであれば、MacOSといったソフトです。しかし、インターネット上にはこういった家電量販店などでよく見かけるものだけでなく、LINUXなどのOSソフトがあります。LINUXなどのOSの利用は完全無料で、公式でもOSファイルの共有は自由であることを明言しています。
LINUXなどOSファイルは少なくても10GB以上ある大容量ファイルで、ダウンロードのやり取りをするには時間がかかります。そこでTorrentを利用することでファイル共有してダウンロードしやすくされています。こういったファイルのやりとりは完全合法です。北陸先端科学技術大学院大学やKDDI研究所などでも、Torrentファイルを提供しています。
日本の法律では、本などの著作権はある条件下で、期間が指定されています。著作者がわかる物であれば、その著作者の死後から50年までが原則と書かれています。つまり昔の小説などは、すでに著作権が切れていルものが多いです。そのようなファイルをダウンロードするやり取りはTorrentで行うことは合法です。
Torrentの仕組み上、ファイルをアップロードせずにダウンロードだけをすることはできません。つまり、そういった仕組みのため、ファイルをダウンロードするだけでアップロードした扱いになります。著作権法では、違法ファイルのアップロードが厳格に禁止されています。ですので、ダウンロード前に著作権法に触れてないかを調べてダウンロードを行ってください。
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