iPhoneやMacのブラウザ、Safariには「リーディングリスト」という機能があります。いわゆる「後で読む」機能ですが、一般的な「後で読む」とは異なり、オフライン時でも閲覧が可能です。本記事ではこのリーディングリストとはなにかについて、詳しく説明します。
iPhoneやiPad、Macに搭載されているブラウザ、Safariのリーディングリスト機能とは、いますぐ読む気はないけれども後でしっかり読みたい、あるいは一度読んだけれどもまた読み返したい、というWebサイトのページを登録しておく機能です。一般的よくある「後で読む」機能と違って、オフライン状態でも記事を閲覧できるのが大きなメリットです。
また、iCloudで連携することで、同期したほかの端末でもリーディングリストを確認できます。そのためiPhoneで追加したページをMacで閲覧したり、反対に自宅のMacで追加したページを通勤・通学中にiPhoneでチェックしたりも可能ですし、Macでリーディングリストから削除したページは、iPhoneのリーディングリストからも削除されます。
Safariのリーディングリストは、時間がない時に目を引かれたWebのページを後で読み返したり、iPhoneの画面では小さすぎて読みづらいページをiPadやMacでしっかり読み返したり、逆に移動中にタイトルだけで貯めておいたページをiPhoneで処理するのに便利です。オフライン状態でも利用できるため、飛行機やトンネル内でもWebページを閲覧できます。
Safariにおいてはリーディングリストもブックマークも、後でWebサイトのページを読み返せるということでは同じ機能と言えます。しかし、ブックマークに保存されるのはあくまでもそのページのURLでしかありません。そのためブックマークであとからそのページを読み返す場合は、ネットワークがオンライン状態でなければなりません。
しかし、リーディングリストはブックマークとは異なり、URLのみならずページの内容をも保存するためオフライン状態でもそのページを閲覧可能です。そのため、Wi-Fi接続状態でリーディングリストに登録しておくことで、外ではわざとオフライン状態にして追加したページを閲覧することで、通信量を抑えられます。
また、ブックマークではそのページを毎回読みに行くため、元のページが書き換えられたり消えたりしているとそのページは表示されません。一方、リーディングリストならオフライン状態であれば、以前のページのまま表示されます。ただし、オンライン状態だと、ブックマークでのアクセス同様、元のページにアクセスするのでデータが更新されます。
こうして見るとブックマークよりもリーディングリストの方が優れているように感じられますが、このふたつは全然違うものです。ブックマークはフォルダ分けして、分類してWebサイトを自分用に整理するものですし、リーディングリストは後で読み返すための一時的な保存リストです。そのため、リーディングリストは本来空にしておくのがベストです。
なによりも、リーディングリストにページを保存するとiCloudや本体の容量がその分だけ消費されます。あれもこれもとリーディングリストに登録していると、思わぬ容量が使われてしまい、あとで必死に削除する羽目にもなりかねません。
それでは、まずはiPhoneのSafariにおけるリーディングリストの使い方を説明します。MacのSafariでの使い方は次の章で説明します。
リーディングリストにページを追加するには、まずSafariの画面下中央の「共有ボタン」をタップし、「リーディングリストに追加」を選択します。最初にページを追加する際にはオフライン状態でもページが表示できるようにするかを尋ねられますので、「自動的に保存」を選んでください。
「自動的に保存」を選ぶことで、これ以降追加したページをオフライン状態でも読めるようになります。なお、この機能は「設定」で変更可能です。これについて詳しいことは、「リーディングリストの使用上の注意点」の章の「オフラインで閲覧できない場合は?」の節の「自動保存がオフになっている」の項で説明します。
リーディングリストに追加したページをオフラインでも閲覧するには、まずSafariの画面下やや右側の「ブックマーク」アイコンをタップします。その上で、画面上部上中央にある眼鏡型の「リーディングリスト」アイコンを選択すると、リーディングリストに追加したページの一覧が表示されます。あとは、その中から読みたいページを選ぶだけです。
リーディングリストは、基本的には読み終えた段階で削除するなり、ブックマークに登録した上で削除するためのものです。そのため、リーディングリスト上の未読のページのみを表示する機能もあります。リーディングリストの画面左下の「未読のみを表示」をタップすることで、未読のページのみを表示できます。
反対に未読のみが表示されている段階で、既読のページも確認したい時には、同じ位置に表示される「すべて表示」を選択します。
読み終えて不要になったページはリーディングリストから削除します。そうしないとリーディングリストが溢れてしまって必要なページが見つからないばかりか、保存したページでiPhoneやiCloudの容量が圧迫されてしまいます。リーディングリストからページを削除するには、目的のページを左にスワイプし、「削除」をタップするだけ済みます。
iPhoneだけでリーディングリストを完結させるのであれば不要な手順ですが、MacやiPadなど、ほかの端末でもリーディングリストを共有するなら、以下の手順でiCloud上のSafariを有効化しなければなりません。
ほかの端末とSafariのリーディングリストを同期させるには、まず「設定」を立ち上げ、自分のアカウントを選択します。
1 / 4
続きを読む