2019年10月より楽天モバイルが携帯キャリアに参入します。格安SIM(MVNO)楽天モバイルが携帯キャリア参入する上で、インターネット通信ネットワーク回線がどうなるのか、またモバイル携帯料金はどうなるのか検証してみました。
兼ねてより、携帯キャリア業界のニュースに大きく取り上げられてきた【楽天モバイル】の携帯キャリア参入が2019年10月と目前に迫ってきています。本記事では、楽天がモバイル事業に参入する意図や、今後の楽天が見据えているビジョンを紹介していきます。
本記事冒頭の本章では、楽天モバイルが携帯キャリア事業に参入してきた中で、注目すべきポイントから紹介していきます。
楽天モバイルの携帯キャリア参入注目ポイント1 | 楽天独自のLTE「Band 3」 ネットワーク周波数帯の電波を獲得 |
楽天モバイルの携帯キャリア参入注目ポイント2 | 2025年度末には人口カバー率96%を予定 |
携帯キャリア「楽天」「Softbank」「Docomo」「KDDI」4社が、特定基地局の開設申請に申し込みがされ、「楽天」「KDDI」がLTE「Band 3」と呼ばれる【1.7GHz帯】の電波を第一希望とし、それが受理されました。もともと「Softbank」「Docomo」は通信容量の大きな【3.4GHz帯】を希望していたため、申請もスムーズに決定されています。
この背景には、【3.4GHz帯】電波の持つ、カバーエリアの狭さが関係していると考えられます。「Softbank」「Docomo」は多数のノウハウと電波基地局の多さを背景に、データ通信容量の大きな【3.4GHz帯】を希望するのは分かっていたことから、当初より楽天モバイルは【1.7GHz帯】のみ第一希望としていました。
楽天の様に、これまで通信電波を持っていなかった企業が、【3.4GHz帯】のような通信範囲が極端に狭い電波回線を獲得してしまうと、今後の事業プラン的にも軌道に乗せるにはかなり難しい状況になってしまいます。
そういった点では、電波の使用権利についてスムーズに決定されましたが、電波回線自体の活用方法や、今後の5G時代の到来にどう対応していくのかが、楽天サイドの手腕の見せ所になるでしょう。
楽天モバイルは、「4×4 MIMO」「256QAM」などの最新技術を投入して、携帯キャリア事業に参入することが発表されています。【1.7GHz帯】の電波回線しかないため、ネットワーク通信速度が懸念されていましたが、これらの技術により回線速度は担保されるでしょう。
楽天が発表している情報によると、2025年までに楽天モバイルの通信キャリア回線は、全国で96%のカバー率を予定しているとのことです。
楽天が第4の携帯キャリアに名乗り出る理由1 | ECサイト楽天ユーザーを取り込む狙い |
楽天が第4の携帯キャリアに名乗り出る理由2 | 競合ECサイトAmazonとの競争の 切り札の狙いも |
楽天が携帯キャリア業界に参入する大きな目的は、楽天が持つ楽天ECサイトの顧客ユーザーを取り込むことに他なりません。日本国内の大手ECサイト「Yahoo!Japan」は「Softbank」と提携しており、Softbankユーザーへのポイント10倍キャンペーンなどで好調に業績を伸ばしており、楽天ユーザーが流入していると考えられています。
そういった業界の流れの中で、楽天が保有するECサイトユーザーを更に囲い込むために、楽天モバイルと楽天ECサイトとの連携を強める必要がありました。
また、日本最大手のECサイト「Amazon」の存在も忘れてはいけません。楽天とAmazonのECサイトの業界シェア率は非常に拮抗しているものの、僅差でAmazonに先を越されています。「Yahoo!Japan」「Amazon」という競合他社とのマーケットシェア合戦の上で、楽天モバイルの携帯キャリア業界参入は大きな命運を担っているキーとなっています。
格安SIMを提供している楽天モバイルですが、携帯キャリアに参入することで料金形態を木にする人も多いでしょう。
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