2019年10月30日更新
クリップボードのおすすめ無料アプリ9選!iPhone/Androidでの使い方も解説!
テキストなどをアプリでコピペする際に使われるクリップボードには、1回分のコピーしか残りません。しかしクリップボードアプリを使えば、このクリップボードの中身を履歴に残し、数回前のコピーもコピペできます。本記事は、このクリップボードアプリの使い方などを説明します。
目次
- 1スマホのクリップボードアプリとは?
- ・クリップボードにテキストをいくつもコピペできる
- ・クリップボードアプリの使い方は?
- ・コピペ元のクリップボードはどこにある?
- 2iPhoneでもAndroidでも使えるおすすめクリップボードアプリ
- ・PushbulletならMac・PCでもクリップボードが共有可能
- 3iPhoneのおすすめ無料クリップボードアプリ
- ・CopiedならiPadやMacともクリップボードが共有できる
- ・Clip & Pasteはウィジェットでテキストをコピペ可能
- ・コピーが簡単!コピカンLiteはフォルダ分け機能付き
- 4Androidの無料で使えるテキスト用おすすめクリップボードアプリ
- ・aNdClip クリップボード拡張 Free版は万能アプリ
- ・Clip Stackは通知バーから利用でき検索機能付き
- 5AndroidのテキストをOCR処理するクリップボードアプリ
- ・Universal Copyなら普通選択できない文字列がコピペ可能
- ・Text Fairyはスクリーンショットからの文字認識が可能
- 6クリップボードのデータを加工するアプリ
- ・クリップボードクリーナーで文字装飾を除去する
- 7クリップボードアプリの利用で入力効率をアップ!
スマホのクリップボードアプリとは?
スマホやPCで頻繁に使うコピペですが、実はこのコピペという手段は、まず指定した範囲を「クリップボード」という領域に貼り込み、そのクリップボードの内容をほかのアプリやほかの場所にペーストするという手順を踏んでいます。そのため、一度コピーをすると、同じ内容を連続してペーストすることができます。
しかし、このクリップボードの領域には一つ分のコピー(あるいはカット)領域しかありません。そのため、Aというアプリから2〜3か所まとめてコピーして、Bというアプリにペーストしようとしても、一度ずつコピペを繰り返さなければなりません。ところがクリップボードアプリを利用すると、アプリを行ったり来たりする手間が一気に省けるのです。
クリップボードにテキストをいくつもコピペできる
クリップボードアプリを使うと、複数のテキストや場合によっては画像などをクリップボードアプリに溜め込むことができます。そのため、先に記したようにAのアプリから3か所コピーしてBのアプリに貼り込む場合、まずAのアプリで3か所コピーしてしまってからBのアプリに切り替え、クリップボードアプリから3つのコピーをまとめて貼り込めば済みます。
クリップボードアプリを使うと、スマホ上でのアプリ切り替えの手間が省け、作業効率がアップするのでおすすめです。
クリップボードアプリの使い方は?
それではAndroidスマホ用のクリップボードアプリ、aNdClipを例にとって、クリップボードアプリの実際の使い方を見ていきます。今、Webサイトから3か所を引用したいとします。必要なテキストを順にコピーしたところで、aNdClipに切り替えます。
今度はaNdClipでペーストしたいテキストをタップすると、それがクリップボードにコピーされますので、ペースト先のアプリに順に貼り込むだけです。一見二度手間に見えますが、コピー→ペースと→コピー→ペースと→コピー→ペーストと繰り返すよりも、コピー×3→ペースト×3の方がはるかに楽に作業をこなせます。
また、クリップボードアプリを呼びだす際にアプリ切り替えを使うのではなく、スマホの通知バーやウィジェットを使って呼びだせるものもあります。アプリ切り替えだと、どの位置にクリップボードアプリがあるかわからず、アプリを探すのに手間取ることがあります。しかし通知バーやウィジェットで呼びだせるとそうした手間がかからず非常に便利です。
aNdClipの場合も、下図のようにスマホの通知バーから呼びだすことが可能です。
コピペ元のクリップボードはどこにある?
さて、ここまでクリップボードアプリがクリップボードの履歴を保存するアプリであることをお伝えしましたが、それではそもそもクリップボードとはスマホ上のどこにあるのかが気になります。とはいえ、クリップボードはホーム画面のどこにもなければ、設定画面のどこにもありません。強いて言えばスマホのメモリ上のどこかに存在すると考えてください。
つまり、コピペというのは、指定した範囲の内容をメモリ上のどこかにある場所に一時退避させ、その中身をどこかのメモリ上からほかのアプリなどに写す行為だと言えます。
そんな通常ならどこにあって、どんな内容がしまわれているかわからないクリップボードですが、クリップボードアプリを使うことでクリップボードの内容をはっきりと見ることができます。クリップボードアプリは、単にクリップボードの履歴アプリと言うだけでなく、どこにあるのかもわからないクリップボードの内容を明示してくれるアプリとも言えます。
iPhoneでもAndroidでも使えるおすすめクリップボードアプリ
クリップボードとクリップボードアプリについて軽く説明したところで、ここからはおすすめの無料クリップボードアプリを紹介していきます。まずはiPhoneでもAndroidスマホでもタブレットでも、それどころかPCやMacでも共通して使えるクリップボードアプリからです。
PushbulletならMac・PCでもクリップボードが共有可能
Pushbulletは、共通のGoogleアカウントかFacebookアカウントでログインすると、iPhone・Android・PC・Macの各端末で、クリップボードの内容のみならず、スマホに着信した電話やメールの通知やファイルまで共有できる高機能の無料クリップボードアプリです。
他機種を横断してコピペできるUniversal Copy & Pasteに対応しているので、Androidスマホでコピーしただけで、PCなどでその文字列やURLをペーストすることができます。ただし、Android版とiOS版では完成度が異なり、iOS版では日本語化できない上にUniversal Copyがうまく動作せず、別途共有機能で転送しなければならない時もあります。
これはiOSでは、クリップボードに保存されたデータをバックグラウンドでほかのアプリにコピーすることを禁止しているためなので、どこかほかの端末にUniversal Copyしたい場合には、明示的にPushbulletにコピーしなければならないという、システム上の縛りによるもので、アプリ側ではどうにも避けられない障壁です。
またiOS版は2016年9月を最後にアップデートされていないため、ノッチ付きの画面に未対応なのも不便です。とはいえ、いろいろな端末をまたいでクリップボードのやり取りができるUniversal Copy & Pasteは非常に便利なので、無料アプリということもあり一度は試してみて欲しいおすすめのクリップボードアプリです。
iPhoneのおすすめ無料クリップボードアプリ
つづいて、iPhone用の無料のクリップボードアプリを3点紹介します。
CopiedならiPadやMacともクリップボードが共有できる
Copiedは、日本語化されていないものの非常に高機能な無料のiPhone用クリップボードアプリです。Universal Copy & Pastに対応しているので、iCloud経由でiPadやMacともクリップボードを共有できます。
ただし、iOSでは自動的にバックグラウンドでクリップボードの内容を貯めておくことを禁止しているため、保存しておきたいクリップボードの内容を毎回Copiedに明示的にコピーしなければなりません。一番単純な方法は大本のデータをコピーするたびに切り替え画面でCopiedを呼びだすことですが、それではクリップボードアプリを使う意味がありません。
iPadであればスプリットビューでCopiedを片側に出しておけばいいのですが、iPhoneではそうはいきません。そこで、Copiedでは専用キーボードを用意することで、キーボードの地球儀アイコンでCopiedを呼びだしてコピペする使い方や、通知センターのウィジェットや共有メニューでコピーした内容をCopiedにペーストする使い方を提供しています。
さらに見逃せないのが「Text Formatter」機能です。Copiedでは、Copiedに蓄えたテキストを、さまざまな形に加工して、別な形で出力することができます。簡単なところでは、ペーストする際にその日時を一緒に書き込んだり、自分の書名を付けたりできますし、単なるURLをHTML用やMarkdown書式に書き換えたりもできます。
Text Formatter機能も含めて、使い方次第で利用範囲が大きく広がるCopiedは、英文表記に抵抗がなければ、非常におすすめできるiPhone用のクリップボードアプリです。
Clip & Pasteはウィジェットでテキストをコピペ可能
Clip & Pasteは、ウィジェットに常駐させてコピーしたテキストを簡単に履歴に残し、また特によく使うテキストはクリップとして別枠で保存しておける、無料のiPhone用クリップボードアプリです。使い方は、履歴に残しておきたいテキストを、ウィジェットから呼びだしたClip & Pasteにコピーすることで行い、履歴を5件、クリップを3件保存できます。
これだけでも十分便利ですが、250円の課金で履歴もクリップも無制限に保存できるようになり、ウィジェット上の表示も増えて、さらに便利になります。iPhoneで初めてクリップボードアプリを使うのならClip & Pasteがおすすめです。
コピーが簡単!コピカンLiteはフォルダ分け機能付き
コピーが簡単!コピカンLiteは、単にクリップボードの履歴を保存しておけるだけでなく、よく使う文例や顔文字などをフォルダ分けして保存して、ほかのアプリにペーストできるクリップボードアプリです。「Lite」と言いつつ、このアプリだけでメールやSNSを立ち上げたり、コピーしたテキスト内のURL先を表示できたりする多機能なアプリでもあります。
ただし、アップデートが2017年9月で止まっているので、新しいiOSの機能には対応しておらず、ウィジェットから呼びだせないのが残念なところです。
Androidの無料で使えるテキスト用おすすめクリップボードアプリ
ここからは、Android用のクリップボードアプリの紹介です。まずは、テキスト用のおすすめ無料クリップボードアプリを3点紹介します。
aNdClip クリップボード拡張 Free版は万能アプリ
aNdClipは、クリップボードの履歴を自動保存してくれるだけでなく、メールの定型文やよく使う顔文字、メールアドレスなども登録しておいて呼びだすという使い方もできる、万能型のAndroid用無料クリップボードアプリです。コピペする際に、引用部分に引用符をつける機能もあり、使い分けると非常に便利です。
課金すると広告が表示されなくなりますが、無料版でもさほど気にせずに利用できます。クリップボードアプリとしても老舗なので、Androidスマホでクリップボードアプリの使い方を身につけたいと思ったら、まずはこのaNdClipを利用するのがおすすめです。
Clip Stackは通知バーから利用でき検索機能付き
Clip Stackは、通知バーから呼びだしてクリップボードの履歴をペーストできるAndroid用の無料クリップボードアプリです。Android用のクリップボードアプリは、iPhone用のそれとは違い、コピーをするたびに自動的に履歴を貯めてくれるのはいいのですが、その代わりクリップボードの履歴がすごい勢いで埋まってしまうというデメリットがあります。
Clip Stackは、こうしたクリップボードの履歴を検索できるので、過去に使ったコピーテキストを簡単に呼びだしてペーストできます。また、不要なテキストはスワイプで簡単に削除できますし、履歴に保存する日数も変更できるので、多すぎるクリップボード履歴に悩まされることがありません。
シンプルに使えて、軽快に過去の履歴を検索できるクリップボードアプリを探しているのなら、このClip Stackがおすすめです。
AndroidのテキストをOCR処理するクリップボードアプリ
Androidのアプリには、単にクリップボードにコピーしたテキストの履歴を溜め込むのではなく、クリップボードの画像をOCRしてテキスト化してくれるアプリもあります。こうしたクリップボードアプリを使うと、通常ならコピーできない画面上のテキストをクリップボードに読み込んで、ほかのアプリにペーストすることが可能です。
Universal Copyなら普通選択できない文字列がコピペ可能
Universal Copyは、クリップボードの履歴を溜め込むのとはちょっと違ったクリップボードアプリです。通常ならクリップボードにコピーできない、アプリのメニューや設定画面、リンクを含んだテキストなどでも、Universal Copyなら、OCRしてテキストとしてコピペするという使い方ができるAndroid用無料アプリです。
通常のクリップボードアプリとは異なり、Universal Copyではまず画像として取り込むため、テキストの一部だけをコピーできない不便さはありますが、ひとまず大きめにコピーして、ペーストした先で編集すれば、問題なく利用できます。Universal Copyは一般的なクリップボードアプリとは使い方が異なるものの、あると便利なアプリの一つです。
特にコピペのできないサイトや表示画面に困っている人には、Universal Copyは見逃せないアプリです。
Text Fairyはスクリーンショットからの文字認識が可能
Text Fairyは、普通のクリップボードアプリとして使えるだけでなく、カメラで撮影した画像やスクリーンショットをOCR機能でテキスト化してクリップボードに取り込めるのが特徴のAndroid用無料アプリです。ただし、カメラによるOCR機能はスクリーンショットからのOCRに比べると正しく読み取ることが難しくなります。
また、日本語は英語に比べると認識率が低いのも気になります。とはいえ、一から画面を見ながら入力するよりははるかに便利ですので、あくまでスクリーンショットからテキストを取り込む、という範囲内では便利に使えるアプリです。
クリップボードのデータを加工するアプリ
クリップボードアプリの中には、ただクリップボードの内容を溜め込むだけではなく、クリップボードの内容を加工してくれるアプリもあります。先に挙げたCopiedのText Formatter機能がそれにあたりますが、それ以外にも以下に紹介するようなアプリもあります。
クリップボードクリーナーで文字装飾を除去する
iPhoneでテキストをコピーすると、単純なテキストデータではなく色やサイズやフォント、或いはリンクなどの情報が含まれた「リッチテキスト」と呼ばれる書式でクリップボードにコピーされます。これは非常に便利なのですが、場合によってはペーストする先の書式とズレが生じて、その部分だけ色やフォントが違って困ってしまうことがあります。
クリップボードクリーナーは、こうしたときに余計な書式が付属しないよう、クリップボード内のリッチテキストを読み込んで、シンプルなプレーンテキストとしてクリップボードに書きだしてくれるiPhone用の無料アプリです。余計な空白や改行も削除することができ、ウィジェットにも対応しているうえに、元のリッチテキストにも戻せる親切設計です。
クリップボードアプリの利用で入力効率をアップ!
以上、iPhoneとAndroidスマホで利用できる無料のクリップボードアプリを9つ紹介しました。クリップボードアプリを使うと、アプリ同士でいくつものテキストをやり取りする際に極めて便利になりますし、よく使う文字列をすぐ呼び出せるので、入力効率が大幅にアップします。特に、自動的に履歴を溜められるAndroidユーザーには、必携モノのアプリです。