Homebrewの「brew update」と「brew upgrade」の違いについて解説！

Homebrewとは、Macのパッケージ管理システムの一つです。パッケージ管理システムとは、Macにインストールされているソフトウェアのインストールとアンインストール、ソフトウェア同士のライブラリやPC内での関係性を管理するためのソフトです。

パッケージ管理ソフトはいろいろなものがありますが、HomebrewはMac用に開発されたソフトの中の一つです。

この記事では、Homebrewを使っている方が最も混乱しがちな、「brew update」と「brew upgrade」のコマンドの違いについて詳しく解説します。

アップデートとアップグレード、どちらもPC用語として使うときには、PCやソフトウェアを更新して、より新しくすることを意味しています。しかし、アップデートでは日常的な更新という意味合いが強く、アップグレードにはOSやソフトの大規模なバージョンアップという意味合いが出てきます。

Homebrewでよく使われるコマンドの「brew update」と「brew upgrade」も、どちらもHomebrewのアップデートに使われるコマンドですが、実行される内容に大きな違いが出てきます。「brew update」と「brew upgrade」を間違えると必要な更新が行われない場合もあります。

「brew update」と「brew upgrade」はそれぞれどのような意味合いがあるのか、詳しく解説します。

「brew update」はHomebrew自体を更新するときに使うコマンドです。Homebrewに「brew update」と入力して実行すると、Homebrewにインストールされているパッケージのリストは表示されます。

しかし、「brew update」はHomebrewだけをアップデートするためのコマンドです。パッケージのリストが表示されても、「brew update」だけでは、Homebrewにインストールされているパッケージは更新されません。

「brew update」はHomebrewだけをアップデートするコマンドです。一方の「brew upgrade」は、Homebrewのアップデートも実行します。さらに、Homebrewにインストールされているパッケージに更新が必要なものがあれば、同時にパッケージの更新も実行します。

「brew upgrade」は「brew update」とは違い、Homebrewもパッケージも一度に更新できるとても便利なコマンドです。しかし、インストールしているパッケージが多く、あまり頻繁に更新していないと、「brew update」よりも時間が掛かる点に注意しましょう。

Homebrewでは「brew update」と「brew upgrade」の他にもさまざまなコマンドを使います。「brew update」と「brew upgrade」の他にもよく使うコマンドをご紹介します。

Homebrewに新しいパッケージをインストールするときのコマンドはこちらです。
「brew install パッケージ名」

Homebrewにインストールしてあるパッケージを検索する場合にはこちらのコマンドを使います。
「brew search パッケージ名」

不要になったパッケージを、Homebrewから削除するときのコマンドはこちらです。
「brew uninstall パッケージ名」

Homebrewにインストールしてあるパッケージを一覧で表示するときのコマンドはこちらです。
「brew list」

Homebrew内の環境を診断して、Homebrewやパッケージに異常がないか調べるためのコマンドもあります。環境診断をしたい場合にはこちらのコマンドを実行します。
「brew doctor」

古いパッケージを削除するためのコマンドはこちらです。
「brew cleanup」

こちらのコマンドは、以前は「brew upgrade」と同時に実行しないと、アップデートしたパッケージの古いキャッシュが残ってしまいました。しかし、現在はbrew upgradeを実行してから30日後に自動でキャッシュが削除されます。brew upgradeの実行後にすぐに削除したいときだけ実行すれば大丈夫です。

この記事では、「brew update」と「brew upgrade」の違いについて解説してきました。Homebrewでは、パッケージの更新が頻繁に行われているので、「brew update」ではなく「brew upgrade」は数日おきに実行したほうがいいでしょう。ぜひ「brew update」と「brew upgrade」の違いを理解して、必要に応じて実行できるようにしておきましょう。