ハッシュタグといえばインスタグラムやTwitterですが、見逃されがちながらハッシュタグはFacebookにも存在しています。今回はFacebookでのハッシュタグの付け方から検索方法に至るまでを解説します。これを読めばあなたもハッシュタグ名人間違いなしです。
ハッシュタグとは、本来はその投稿の趣旨を一言でまとめたものです。
もともとTwitterで採用されたハッシュタグとは、140文字という制限の中では本当のテーマを収めきれないのでハッシュタグで追記する、もしくはどれが本当のテーマかわかるよう明確にして、あとからそのテーマについてハッシュタグで検索がしやすいようにするためでした。
たとえば「黒いきつね」といううどんがあったとして、「黒いきつねは素敵だ」という投稿だけでは「うどん」を差しているのか「動物」を指しているのか区別がつきません。そこでハッシュタグの出番です。
ハッシュタグとは、という説明はもう少し続きますが、
さて、ハッシュタグの効能を述べましたが、効能が前節で述べただけのものであれば、文字数制限のきついTwitterでだけの流行りで終わり、Facebookまでもが採用することはなかったでしょう。ところが、ハッシュタグのすごいところはテーマを強調するだけではなかったのです。
上の例ならば投稿中の「#きつね」を選択すると、「#きつね」のハッシュタグのついた投稿をずらりと閲覧できるのです。きつねファンなら大喜びですが、別に「#きつね」に限らず、ハッシュタグがつけば関連の投稿が簡単に検索できるようになりました。
それまで時系列という、縦の方向のタイムラインでしか見られなかった投稿が、ハッシュタグの登場で横方向に串刺し検索できるようになったのです。素晴らしい発明でした。
以来SNSでは一気にハッシュタグが採用されるようになり、Facebookでもハッシュタグが使えるようになったのです。
ところがハッシュタグの便利さが知れ渡るにつれ、ハッシュタグの使われ方は変わってしまいました。
同じ傾向の投稿に出会いやすくしたり、一つのテーマにみんなで投稿を寄せ合って盛り上げるために、一つに絞ってハッシュタグをつけるという形から、自分の投稿を見つけてもらうために検索されやすいハッシュタグをつける、それも複数のハッシュタグをつけるという形になっていったのです。
ハッシュタグの使われ方が、消極的利用法から積極的利用法へと変質したのです。
前節で述べた傾向が顕著なのがインスタグラムです。
インスタグラムの投稿は、画像・映像がメインであり、文字情報は刺し身のつまにあたります。したがって、その投稿が何に対してのもので、何が写っていて、誰に見てほしいのかといった情報を端的に伝えられるハッシュタグとは非常に相性が良いのですし、ハッシュタグが数多くつけられるのも当然なのです。
一方、短文しか投稿できないTwitterに対して、Facebookは長文の投稿ができることが売りの一つです。長い文章を書くからには、読んでいてテーマがわからない文章ではお話になりません。自然、余計なハッシュタグをつけた投稿は尊重されなくなります。
ただし、最近ではインスタグラムとの連携もあり、Facebookにも写真や動画に大量のハッシュタグを付けただけの投稿が増えています。今後はFacebookでもこうしたハッシュタグが大量についた投稿がメインになる可能性も否定できないのです。
ハッシュタグをつけることで、投稿のテーマが明確になり、そのテーマの投稿を探している人の目に留まりやすくなります。
その反面、ハッシュタグはSNS文化によっては下品なものと見なされることがあります。
ハッシュタグの最大のメリットは、Facebookで友達でない人にも投稿を読んでもらえる可能性が出ることです。
ハッシュタグがない投稿は、基本的に友達がシェアしたり”いいね!”しない限りは友達の範囲から外に広がることはありません。それに対しハッシュタグが付いている投稿は、友達の輪を超えたところで新しい出会いを生むことができます。
あなたがより強くみんなに伝えたいと思う投稿は、ハッシュタグによって広く拡散されるべきなのです。
2014年2月と古い上にアメリカでのデータではありますが、Twitterでは1〜2個の、インスタグラムでは11個以上のハッシュタグが付いた投稿が、一番エンゲージメントと呼ばれる反応の良さや拡散量が多かったと出ています。ハッシュタグの威力が如実に出たデータと言えます。
しかし、Facebookでは逆にハッシュタグが付くことで、むしろエンゲージメントが下がり、拡散もされにくくなるという結果が出たのです。
この記事の執筆時点ですでに5年近く前の、しかもアメリカでのデータであることを承知の上で解読すると、背景にはインスタグラム>Twitter>Facebookの順に小さくなる、投稿者と閲覧者の距離感の存在があると見ていいでしょう。
距離感の大きいインスタグラムでは、多くのハッシュタグを付けて「見て見て」と叫ばないと見てもらえませんし、閲覧者も大声で叫んでもらわないと投稿を見つけることができません。
それに対し、投稿は基本的に友達に全部読んでもらえるFacebookでは身内感が強く、ハッシュタグはむしろ「わざとらしい」「ウザい」「商売っ気が強すぎる」と感じられ、下品な投稿と受け止められてしまいます。
加えてFacebook上のハッシュタグはインスタグラムやTwitterからの連携投稿に多いため、「Facebookはついでか」「インスタグラムにカエレ」といった反感すら生んでしまいかねません。
先にも記したように、これはドッグイヤーとも言われるほど変化の早いインターネットの世界で5年近く前の、しかもアメリカでのお話です。それが現在のFacebookにも通用するとは断言しかねます。
とはいえ、そういった傾向があったのは事実ですから、Facebookではハッシュタグの付けすぎには十分注意すべきでしょう。
ハッシュタグの付け方は、もともと140文字しか使えないTwitterで誕生したものだけに非常に簡単です。
以下にハッシュタグの付け方を二つ紹介します。
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