Ping値をスピードテストで測定!回線速度の目安や計測/改善方法を解説!
Ping値をスピードテストで計測しましょう!スピードテストとはネット利用環境の通信速度を計測するサービスです。Ping値とはネット利用時の応答速度です。Ping値の数値の目安や計測方法を解説します。Ping値が標準目安に達していないときは改善策を試しましょう。
目次
スピードテストのPing値とは
今回はスピードテストのPing値について解説します。スピードテストとはインターネット利用時のネットワーク環境の通信速度を計測するサービスです。
通信回線の応答速度のこと
Ping値とは通信回線の応答速度のことです。ネットワーク環境の通信速度を測定できるスピードテストを行うことによって自分のPCのインターネット環境のPing値を確認できます。スピードテストを行うには、PCであれば専用サイトを利用する方法、スマホ・タブレットであれば専用アプリを利用する方法がお勧めです。
自分のPCや端末のパフォーマンスが遅く、インターネット環境に疑問が生じたら状況確認としてスピードテストを行うことをお勧めします。スピードテストの結果からPing値と合わせてダウンロード・アップロードの速度も確認できます。
ストリーミング配信・オンライン電話・オンラインゲームなどのパフォーマンスはPing値の結果が参考になります。動画やゲームの調子が悪いときは、原因がPCなのかインターネット環境なのか判断がつきづらいので、スピードテストの結果が良い判断材料になります。
スピードテストでわかるPing値の目安は
スピードテストでわかるPing値の目安について解説します。
数値が小さいほど快適
Ping値は、基本的に数値が小さいほど快適にインターネットを利用できることを示します。Ping値(応答速度)とは、PCがインターネットを通じて情報を発信した後にそのリアクションとして応答のサインを受け取るまでの時間(速度)を示しています。
Ping値の単位は「ms」(ミリ秒)で表されます。ストリーミング配信・オンライン電話・オンラインゲームなどのパフォーマンスはリアルタイムで通信が交わされるため、Ping値の結果がパフォーマンスの質を表す目安になります。
Ping値の目安としては、100ms以下であれば問題なくインターネットを利用できる環境であり、50msまで応答速度が向上すれば理想的なインターネット環境であると評価できます。以下、Ping値の目安を表で示します。
インターネット応答速度 | Ping値 |
---|---|
遅い | 100ms以上 |
普通 | 50ms |
速い | 30ms以下 |
オンラインゲームを使用する場合
インターネットサービスの中でも、オンラインゲームを利用する場合は特に速いPing値(応答速度)が求められます。
将棋・囲碁などのパーティゲームであれば、インターネット通信にタイムラグがあってもゲームの進行にはほとんど影響はありませんが、FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)や格闘ゲームの場合はリアルタイムの動きがゲーム性を左右するのでインターネット通信のPing値(応答速度)がゲームの要になります。
以下、オンラインゲームを利用する際の、Ping値の目安をまとめました。
ゲームジャンル | Ping値 |
---|---|
将棋・囲碁 | 100ms以下 |
RPG | 50ms以下 |
FPS・格闘・アクション | 15ms以下 |
スピードテストでPing値をサイトで測定する方法
次に、専用サイトを利用してスピードテストを行い、Ping値を計測する方法を解説します。
SourceForge Speed Test
まず初めに紹介するのは「SourceForge Speed Test」というサイト(sourceforge.net/speedtest)で、測定サーバーはアメリカに設置されています。ブラウザを通して、PCでもスマホ・タブレットでもPing値を含むインターネット回線のスピード測定が可能です。
また、「SourceForge Speed Test」というサイトでは、Ping値・ダウンロード速度・アップロード速度に加えて、Jitter (ジッター)という指標も測定できます。
Jitter (ジッター)とは、Ping値の変動量のことで、インターネット回線の安定度を表します。Jitter値も、測定結果の数値が小さいほどインターネット回線が安定していて良好であることを示します。
「SourceForge Speed Test」は、専門的な指標でインターネット回線のスピード測定ができる便利なサイトですが、「SourceForge Speed Test」は測定サーバーがアメリカに設置されているので、測定結果に関しては日米間の距離を加味した判断が必要です。
日米間のインターネット回線のPing値(応答速度)は120msくらいを基準値と考えて、Ping値の測定結果を判断しましょう。
Speedcheck
次に紹介するのは「Speedcheck」というサイト(speedcheck.org/ja)です。日本語サイトなので使いやすく、サイトを開くとすぐにテスト開始のアイコンが表示され、クリックするとPing値を含むインターネット回線のスピード計測が開始されます。計測結果として、Ping値・ダウンロード速度・アップロード速度の状況を確認できます。
「Speedcheck」は、お手軽操作で簡単に自分が利用しているインターネット回線のスピード計測が行える便利なサイトです。また、Appストア・Google Playにもスマホ・タブレット用のアプリが無料で提供されているので、iPhoneやAndroidスマホでもサービスを利用できます。
速度.jp(SOKUDO.JP)
次に紹介する「速度.jp」というサイト(sokudo.jp)も、お手軽操作で簡単に自分が利用しているインターネット回線のスピード計測が行える便利なサイトです。こちらも日本語サイトなので使いやすいサイトです。
サイトを開くとテスト開始のアイコンが表示され、クリックするとPing値を含むインターネット回線のスピード計測が開始されます。計測結果として、Ping値・ダウンロード速度・アップロード速度の状況を確認できます。
スピードテストでPing値をアプリで測定する方法
次に、専用アプリを利用してスピードテストを行い、Ping値を計測する方法を解説します。
Speedtest.net
「Speedtest.net」とは、アメリカ企業が提供しているスピードテストサービスです。世界中の4759地点に計測サーバーを設置して(2016年時点)、測定者に最も適したサーバからPing値・ダウンロード速度・アップロード速度を計測します。2018年9月時点で、210億回以上のPing値を含むインターネット回線のスピード計測が実施されています。
「Speedtest.net」のサービスは専用サイトから利用できるだけでなく、スマホ・タブレット用の無料アプリも提供されています。Appストア・Google Playでダウンロードできるので、iPhoneやAndroidスマホでもサービスを利用できます。
Speedcheck
「Speedcheck」とは、上記の通り日本語対応している使い勝手の良いスピードテストサービスです。Ping値・ダウンロード速度・アップロード速度を簡便な操作で計測できます。
「Speedcheck」のサービスは専用サイトから利用できるだけでなく、スマホ・タブレット用の無料アプリも提供されています。Appストア・Google Playでダウンロードできるので、iPhoneやAndroidスマホでもサービスを利用できます。
SpeedTest Master
「SpeedTest Master」とは、iPhone専用のスピードテストサービスです。Appストアから無料でダウンロードできます。日本語対応しており、Ping値・ダウンロード速度・アップロード速度を簡便な操作で計測できます。
RBB TODAY SPEED TEST
「RBB TODAY SPEED TEST」も、日本語対応している使い勝手の良いスピードテストサービスです。Ping値・ダウンロード速度・アップロード速度を簡便な操作で計測できます。
「RBB TODAY SPEED TEST」が他のサービスと違うのは、計測前に「郵便番号」「ネット回線タイプ」「契約プラン」「回線事業者」「プロバイダ」を選択して計測する点です。
「RBB TODAY SPEED TEST」のサービスは専用サイトから利用できるだけでなく、スマホ・タブレット用の無料アプリも提供されています。Appストア・Google Playでダウンロードできるので、iPhoneやAndroidスマホでもサービスを利用できます。
スピードテストでわかるPing値を改善できる方法
次に、スピードテストで示されたPing値が思わしくない結果であった場合に、試してみるべきPing値改善策を紹介します。
有線LANで接続する
スピードテストで示されたPing値が思わしくない結果であったときは、まずインターネット接続を有線LANに切り替えてみましょう。インターネット接続を有線LANに切り替えるだけで、Ping値が改善する場合があります。
また、インターネット接続を有線LANに切り替える際の留意点として、LANケーブルにランクがあることを憶えておきましょう。LANケーブルにランクは「カテゴリ」と呼ばれ、「CAT5」「CAT7」などと表記されます。インターネット接続を有線LANに切り替える際は、最低でも「CAT6」以上を選ぶようにしましょう。「CAT7」が最高速ランクになります。
オンラインゲームを利用する際は、有線LANに切り替えた方がインターネット回線・Ping値が安定するのでお勧めです。
光回線にする
スピードテストで示されたPing値が思わしくない結果であった場合に、インターネット環境が光回線でないのであれば、光回線に切り替えることでPing値が改善する可能性があります。
ただ、モバイルWi-Fi(WiMAXなど)は通常の光回線に比べてPing値が高くなる(対応速度が遅くなる)可能性があるので、Ping値を改善する目的で光回線に切り替えるのであれば、避けるべきでしょう。
モバイルWi-Fiとは、ポータブルルーター(カバンなどで持ち運べる小型ルーター)を通してインターネットを利用するサービスで、ルーターとプロバイダーサーバー間の通信を無線で行うため設置工事が必要なく、移動しながらインターネット環境を利用できるサービスです。
無線LANのルーターの変更や中継器を使用する
その他のPing値を改善する方法として、無線LANルーターを別の機種に入れ替えてみるのも良策です。無線LANルーターの性能自体がPing値に影響を及ぼしている可能性があります。現在使用している無線LANルーターが、何年も使い続けている・古い機種である場合は新しい機種に取り換えてみることをお勧めします。
WiFiの通信規格は「11ac・11n・11a・11g・11b」と5種類あり、「11ac」が高速通信の最新規格です。この中でも「11a・11g・11b」は古い規格で速度が遅くなります。新しい無線LANルーターを用意する場合は、「11ac」もしくは「11n」対応の機種を用意しましょう。できれば「11ac」対応の機種がお勧めです。
中継器の利用
家や会社で、1つの無線LANルーターだけで家族やスタッフがインターネット回線を利用している場合は、無線LAN中継器を利用することでPing値が改善する場合があります。
無線LAN中継器とは、無線LANルーターのインターネット回線を中継して、距離的に離れたところにもWiFi通信を供給する出張所のような役割を担ってくれるデバイスです。無線LAN中継器は無線LANルーターのインターネット回線を中継する際に電波を補強してWiFi通信を供給してくれるため、Ping値が上がる(応答速度が遅くなる)ことを防いでくれます。
プロバイダを変更する
上記の方法を試みてもPing値が改善しない場合は、プロバイダを変更すると状況が改善する場合があります。現在利用しているWi-Fiサービスが自由にプロバイダを選べるのであれば(例えばフレッツ光など)、あえて他のプロバイダに変更してみるとPing値が改善するかもしれません。
プロバイダを変更する際の目安としては、大手プロバイダ(OCN、So-netなど)は比較的込み合いやすく通信速度が遅くなることがあるようなので、大手プロバイダを避けて選択すると良いでしょう。
スピードテストをしてPing値をチェックしてみよう
自分が普段使っているインターネット回線のスピードテストを実施して、Ping値(応答速度)を計測してみましょう。100msがPing値(応答速度)の標準速度の目安になります。Ping値(応答速度)が標準の目安に達していない場合はPing値改善を試みましょう。
ルーター・LANケーブルなどのハードウェアから、光回線・プロバイダなどの契約内容まで、改善点を試してみましょう。Ping値の改善に取り組む際は、取り組みやすい対策から試すのが問題解決のコツです。
また、スマホ・タブレットユーザーは自分の端末のPing値を測定してみましょう。自宅・職場・よく立ち寄るカフェなどで端末のPing値を測定してみれば、どの環境がインターネットが使いやすいか判断できます。無料で利用できるPing値測定を有効に利用しましょう。
オンラインゲームを利用する人にとってはPing値の確認は必須です。Ping値が高い(応答速度が低い)インターネット環境では良いパフォーマンスは望めません。Ping値チェックでより良いゲーム環境を構築しましょう。