2019年09月19日更新
PayPal(ペイパル)で海外からの送金を受け取る方法!個人アカウントでは受け取れないので注意
PayPalで海外から送金を受けとる方法は、個人アカウントを作っただけでは受け取りができません。PayPalのアカウントをアップグレードし、海外からの送金をきちんと受け取りするための方法について、この記事では紹介しています。
目次
- 1PayPalでの海外送金の受け取りの前に知っておくべきこと
- ・個人アカウントには制限がある
- ・海外からの送金受け取りにはアカウントのアップグレードが必要
- ・受け取り手数料について
- 2PayPalのアカウントの種類とそれぞれの違いとは?
- ・個人アカウント
- ・ビジネスアカウント
- ・プレミアアカウント
- 3PayPalでの送金受け取りのためのアカウントのアップグレード方法
- ・アップグレードの申し込みをしよう
- ・必要な情報を登録しよう
- ・本人確認手続きをしよう
- ・アカウントのアップグレードに必要な日数は?
- 4PayPalでの海外からの送金の受け取り手順
- ・銀行口座情報を入力しよう
- ・海外からの送金を受け取ろう
- 5PayPalでの送金受け取りのためにアカウントのアップグレードを
PayPalでの海外送金の受け取りの前に知っておくべきこと
PayPal(ペイパル)とは、インターネットを利用したオンライン決済サービスの一つです。PayPal(ペイパル)にはデビットカードやクレジットカードを登録することで、ネットショッピングなど、インターネット決済をする際、クレジットカード情報を店舗側に知られずに支払いできます。
そのため、セキュリティー面でも強い信頼がおけるオンライン決済サービスの一つです。アカウントの開設や、年会費などは無料なので気軽に利用できるサービスの一つとして世界中で使われています。PayPal(ペイパル)では、国内外への送金システムも備えており、家族や友人への送金もオンラインで行えるサービスです。
PayPal(ペイパル)を利用した海外送金や、PayPalからの入金についてこの記事では説明します。
個人アカウントには制限がある
便利なオンライン決済サービスであるPayPal(ペイパル)ですが、個人アカウントのみの運用になる場合、アカウントの利用の制限がかかります。個人アカウントで利用できるPayPal(ペイパル)の制限について説明します。
10万円以上の受け取りは不可
PayPalの個人アカウントを開設すると、ショッピングなどの支払いのほかに、家族や友人のPayPalアカウントへの入金や送金を受けとりをすることが可能になります。しかし、個人アカウントの場合、10万円以上の受け取りができません。送金を受ける場合は10万円以内のみの受け取りが可能です。
自分の銀行口座への送金は不可
個人アカウントでは、10万円以上の送金を受け取りすることができませんが、もう一つの制限として、自分のPayPalのアカウントから自分の銀行口座へ送金することができません。PayPalアカウント上に送金を行ってもらった場合も、その金額を自分の銀行口座へ移すことができず、現金化を行えない状態になってしまいます。
海外からの送金受け取りにはアカウントのアップグレードが必要
PayPal(ペイパル)では、海外からの送金の受け取りや、10万円以上の送金受け取り、PayPal(ペイパル)からの自分の銀行口座への送金などをするためには、PayPal(ペイパル)アカウントのアップグレードが必要になります。
PayPal(ペイパル)のアカウントをアップグレードするためには、PayPal(ペイパル)の個人アカウントにログインし、左下のメニューからアカウントのアップグレードを選択します。アカウントのアップグレードを選択すると、現在のアカウントをビジネスアカウントにするか、新しいメールアドレスでビジネスアカウントを作るか、という選択肢が出てきます。
送金用として別にアカウントを開設したいと考えている方は、別のメールアドレスを使って新しくPayPal(ペイパル)のアカウントを作るという選択肢も視野に入ると考えられます。
受け取り手数料について
PayPal(ペイパル)を使って商品を購入したりする際には手数料がかかりません。しかし、国内外からの送金を受け取りを行う際には、手数料がかかるようになっています。以下に表にしてまとめています。
月間のペイパルによる送金額 | 受取手数料(国内) | 受取手数料(海外) |
30万円以下 | 3.6 % + 40 円 / 件 (標準) |
4.1 % + 40 円 / 件 (標準) |
30万円超 100万円以下 | 3.4 % + 40 円 / 件 | 3.9 % + 40 円 / 件 |
100万円超 1,000万円以下 | 3.2 % + 40 円 / 件 | 3.7 % + 40 円 / 件 |
1,000万円超 | 2.9 % + 40 円 / 件 | 3.4 % + 40 円 / 件 |
PayPalのアカウントの種類とそれぞれの違いとは?
PayPalのアカウントには、個人アカウント、ビジネスアカウント、プレミアアカウントの3種類が存在しています。その3種類の違いと、利用方法について説明します。
個人アカウント
まず始めに説明するのは、個人アカウントについてです。個人アカウントは別名、パーソナルアカウントと呼ばれています。
本人確認書類なしで登録可能
パーソナルアカウントでは、本人確認書類なしで登録が可能です。手軽に登録ができ、登録手数料も掛からないため、パーソナルアカウントを所有している人は多いと考えられます
何ができるの?
パーソナルアカウントでできることは、PayPalアカウントで10万円以下の支払いを受けとることと、PayPalにクレジットカードやデビットカードを登録し、PayPal支払いに対応した国内外のオンライン決済に利用することができます。
注意するべき点は、10万円を超える送金を受け取りを行うことができないこと、PayPal送金された残高等を、登録した銀行口座へ移すことはできません。本人確認を行えば10万円以上の金額を受けとることが可能になりますが、銀行口座へ移したりと、PayPal外へ出金することはできません。
ビジネスアカウント
次に説明するのは、ビジネスアカウントについてです。ビジネスアカウントと呼ばれていますが、個人事業主ではない一般の人でも登録が可能です。登録もパーソナルアカウントと同じく手数料が無料で行える上に、初期費用、銀行への引出手数料も無料になっています。
登録には本人確認が必須
ビジネスアカウントとしてPayPalのアカウントを利用するには、本人確認が必要になります。
何ができるの?
ビジネスアカウントでできることは、決済システムの導入です。特に個人事業主などに需要があるシステムとなり、顧客の方からの支払いの選択肢としてPayPalが追加でき、PayPalを通してクレジットカード払いを受け取りをすることができます。その他に、支払いや国内も含め海外への送金を限度額無しで受け取りが可能です。
注意点として、5万円以下の支払いを銀行から引き出す場合、250円/件がかかってしまう点と、米国の銀行口座への引き出しには2.5%の手数料がかかるという点、それに加えて利用する金融機関によっては、別途手数料がかかる可能性があります。
プレミアアカウント
最後に紹介するのはプレミアアカウントについてです。PayPalの当初はパーソナルアカウントからプレミアアカウントと、ビジネスアカウントへアップグレードを行うことができました。しかし現在ではビジネスアカウントのみのアップグレードになっています。
PayPalの仕様変更によって、個人でもビジネスアカウントを利用できるようになったため、PayPalののウェブ上手続きではプレミアアカウントを選ぶことはできません。ビジネスアカウントの登録よりもプレミアアカウントへの登録が良い、と考えている方はPayPalへ直接連絡をすることによってプレミアアカウントを利用することが可能です。
登録には本人確認が必須
プレミアアカウントもビジネスアカウントと同じく、本人確認が必要になります。本人確認の書類や方法はビジネスアカウントと同じ方法で行えます。
何ができるの?
パーソナルアカウントからプレミアアカウントへ移行すると、10万円までの支払いを受けとることが可能になります。他人からの送金の場合、国内、海外関係なく受けとることができるため、海外に家族がいる方などは便利に使うことができます。
ビジネスアカウントとほぼ同じことができますが、個人的な利用の場合、プレミアアカウントへの移行のみのほうが気軽に使えると考えられます。
PayPalでの送金受け取りのためのアカウントのアップグレード方法
PayPalでの送金受け取りのためのアカウントはパーソナルアカウントではなく、ビジネスアカウントである必要を上記では説明しました。次に、アカウントのアップグレード方法について説明します。
アップグレードの申し込みをしよう
パーソナルアカウントをビジネスアカウントにするためには、まずアップグレードの申し込みが必要です。PayPalのアカウントにログインすると、下部にアカウントのアップグレードという項目があるのでクリックします。その際に、ビジネスアカウントをどのように管理するか問われます。
個人アカウントであるパーソナルアカウントをビジネスアカウントとしてアップグレードするか、新しいメールアドレスでビジネスアカウントを開設するか。という選択が出るので自分の利用方法にあった選択をしましょう。
個人の取引とビジネスを分けたい人は
個人の取引とビジネスを分けたい人はパーソナルアカウントはそのままにして、新しいメールアドレスでビジネスアカウントを作ることをおすすめします。入出金管理など、分けておいたままのほうが便利な場合も存在します。
PayPalをビジネスのみで利用する場合はパーソナルアカウントをビジネスアカウントにアップグレードをおすすめします。
必要な情報を登録しよう
ビジネスアカウントへアップグレードした際には、アカウントが個人ではないとして登録されます。そのため必要な情報として、住所、事業情報、事業者名、事業情報の登録、明細として使われる事業者名の登録などが必要な情報です。
事業形態は個人として海外送金などに利用する場合、個人事業主として登録することが一般的だと考えられます。その他の情報も税務署などに登録されるわけではないので、自分に合った情報を登録しましょう。
本人確認手続きをしよう
次は本人確認です。3つのアカウントの違いについて説明した際に、少し触れていますが、本人確認の詳細として、メールアドレス、銀行口座、そして本人確認書類の提出が求められます。
本人確認時に有効な書類
- 運転免許証
- パスポート + 補完書類(日本国籍の方のみ)
- 住民基本台帳カード
- 健康保険証 + 補完書類
- 各種年金手帳 + 補完書類
- 各種福祉手帳 + 補完書類
- 在留カード(外国籍の方のみ)
補完書類として利用できるものは、電気代、水道代、固定電話代など公共料金の領収書です。もしくは、PayPalが指定する銀行の口座振替設定を行うことで本人確認を行えます。
注意すべき点は、本人確認書類の名前とPayPalのアカウントに登録した氏名が完全に一致する必要があります。もし、完全に一致しない場合は手続きが遅くなってしまう可能性や、手続き自体ができなくなってしまう可能性が存在しています。
書留郵便に記載の暗証番号を入力する
PayPalのパーソナルアカウントをビジネスアカウントへ変更する際、必要情報をすべて入力し、申請をすると、手続きが始まります。手続きが完了するとPayPalから書留郵便が届きます。書留郵便に記載されている暗証番号を指定の場所に入力すると、手続きが完了します。
アカウントのアップグレードに必要な日数は?
パーソナルアカウントからビジネスアカウントに移行する際にかかる時間は手続きが完了してから手続きは場合にもよりますが、2週間から4週間ほどかかると公式サイトでは案内されています。しかし、実際は1週間から2週間程度で届くことが多いとインターネット上などではいわれています。
指定日がある海外へ入金や出金をする際にビジネスアカウントに移行する場合、日数を逆算し、アップグレードを申請しましょう。
PayPalでの海外からの送金の受け取り手順
PayPalのパーソナルアカウントをビジネスアカウントに移行することによって、海外からの入金、送金などを受け取りが可能になります。PayPalを使った受け取り手順について説明します。
銀行口座情報を入力しよう
送金の受け取り手順ですが、まず銀行口座情報を入力します。PayPalにログインし、ウォレットをクリックします。カードまたは銀行口座をクリックし、支払い方法で銀行口座を選択します。口座振替が可能な銀行を選択します。登録可能な銀行口座は、みずほ、三井住友、三菱UFJ、ゆうちょ、りそな、埼玉りそなの6銀行に絞られます。
本人手続きが完了してない場合は、生年月日、職業、PayPalアカウントの利用目的を入力します。指定した銀行のページで口座振替手続きを完了させます。
海外からの送金を受け取ろう
以上の手順を完了させると、海外からの送金や入金を受けとることができます。受け取り方は4種類あります。
メールアドレスを使って受け取る
PayPalを使い、お金を受け取る場合、一番簡単な方法としてメールアドレスを使って受けとる方法があげられます。送金をしてほしい相手にPayPalアカウントのメールアドレスを教えることによって送金が可能になります。この受け取り方法は、本人確認手続きが不要で、手軽に行える方法です。
PayPal.Meを使って受け取る
PayPayを使ってお金を受け取る方法の一つとしてPayPal.Meというシステムがあります。PayPal.Meとは、専用のリンクアドレスを作り送金相手と共有することによって相手に入金してもらう方法です。入金する側も、リンクをクリックするだけで支払いや送金ができるため、手軽に行えます。PayPal.Meを利用するためには、本人確認が必要になります。
支払い(入金)をリクエストして受け取る
PayPayのマイページから、支払いをしてほしい人に入金を促すリクエストを送ることも可能です。支払いや入金をしてほしいというリクエストを行うと、相手にメールで連絡が届くシステムになっています。入金のリクエストを行うには、本人確認が必要になります。
請求書(インボイス)を送って受け取る
ビジネスに特化した方法として、相手に請求書(インボイス)を送り、入金を促すという方法も存在しています。この方法は請求書(インボイス)の無料テンプレートにロゴ、商品説明、割引、運送するための費用、支払い通貨などを追加して相手に送ることができます。複数の相手先や、定期的な送信にも対応しています。
請求書(インボイス)もマイページから作ることができます。この方法で入金を促す場合、本人確認が必要になります。
PayPalでの送金受け取りのためにアカウントのアップグレードを
PayPal(ペイパル)は支払いだけではなく、海外への送金や、海外に住む相手からの入金を受け取りなど、様々なサービスに利用ができるオンライン決済サービスです。海外などと取引や、家族が海外にいる場合など、ビジネスアカウントを持っているだけで銀行間の送金よりも手数料もわかりやすく、利便性が高いサービスです。
パーソナルアカウントをビジネスアカウントに変更するために手数料はかからないため、有事の際を含めアカウントをアップグレードしておくのをおすすめします。