高画質カメラアプリ「FiLMiC Pro」の機能の使い方!写真・動画撮影方法を解説!
標準のカメラアプリに物足りなさを感じるなら、プロカメラマンも使うカメラアプリFiLMiC Proがおすすめです。スマホが一瞬にしてプロ仕様のカメラに変身します。今日はそんな高画質カメラアプリ「FiLMiC Pro」の機能や写真・動画撮影方法について解説します。
目次
- 1FiLMiC Proを使ってスマホで高画質な映像を撮影しよう
- ・FiLMiC Proとは
- ・FiLMiC Proをインストールしよう!
- 2FiLMiC Proの設定方法や使い方
- ・基本の設定
- ・カラーの設定
- ・撮影を開始する
- ・撮影した映像を確認する
- ・保存先のおすすめの設定は?
- 3FiLMiC Proの機能【オートモード】の使い方
- ・オートモードで写真・動画を撮影する
- 4FiLMiC Proの機能【マニュアル】の使い方
- ・マニュアルで写真・動画を撮影する
- 5FiLMiC Proの機能【ライブ分析】の使い方
- ・白・黒とびを防ぐ「ゼブラストライプ」
- ・露出過多・不足を表示する「クリッピング」
- ・露光量を表示する「偽色」
- ・輪郭を表徴する「フォーカスピーキング」
- 6FiLMiC Proで高画質な写真・動画を撮影しよう!
FiLMiC Proを使ってスマホで高画質な映像を撮影しよう
スマホの標準カメラアプリでは物足りない、もっと高画質の写真や動画が撮りたい、けれど専門の機器を購入するほど使い方の知識も技術もない、という人におすすめなのがスマホで高画質な写真や動画が撮影できるカメラアプリ「FiLMiC Pro」です。
FiLMiC Proとは
FiLMic Proはスマホ向けカメラアプリです。ですが写真や動画にデコで楽しむ簡単カメラアプリとは一線を画す、プロ仕様な高機能・高画質な写真や動画が撮影でき、実際の撮影現場でプロのカメラマンが使用している本格派カメラアプリです。ですがプロ仕様とはいえ、プロ専門アプリというわけではなく、マニュアルモードだけでなく、オートモード機能が備わっているので、初心者でも使い方に戸惑うことなく高画質な写真や動画を撮影できます。
FiLMiC Proをインストールしよう!
まずはスマホにカメラアプリFiLMiC Proをインストールしましょう。iPhoneは下記リンクよりインストールしてください。ただし、このFiLMiC Proは1,800円の有料アプリとなっており、対象iOSはiOS11.1以降となっています。まず下記はiPhone向けリンクです。¥1,800をタップするとまず残高の確認を行ってから、インストールが始まります。
もし残高不足の場合はクレジットカードでの支払いも可能です。iPhoneでApple IDにチャージされた金額の確認方法は別途詳しく解説していますので、下のリンクを参考にしてください。
続いてAndroid向インストールのリンクです。Androidの場合、対象OSはAndroid5.0以上となっています。Playストアより購入・インストールを行います。「\1,800」と書かれたボタンをタップすうると支払い方法の指定画面になりますので、キャリア経由払いやクレジットカード払いなど、支払い方法を選択し、支払い手続きが完了後にインストールが始まります。ですが、Androidスマホのインストールには注意が必要です。
もともと、このFiLMiC ProはiPhone専用のカメラアプリでした。Android向けには後発リリースされたもので、OSがAndroid5.0以上であっても、Androidの機種によって相性が分かれ、デバイスによって機能が制限されてしまうという問題があります。そこでまずはAndroidスマホ向けに無料提供されているFiLMiC Pro Evaluatorで自分のスマホでの動作を確かめてからFiLMiC Proを購入することをおすすめします。
Android向けFiLMiC Proお試し版は下記リンクよりインストールしましょう。本格的なカメラアプリを使ったことがなく使い方に不安がある人も、お試し版をインストールして使い方の確認ができます。
FiLMiC Proの設定方法や使い方
まずは、FiLMiC Proの基本的な設定方法や使い方の説明です。専門用語や専門の数字が多く難しいと感じるかもしれませんが、どれもタップとスライドで設定でき自分で入力する必要はありませんので初心者でも大丈夫です。
基本の設定
設定のメニューは画面右下にある歯車マーク(FiLMiCではギアマークと呼ぶ)をタップすると表示されます。高画質か画質を落としてメモリ重視かの設定や、保存先の選択もこの設定メニューから行います。各項目の機能と使い方を説明していきます。
解像度
解像度とは、1インチ内にどれだけのピクセル(マス)が並んでいるのかを表す数値です。ピクセルが多ければ多いほど映像は繊細に、高画質になります。FiLMiCの解像度の項目では、画面の比率、解像度、画質の設定が可能です。
画面の比率は「16:9(スタンダードワイドスクリーンフォーマット)」、「17:9(DCI/アメリカのデジタル映画サイズ)」、「2.59:1(ワイドスクリーン映画)」、「1:1(スクエアクロップ/SNSに最適のサイズ)」、「2.2:1(レターボックス)」、「2.76:1(ウルトラパナビジョン)」、「4:3(スタンダード)」、「2.39:1(スーパー35)」の8種類から選択可能です。
解像度は「4K 2160p」、「3K 1836p」、「2K 1152p」、「HD 1080p」、「HD720p」の5つから設定できます。一番下は「FiLMiC Proのクオリティ」画質の選択です。「FiLMIC Extreme」は解像度「HD 1080p」を設定した場合、50mbpsまで可能となっています。
「FiLMiC Quality」は「HD 1080p」を設定した場合、クオリティは毎秒32メガバイトとなっており、FiLMiC Pro v5より画質・カラーともに改善されています。「Apple Standard」は、iPhoneの標準カメラと同等のクオリティです。「Economy」はスマホのメモリを節約したい場合に使います。つまりあえて高画質ではなく、解像度が低くなっています。
フレームレート
「フレームレート」とは、1秒間あたりのコマ数のことです。フレームレート数が高くなるほど1秒間あたりのコマ数が増えるので映像がなめらかになります。FiLMiCのフレームレートでは「24 FPS」、「25FPS」、「30FPS」、「48FPS」、「50FPS」、「60FPS」、「120FPS」、「240FPS」の8つから選択可能ですが、「120FPS」と「240FPS」はデバイスによって機能的に選択できない場合があります。
一般的なフレームレートは「24 FPS」、「25FPS」、「30FPS」です。また、解像度を4Kに設定するとスマホの機能上、フレームレートは「24 FPS」、「25FPS」、「30FPS」からしか選択できません。
オーディオ
「オーディオ」では、動画撮影の際のマイクの選択、保存形式などの設定ができます。「マイク」は前面、背面、下から選択可能です。「PCM」とは、パルス符号変調の略です。アナログ音声データを符号化/複合化する方式のうちの一つで、音楽のCDやWAVファイルなどで使われてるものです。FiLMiC Proでは「AAC」、「AIFF」、「WAV」の3タイプから選択します。
3つ目はオーディオサンプリング周波数です。「44.1kHz」、「48.0kHz」、「96.0kHz」から設定できますが、「96.0kHz」に関してはスマホのデバイスにより設定できない場合があります。最後の「動画のみ」をオンにすると、動画のみなので、音声は録音されません。
デバイス
「デバイス」では、動画や写真の映像の設定ではなく、撮影の方法や保存先についての設定をする項目が並んでいます。「カメラロールに保存」のカメラロールはiPhoneの名称ですが、iCloudフォトライブラリがオンになっている場合はiPhone内での表示が「カメラロール」ではなく「すべての写真」という名称に変わります。カメラロールのAndroidの場合の名称は「ギャラリー」です。
ここでは保存先についてカメラロール/ギャラリーへ保存するか否かの設定が可能というところでとどめます。保存先の設定についての注意は「保存先のおすすめの設定は?」で改めてお話しします。
「リモコンをオンにする」はアップルウォッチをリモコンとして使用する・しないの設定です。(アップルウォッチはwatchOS2以降が対象です。)「オリエンテーションロック」では、スマホの向きを固定するためのものです。スマホが縦の状態でオリエンテーションロックをオンにすると画面は縦で固定、横の状態でオンにすれば横で固定されます。
「録画した映像をスティッチ処理」では「スティッチモード(一時停止)」(上画像)、「スナップフォーカス(フォーカスレチクルのオン・オフ)」、「リモートの有効」の設定が可能です。
プリセット
「プリセット」は自分で作りこんだ設定を保存できる、設定に関しての保存先です。こだわって作りこんだ設定を撮影の都度一からやり直すのは大変ですが、このプリセット機能があれば場面ごとの使い分けなどもすぐ行えて便利です。保存名には#、\、/の記号は使えませんので注意しましょう。
手振れ補正
FiLMiCのユーザーに高評価を得ているのが、「手ぶれ補正」機能です。この手ぶれ補正機能はプリセットに関係なく独立した機能となっており、プリセットに関わらずオン・オフの設定が継続します。つまり、手ぶれ補正だけはプリセットで保存されず、独立した機能なので、保存もされず、自分でタップしてオン・オフを切り替えない限り機能は維持される、ということです。
カメラ
「カメラ」ではレンズの種類を設定できます。「広角」、「望遠」、「ズーム」、「自撮り」の4タイプの撮影が可能になっていますが、「広角」と「望遠」についてはiPhone 7 Plusのみ対応の機能となっています。Androidに関してはOSがAndroid8でもデバイスの機能によって使用の不可が変わりるため、直接提供元への確認が必要です。
カラーの設定
画面左下のボタンがカラーの調整ボタンです。タップすると色の温度、トーン(Log)、彩度の項目が表示されます。それぞれの項目の詳細・使い方を説明していきます。
色温度を調整する
一番上のタブ「色温度」ではホワイトバランス(①と③)、色温度(①と④と⑤)、色合い(④と⑤)の調整が可能です。①では「タスグンテン」、「昼光」、「曇り」、「蛍光」のホワイトバランスと色温度をあらかじめ設定できます。タングステンとは、赤みがかったオレンジ色の夕日のような色のことです。②設定した色温度をプリセットとして保存先となります。「A」または「B」を長押しすると保存されます。
③タップで切り替えることで自動ホワイトバランスを有効・無効にします。④個別に色温度や色合いを調整するためのスライダーです。⑤「白〇」のポインタを動かすことで色温度と色合いを設定できます。
トーンを設定する
真ん中のタブは「トーン」の調整です。デフォルトでは「Natural」に設定されており、スマホでのナチュラルなトーンカーブとなっています。他にトーンカーブは「Dynamic」、「Flat」、「Log」の3パターンが選択できます。①は画像の中の黒/中間/白のポイント調整です。②シャドウとハイライトをスライドさせて調整できます。デフォルトでは中間点に設定されています。③赤い矢印の丸はリセットボタンです。タップするとデフォルトの設定に戻ります。
彩度を調節する
一番下のタブは彩度の調節です。右上にある「Tmporari Noise Reduction」は一時的なノイズ低減が可能ですが、その場合、解像度は最大1080pまでとなります。続いてRGBと彩度、鮮度の調整項目です。①赤・緑・青の色チャンネルの調節です。RGBを個別に調整してから彩度の調節が可能になります。
②彩度、鮮度の調節です。③赤い矢印の丸はリセットボタンです。タップするとデフォルトの設定に戻ります。
トーンと彩度の設定変更には、別途1,200円の支払いが必要です。また、対象デバイスはiPhone7およびiPhone7Plusのみとなっています。
撮影を開始する
動画撮影の開始はとても簡単で、右下「白〇」をタップするだけです。撮影が開始されると、白〇が赤〇に変わり、同時に撮影時間が表示されます。
撮影を終了する
動画撮影の終了は撮影開始でタップしたボタンを再度タップするだけです。
撮影した映像を確認する
録画した映像を確認するには、撮影ボタンの左側にある「▶」をタップすると映像の一覧が表示されます。
保存先のおすすめの設定は?
撮影した映像の保存先はスマホ本体のカメラロール(iPhone)/ギャラリー(Android)とFiLMiC Proのライブラリの2つから選択できます。カメラロール(またはギャラリー)を保存先にしておいた場合、動画撮影の終了と同時に自動でカメラロール(またはギャラリー)へ映像のコピーが開始されます。
ですが長時間撮影したり、超高画質に設定したりなど、映像のデータが重い場合には容量不足などで完全にコピーしきれず映像データが消失してしまう場合があります。ですので、撮影した映像の保存先はFiLMiC Proのライブラリにしておくことをおすすめします。保存先の設定は「FiLMiC Proの設定方法や使い方>基本の設定>デバイス」を参照してください。
また、設定によっては他のカメラアプリのフォルダを保存先にすることも可能ですが、この場合も保存が完全に行えない場合があるとして、FiLMiC Proでは保存先としてFiLMiC Proのライブラリを推奨しています。保存先はデフォルトでFiLMiC Proのライブラリに設定されています。折角撮影した映像を失くさないためにも、保存先はデフォルトのままにしておきましょう。
FiLMiC Proの機能【オートモード】の使い方
FiLMiC Proはプロ仕様のカメラアプリですが、今まで設定のいらない写真や動画しか撮影したことのない人にとってはいきなりすべての設定を行うには設定が細かく使い方が難しいでしょう。そこで初心者におすすめなのがFiLMiC Proのオートモード機能です。ここではFilMiC Proの入門編として専門知識がない人でも高画質な撮影が楽しめるオートモード機能の使い方について説明します。
オートモードで写真・動画を撮影する
FiLMiC Proのオートモード機能は①「露出レチクル」、②「フォーカスレチクル」、③「ズームロッカー」のオート設定です。①「露出レチクル」は採光ポイントです。指で動かすことが可能で、ロックされると赤い丸になります。②「フォーカスレチクル」は合わせたカッコ内の焦点をあわせてくれます。③「ズームロッカー」はスライドさせることでズームイン・ズームアウトができます。
まずはこの3点のポイントをおさえて撮り慣れることからカメラワークを始めてみましょう。
FiLMiC Proの機能【マニュアル】の使い方
初心者でもFiLMiC Proの使い方に慣れてきた、もう少し自分好みの高画質写真・動画に挑戦したい人や、セミプロレベルの人はマニュアルモードで本格的な撮影に挑みましょう。このマニュアルモードではシャッタ速度、ISO感度、フォーカスとズームの調整が可能です。
マニュアルで写真・動画を撮影する
FiLMi Proのマニュアルモードで写真や動画を撮影するための各機能の使い方を説明します。各項目設定にはコントロールボタンをタップして項目の設定変更をおこないます。マニュアルモードのコントロールボタン(左下にある赤枠のマーク)をタップするとマニュアルモードが表示されます。
シャッター速度の変更
一番左の下側にある数字がシャッタ―速度の設定です。右隣の弓形になっているアークスライダーをスライドさせて数値を変更することが可能です。基本的にこのシャッター速度と上側にあるISO数値は連動して動くので、スライドを動かすと、ISO感度も同時に変更され、上にスライドさせれば明るく、下に動かすと暗くなります。シャッター速度だけを変更したくてもISO感度も変動してしまうので、ISO感度は気にせずシャッター速度だけ設定しましょう。
ISOの設定
左側上の数字はISO感度の数値です。ISO感度とは、画像センサーの光の感度のことです。ISO感度が高ければより敏感に光を写し取ります。ISO感度が高ければ高いほど光が少ない場所でもシャッター速度を速くすることができる反面、ISO感度を上げ過ぎるとノイズが多くなりザラついた映像になりますので気をつけましょう。
上項目の「シャッター速度の変更」でお話ししたように、通常シャッター速度とISO感知は連動しており、アークスライダーをスライドさせるとISO感知の数値も変わります。もし、シャッター速度とは別にISO感知の数値を設定したい場合は、まずシャッター速度の数値をタップしてロックします。
ロックするとシャッター速度の数値は赤色になりますので、その後アークスライダーをスライドさせるとISO感知の数値だけを変更することができます。
フォーカスの設定
「フォーカス」が白く表示されているのを確認し、その左隣にあるアークスライダーをスライドさせて調節します。スマホの小さなレンズは短距離で「無限遠」に焦点をあわせるように調整されています。主被写体がフォーカスされ背景がぼやけているような構図を撮影したい場合には、主被写体に近づいて撮影を行いましょう。
ズームの調節
「フォーカス」の下にある「ズーム」をタップすることで、左隣にあるアークスライダーがズーム用の設定に切り替わります。
FiLMiC Proの機能【ライブ分析】の使い方
FiLMi Proには露出最適化とフォーカスピーキングの処理ができるライブ分析機能が装備されています。FiLMi Proでは4つのライブ分析が用意されており、画面上の4つの丸いアイコンがライブ分析機能です。もし、この上部にあるライブ分析機能の4つのアイコンの表示・非表示は、「A」をタップします。
ですがこのライブ分析機能が使えるのは、iPhone7とiPhone7plusに限ります。(Androidはデバイスの仕様が多岐に渡るた、提供元のFiLMiC inc.へ問い合わせが必要です。)
白・黒とびを防ぐ「ゼブラストライプ」
一番左のアイコンが白・黒とびを防ぐ「ゼブラストライプ」です。オーバーレイ機能により、露出が過度になっている赤いストライプで表示、露出が不足しているエリアは青いストライプで表示されます。青いストライプの箇所はいわゆる黒つぶれです。
露出過多・不足を表示する「クリッピング」
左から2番目のアイコンは、露出過多・不足を表示する「クリッピング」です。クリッピングもゼブラストライプ同様に、赤色で表示された箇所は白とび、青色で表示された箇所は露出不足=黒つぶれの箇所です。
露光量を表示する「偽色」
次のアイコンは露光量を表示する「偽色」です。映像全体の露出について表示されます。緑色は良好、赤色は露出オーバー、青色は露出不足という意味です。赤色と青色の濃淡は露出オーバーと露出不足の度合いを示します。
輪郭を表徴する「フォーカスピーキング」
一番右にあるアイコンが、輪郭を表徴する「フォーカスピーキング」です。フォーカスピーキングとは、フォーカスを調整する時にピントがあっている部分の輪郭を強調して表示する機能です。
FiLMiC Proで高画質な写真・動画を撮影しよう!
プロ仕様のFiLMiC Proはプロも納得の高画質・構成のカメラアプリです。ですがなにもプロやセミプロだけしか使ってはいけないわけではありません。普段スマホの標準アプリカメラに少しでも物足りなさを感じたり、本格的な写真や動画を撮ってみたいと思うのならFiLMiC Proで高画質な映像に挑戦してみましょう。