クリップスタジオの使い方!初心者向けに起動手順から設定方法まで詳しく解説!
クリップスタジオの基本的な使い方をレビューします。クリップスタジオの初心者向けに起動手順から設定方法まで詳しく解説します。クリスタの起動の仕方は簡単ですが、初心者がクリスタでイラスト作成するには、まず、画面の使い方・ツールの使い方を覚えましょう。
目次
クリップスタジオ(クリスタ)の始め方
今回は、国内では「クリスタ」の愛称で親しまれている、ワールドワイドなユーザーシェアを持つイラスト描画ツールの定番「クリップスタジオ(CLIP STUDIO)」の初心者向けのスタータートピック・使い方を解説します。
これから、「クリップスタジオ(CLIP STUDIO)」を始めようと思っているユーザーや、始めてみたけれど使い方がよくわからないまま手を着けていないというユーザーにとって、クリスタの使い方のおさらいになるような話題をまとめました。
CLIP STUDIOをインストールする
まず、クリップスタジオ(CLIP STUDIO)のインストール手順から解説します。
PCの場合
PC(Windows・Mac)でクリップスタジオ(CLIP STUDIO)を利用する場合は、まず、専用サイトにアクセスして、無料の体験版のインストールから始められます。無料の体験版は、30日間はフルスペックで利用でき、30日経過後は機能限定の条件で無料利用できます。
有料版のフルスペックに切り替えたい場合は、ライセンス登録を行うことでそのまま継続利用できます。クリップスタジオ(CLIP STUDIO)のバージョンは2つあり、スタンダードモデルの「PRO」と上位モデルの「EX」があります。それぞれのダウンロード版の価格は「PRO」が5,000円 (税込)、「EX」が23,000円 (税込)となっています。
無料の体験版をインストールするには、公式サイトの上方に表示されている「無料体験版」ボタンをクリックして、手順に沿って進めればインストールできます。
iPadの場合
iPadでクリップスタジオ(CLIP STUDIO)を利用する場合は、Appストアからアプリをダウンロードしましょう。iPadはアプリをイオンストールして利用登録する際に「PRO・EX」のどちらかのタイプを選択することになり、上位モデルのEXを選択すると、申し込みから6ヶ月間は無料で利用できます(PROには無料期間は設けられていません)。
iPad版クリップスタジオ(CLIP STUDIO)の利用はサブスクリプション制になっており、価格は以下のようになっています。
モデル | 月額支払い | 年額支払い |
---|---|---|
PRO | 480円(税込) / 月 | 2,800円(税込) / 年 |
EX | 980円(税込) / 月 | 7,800円(税込) / 年 |
CLIP STUDIOを起動する
クリップスタジオ(CLIP STUDIO)の起動の仕方は簡単です。まず、PCであれば、デスクトップに表示されているクリスタのショートカットアイコンをクリックします。iPadであればクリスタのアイコンをタップします。
初期画面が表示されたら、画面左上に表示されている「PAINT」ボタンをクリックすると、クリップスタジオ(CLIP STUDIO)が起動します。
キャンバスを開く
クリップスタジオ(CLIP STUDIO)が起動したら、まず、新規キャンバスを設定してみましょう。
画面上方に表示されているツールバーから「ファイル」を選択し、表示されたメニュー内の「新規」をクリックするとキャンバス設定ウインドウが開くので、キャンバスの名前や大きさを設定してウインドウ右上の「OK」をクリックすれば新規キャンバスが作成されます。
クリップスタジオのキャンバスの設定方法
次に、クリップスタジオ(CLIP STUDIO)のキャンバスの設定項目について解説します。
サイズ
クリップスタジオ(CLIP STUDIO)のキャンバスのサイズは自分の用途に合わせて設定します。例えば、ネット上にアップする画像であればそれに適した基準があり、最終的に印刷物として出力するのであれば、印刷用紙サイズに合わせて設定します。
ネット掲載におすすめのサイズ
ネットに掲載する画像を作成するのであれば、おおよそ「1000ピクセル × 1000ピクセル」以内のサイズを設定すると良いでしょう。キャンバスサイズを設定する際は、「プリセット」の項目のプルダウンをクリックして、既存のサイズの中から選びましょう。
「プリセット」の中に「1024ピクセル × 768ピクセル」というサイズがあるのでおすすめです。
印刷におすすめのサイズ
印刷物として出力するのであれば、印刷用紙サイズに合わせます。デフォルトではサイズ単位が「px」(ピクセル)に設定されていますが、印刷用紙サイズに合わせる際は、「mm」に切り替えておくと分かりやすいのでおすすめです。
キャンバスサイズ設定の場所にある、用紙サイズ設定の項目のプルダウンをクリックすると、印刷用紙の定型サイズを選べます。
解像度
解像度は「dpi」という単位で表されますが、分かりやすく説明すると解像度とはドット(点)の密度を表します。デジタル画像はドット(点)の集合で画像を構成しているので、ドットの数が多ければ多いほど鮮明な画像に仕上がります。「dpi」という単位は1インチの幅にいくつドット(点)が並ぶかを示します。
ちなみに「dpi」は「dot per inch」の略語です。
ネット掲載におすすめの解像度
ネットに掲載する画像を作成するのであれば、「72dpi」を基準にすると良いでしょう。ネット上ではそれほど解像度が高くなくてもそれなりに綺麗にみえるので、最低限の解像度が確保できていれば良いでしょう。逆に考えると、ネット上では解像度が低い方がデータ処理が早くなるので、一定の見え方ができれば、後はできるだけ低く設定した方が重宝します。
印刷におすすめの解像度
印刷物として出力するのであれば、それなりの解像度がないと印刷物として成り立ちません。印刷物の解像度に関しては、クリップスタジオ(CLIP STUDIO)の方で推奨値を指定しているので、それに準じましょう。
クリップスタジオ(CLIP STUDIO)の推奨値は、モノクロであれば「してい600dpi」、カラーであれば「350dpi」としています。
初心者におすすめの設定
特に印刷物として設定するわけではなく、まずは単純にクリップスタジオ(CLIP STUDIO)で作画・描画を試し描きしたいという初心者であれば、以下の設定でキャンバスを新規作成すると良いでしょう。
- サイズ:「1024ピクセル × 768ピクセル」(プリセットより)
- 解像度:「72dpi」
- 単位 :「px」
- 基本表現色:「カラー」
クリップスタジオのキャンバスの見方と使い方
次に、クリップスタジオ(CLIP STUDIO)のキャンバスの見方と使い方について解説します。
ツールの機能
まず、ツールの機能を管理するそれぞれのパレットの役割から解説します。
カラーサークル
「カラーサークル」は文字通り、色彩・色調を設定する機能アイコンです。
レイヤープロパティ
「レイヤープロパティ」は各レイヤーの設定・条件を管理します。
レイヤー
「レイヤー」はレイヤーの重ね順の調整・新規レイヤー作成・ロック・表示のオンオフなどを管理します。
ツールプロパティ
「ツールプロパティ」はツールパレットで選択されたツールの機能・条件設定を行います。
サブツールパレット
「サブツールパレット」はツールパレットで選択されたツールの種類を選択・切り替えます。例えばペンツールであれば、Gペン・丸ペン・マジックペンなどからペン先を選択できます。
ブラシサイズ
「ブラシサイズ」は、ブラシ・ペンなどのドローイング・ライティングの「幅・サイズ」をワンタッチで変更できます。
サブビュー
「サブビュー」は、作画作業で参考にする資料などの任意の画像を表示しておける場所です。参考にする画像を貼って作画に利用します。
ナビゲーター
「ナビゲーター」はキャンバスのコントローラーのような使い方ができます。「ナビゲーター」を操作することで、キャンバス上を上下左右に移動したり、キャンバスサイズを拡大縮小したりできます。
イラストの描き方
次に、基本的なイラストの描き方を解説します。
ペンを選択する
まず、線画を描くには、ペンを選択します。ツールパレットで「ペンツール」アイコンをクリックし、サブツールパレットでペン先の種類(Gペン・マーカーペンなど)を選択しましょう。
イラストをペンで描く
サブツールパレットでペン先まで指定したら、キャンバス上で線画を描いてみましょう。カーソルでドラッグしながら描きます。
色をつける
次に、描いた線画に色をつけてみましょう。色塗りは「レイヤー」を利用します。線画を描いたレイヤーに直接色を塗っても良いですが、複雑なイラストを描く際は、線画のレイヤーと別に色塗り用のレイヤーを作成してレイヤーを重ねて作画します。この様に整理しておくことで、あとで編集しやすくなるというメリットがあります。
丁度、アニメのセルを重ねたような使い方のイメージです。
新規でレイヤーを作成するには、「新規ラスターレイヤー」アイコンをクリックします。線画レイヤーの下方に新規でレイヤーが作成されます。ちなみに、ラスターレイヤーとは「編集可能なレイヤー」を意味します。
新規でレイヤーを作成したら、線画で囲った範囲内を色塗りするために、まず、線画レイヤーをクリックして指定し、「参照レイヤー」アイコン(灯台マーク)をクリックして、線画レイヤーを参照レイヤーに設定します。
その後、ツールパレットで「塗りつぶしツール」(バケツマーク)を選択し、「サブツール」で「他レイヤーを参照」を選択します。
この状態で色を塗りたいところをカーソルで指定すると、線画のラインに沿って色を塗りつぶしてくれます。
影をつける
更に、色を塗った上に影をつける場合は、もう一枚、影用のレイヤーを作成します。同じ様に「新規ラスターレイヤー」アイコンをクリックして新規レイヤーを作成し、色塗りしたレイヤーの上に重ね順を移動します。
移動したら、新規レイヤーを指定した状態で、「下のレイヤーでクリッピング」アイコンをクリックします。この状態でキャンバスをカーソルでなぞると、色塗りした部分からはみ出さずに影を付けられます。
画像の書き出し方法
画像が完成したら、任意の画像形式で画像データを出力できます。画面上方のツールバーから「ファイル」→「画像を統合して書き出し」まで進み、表示されるメニューから希望のファイル形式(JEG・PINなど)を選択すれば、画像データを出力・保存できます。
クリップスタジオを使ってイラストを描こう
クリスタの基本的な使い方をマスターして、イラスト作成を始めましょう。クリスタの起動の手順は簡単ですが、初心者がクリスタでイラスト作成するには、まずキャンバス設定の手順を覚え、ワークスペース(作業画面)に並んでいるパレットの使い方・ツールの使い方を覚えましょう。
初心者がレイヤーの使い方を覚えると、クリスタのイラスト作成が段々楽しくなってきます。