【無料】Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の機能と使い方を解説!【画像加工・編集ソフト】
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は無料で使える画像編集ソフトでありながら、レイヤーやフィルタ加工といった機能も豊富な高機能の画像加工ソフトです。そんな便利なPixlr Editorについて、その機能と簡単な使い方、そして大事な注意点をお教えします。
目次
- 1Pixlr Editor(ピクセラエディタ)とは?
- ・WindowsでもMacでも使えるオンライン画像加工ソフト
- ・無料で使えて多機能な本格画像編集ソフト
- 2Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の主な機能
- ・ 画像補正機能(サイズ・明度調整)
- ・イラスト作成機能(ブラシ・塗りつぶし)
- ・高度な画像加工機能(レイヤー・フィルター)
- 3Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の使い方
- ・Pixlr Editorの始め方
- ・ツールパレットの使い方
- ・メニューバーの使い方
- ・Pixlr Editorで使えるファイル形式
- ・画像を合成する場合について
- 4Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の注意点
- ・ブラウザを閉じたり【戻る】を押したりしない
- ・タブレットの利用は難しい
- 5Pixlr Editorで一歩上の画像編集を!
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)とは?
ネットに画像を上げる前にもうひと手間手を加えたいのに、手持ちの画像編集・加工ソフトでは木野が足りずに物足りなく感じることは少なくありません。かといって、年に万単位の利用料がかかるPhotoshopは気軽には利用できません。そんなときに助けになるのが、無料のオンライン画像編集・加工ソフトのPixlr Editor(ピクセラエディタ)です。
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は、コンピュータによる設計・製図のプロの世界で使われる、高機能なAutoCADを製作する、オートデスク社が提供するだけあって、とても無料のソフトとは思えない高機能な画像編集・加工ソフトです。
WindowsでもMacでも使えるオンライン画像加工ソフト
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)はブラウザ上でオンライン利用する無料の画像編集・加工ソフトです。そのため、Windowsは元よりMacやLinuxなど、OSを選ばずに利用可能です。
無料で使えて多機能な本格画像編集ソフト
無料の画像編集・加工ソフトは、その多くが単機能だったり、ある方向に限られた機能しか持っていなかったりします。そうしたソフトとは異なり、Pixlr Editor(ピクセラエディタ)はPhotoshop 6.0クラスの機能を備えた、本格画像編集ソフトです。ある意味、いまの高度化しすぎたPhotoshopよりも使い易いかもしれません。
Adobe Flashが必要なことに注意
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の最大の注意点が、Adobe Flash上で動作するソフトだということです。Adobe Flashはブラウザ上で動画やソフトを扱う共通環境ですが、セキュリティに不安があり、しかも2020年にはAdobeがサポートを終了することが明らかになっています。
そのため各ブラウザは基本Flashをインストールしない方向で動いており、Flashをインストールする際には注意を喚起された上で、設定でFlashを有効にするよう、設定しなければなりません。さらに現時点ではPixlr Editor(ピクセラエディタ)を便利に使えても、今後についてオートデスク社から送られてくるメールを注意しておく必要があります。
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の主な機能
それでは、まずは無料の高機能画像編集・加工ソフト、Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の主な機能についてお伝えします。
画像補正機能(サイズ・明度調整)
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は一般的な画像の拡大・縮小といった使い方から、明度調整、コントラスト調整といった一般的な画像補正機能は一通り備えています。なかにはHDR(風)に白飛びや黒潰れを抑えてくれるといった使い方までサポートされています。
イラスト作成機能(ブラシ・塗りつぶし)
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は、単に元ある画像を編集するだけではなく、新たにブラシで線を描いたり、バケツで塗りつぶしたりというイラスト作成の使い方にも対応しています。アンドゥも使えますから、失敗を恐れずに作業を進められます。ただしアンドゥは14段階までですので、場合によっても戻したいところまでアンドゥできないかもしれません。
高度な画像加工機能(レイヤー・フィルター)
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)がほかの無料ソフトと大きく違うのが、レイヤーやフィルターなどの高度な画像加工機能を使える点です。ぼかしやシャープといった基本的なフィルターから、ノイズや万華鏡といったもの、さらには広角レンズの歪みを正すチルトシフトなど、とても無料ソフトとは思えない機能が利用できます。
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の使い方
さて、ここからはPixlr Editor(ピクセラエディタ)の実際の使い方について簡単に説明します。
Pixlr Editorの始め方
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の使い方の第一歩は、Pixlr Editorのサイトに接続することです。以下のリンクからPixlr Editorのサイトにアクセスします。
もしブラウザにAdobe Flashがインストールされていない場合には、冒頭の「Adobe Flashが必要なことに注意」の節に掲示した図が表示されますので、「click here.」と書かれた部分をクリックしてAdobe Flashをインストールしてから、Pixlr Editorのページを再読み込みしていください。
最初に言語を日本語に変更する
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)のサイトに接続したら、第一に注意すべきは表示言語を日本語に切り換えることです。最初に表示されるロゴと画像選択用の画面は無視して右上の「×」ボタンをクリックします。
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の画面が表示されたら、画面上部のメニューバーから「Language」を選択し、「日本語」を選びます。
すると画面が再読み込みされ、ロゴと画像選択用の画面が今度は日本語で表示されます。あとは使い方に応じて、新しい画像を作成するなり、既にある画像を開くなりします。
あとは画像編集を行ない、それをセーブすればひとまずは完了です。
ツールパレットの使い方
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)が立ち上がると、左端に各種ツールの並んだツールパレットが表示されます。Photoshopなどの画像編集ソフトを使ったことがあれば問題なく利用できるでしょう。
ツールパレットのアイコンは、それぞれ以下のような役割を担っています。基本的には「一列選択」や「投縄選択」で画像加工をしたい部分を範囲指定し、補正やフィルタで加工していく、という流れになります。
ただしツールパレットを使う上で注意すべきは、それぞれのツールを長押ししても、細かい種類は選択できないということです。ツールをクリックすると、それに合わせてメニューバーのすぐ下の表示が変わりますので、そこでたとえば「一列選択」であれば長方形で選択するか楕円形で選択するか、などを選んでいきます。
なおPhotoshopを使い慣れているのなら、Pixlr Editor(ピクセラエディタ)ではほぼPhotoshopと同じキーボードショートカットが利用できます。ctrl+Aで全体選択とか、ctrl+Dで選択解除といったキーボードショートカットは、慣れると非常に便利ですので、ぜひともうまく使いこなしてください。
メニューバーの使い方
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)では、基本的に範囲指定した箇所をいろいろ加工していくと述べましたが、加工の基本がメニューバーからの機能選択です。とても無料のソフトとは思えないほどの充実ぶりです。
特に目立つのがレイヤー機能とフィルター機能の充実ぶりです。ここまでの機能があれば、ほとんどの画像編集が問題なく作業できます。
Pixlr Editorで使えるファイル形式
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は、基本的な画像形式が読み書きできます。
- 読み込み……BMP、JPG、PNG、PSD、PXD
- 書き出し……BMP、JPG、PNG、TIFF、PXD
ここで注意してほしいのが、PhotoshopのPSD形式は読み込みができても書き出しはできない、一方通行だということです。そのため、PSD形式で出力しなければならないなら、無料のPixlr Editorでは力不足になります。その場合は、月$5のPixlr Proを利用しなければなりません。
また、PXDはPixlr独自のファイル形式で、レイヤーなどの情報をそのまま保存するには、このPXD形式を利用しなければなりません。ただし、ほかのソフトでは開けませんから、ほかのソフトでPixlr Editorのデータを利用するなら、JPGやPNGで書き出す必要があります。
保存を忘れずに
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)には、残念ながら自動的にオンラインに画像を保存してくれる機能はありません。そのため編集終了後はもちろん、編集途中であってもこまめに保存しておかないと、なにかの拍子でそれまでの作業がすべて水の泡になります。うまく作業が進んでいるときこそ、忘れずに保存をするように心掛けてください。
画像を合成する場合について
それでは、ここからPixlr Editor(ピクセラエディタ)の使い方の実例として、下のふたつの画像を合成する方法をお教えします。
合成したい画像を読み込んでレイヤーに貼り込む
あらかじめ左の画像を読み込んだ状態で、新たに右の画像を読み込みます。メニューバーの「ファイル」→「画像を開く」と進んで、画像を追加で読み込みます。
合成したい画像を読み込んだら、ツールパレットの「一列選択」を選んで、貼り付けたい画像を大まかに範囲指定し、「編集」→「コピー」をクリックして、画像をコピーします。
そして合成されたい画像のウィンドウを選択して、「編集」→「貼り付け」を選んで画像をペーストします。すると、右のレイヤー表示に「レイヤー1」が表示されます。
合成する画像を編集する
つづいて、同色選択や投縄選択を利用して切り抜きたい人物以外の部分を選択します。このときレイヤー1の外側まで選択しても、元の画像の「背景」レイヤーには影響しないので、安心して大きめに範囲指定をします。
不要な部分がすべて選択できたら、「Delete」キーで不要部分を削除します。
不要部分を削除したら選択範囲は邪魔なので、「編集」→「全て選択を取り消す」をクリックして、選択を解除します。そして、ツールパレットの「移動」を選択し、貼り付けたい画像を適当な位置に動かし、「編集」→「自由変形」を選びます。
するとレイヤー1の画像、つまり合成したい画像を拡大・縮小できるようになります。
画像を適当なサイズ、適当な位置に置けたら、「Enter」キーで位置と大きさを確定します。
レイヤー付きの画像と完成画像を保存する
ひとまず完成したら、あとで微調整が利くように、まずはレイヤー付きの画像を保存するため、「ファイル」→「保存」を選びます。
するとポップアップウィンドウが表示されますので、フォーマットで「PXD」を選択し、「OK」をクリックします。
作業の最終工程のデータがセーブできたところで、幅4,000ピクセルのデータは大きすぎるので、1,200ピクセルに画像を縮小します。そのためには、メニューバーから「画像」→「画像サイズ」を選びます。
そしてポップアップウィンドウに画像サイズを入力して「OK」を選択します。
画像サイズが手頃なものになったところで、改めて画像を保存します。先に述べたのと同じ方法で、フォーマットに「JPEG」を選び、クオリティを適当に選んで、「OK」を選択します。
こうして出来上がったのが下の画像です。髪の部分の切り抜きが甘いのが残念ですが、ほぼ意図した仕上がりに合成できました。
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の注意点
ここまで、Pixlr Editor(ピクセラエディタ)の優れた点を紹介してきました。しかしPixlr Editor(ピクセラエディタ)にも注意しなければならない点がいくつかあります。
ブラウザを閉じたり【戻る】を押したりしない
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)を使う上で一番の注意点が、Pixlr Editorを動かしているブラウザやブラウザのタブを閉じたり、履歴を戻したりしないようにする、ということです。これをした途端、編集中のデータは吹っ飛んで消え失せてしまいます。特に危険なのが、マウスジェスチャーに、タブを閉じるや戻るの機能を充てている場合です。
マウスジェスチャーのせいで、作業中のデータが飛んでしまわないよう、Pixlr Editor作業中はマウスジェスチャー機能を切っておくなどの注意が必要です。
タブレットの利用は難しい
Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は高機能な割には軽快な動作の画像編集・加工ソフトですが、それでもブラウザ経由ということもあり、反応は完璧ではありません。そのため、ペンタブレットなどを利用するには追随性に欠け、線がギザギザになったり、飛び飛びになったりします。高機能ではあっても、万能ではないということに注意してください。
Pixlr Editorで一歩上の画像編集を!
以上、お伝えしたように、Pixlr Editor(ピクセラエディタ)は無料で使えるのが不思議なほど高機能の画像編集・加工ソフトです。CSになる前のPhotoshopクラスの機能がありますから、これで困ることはまずありません。ただし、ブラウザで動くソフト故に、Adobe Flashの問題とブラウザでタブを閉じたり戻ったりしたときに問題が生じてしまいます。
こうした注意点に気をつけて、ほかの無料ソフトでは利用できない多彩な機能を使いこなし、これまでよりも一歩上を行く画像編集・加工技術を身につけてください。