2019年03月11日更新
Firefoxのバックアップ方法!エクスポートしてインポートする!
日ごろ考えることのないブラウザのバックアップですが、バックアップがないとパソコンの買い替えやパソコン以外の端末での利用の際には意外に困ります。Firefoxはバックアップが簡単でフォルダをひとつコピーするだけです。そんなFirefoxの便利さを紹介します。
目次
Firefoxで今の環境のまま引っ越しできる?
Firefoxは、Google Chromeに並ぶ拡張性の高さを誇りながら、Google Chromeの欠点であるメモリのバカ食いを抑え、しかもGoogle Chromeなら拡張機能に頼らなければならない便利な機能も初めから組み込まれているという便利なブラウザです。
しかも、パソコンを買い替えたり、新たにノートパソコン、またはデスクトップを買い増しした時にも、環境データをコピーしたり、ブックマークをエクスポート・インポートすることで簡単に現在のFirefoxの環境を移行できるのです。
プロファイルを丸ごと移行するだけ
Firefoxの環境の移行は、とても簡単です。
拡張機能や設定などのデータは、プロファイルフォルダという場所に1ヶ所にまとめられているため、これを丸ごと移行するだけで済むのです。
おかげでWindows→WindowsやMac→Macのみならず、OSをまたいでの移行も楽勝という便利さです。デスクトップはWindowsだけれど、ノートパソコンはMacというユーザーでも、簡単に移行できる点はFirefoxの大きな利点です。
Firefoxのデータをバックアップする方法
すでにお伝えした通り、Firefoxのデータはすべてプロファイルフォルダに収められています。したがってプロファイルフォルダをバックアップしておけば、Firefoxの移行は万全です。
データをバックアップする
Firefoxのデータをバックアップするには、まずプロファイルフォルダを見つけなければいけません。
一番簡単なのはFirefoxを使ってプロファイルフォルダを見つけてバックアップをとる方法です。
プロファイルフォルダーを開く
バックアップをするためにプロファイルフォルダを見つけるには、まずFirefoxを立ち上げ、最上段右端の”≡”アイコンのハンバーガーメニューをクリックしてプルダウンメニューを開いたら、”ヘルプ”を選択します。
プルダウンメニューが”ヘルプ”画面に切り替わったら、”トラブルシューティング情報…”を選びます。
すると”トラブルシューティング情報”のタブが開きます。実はアドレス欄に「about:support」と打ち込んでもこの画面は表示されます。どちらでも、あなたが楽な方法でこの画面を開いてください。
画面にはさまざまな情報が表示されていますが、その中の”プロファイルフォルダー”にプロファイルフォルダの位置が記されています。
しかも、わざわざこの場所を覚えておかなくてもプロファイルフォルダを開けるように、”フォルダーを開く”、または”Finderに表示”というボタンまでありますから、これをクリックします。
すると、設定や拡張機能、パスワードなどが収められたFirefoxのプロファイルフォルダがFinderに表示されます。
あとはこのフォルダを別な場所やクラウドなどにバックアップしておけばFirefoxは万全です。
プロファイルフォルダーの情報
今回バックアップしようとしているプロファイルフォルダには、数多くのデータが収められています。そのうち、主なものは以下の通りです。
- places.sqlite……ブックマーク、ダウンロードと表示したページの履歴
- key3.db、logins.json……パスワード
- extensionsフォルダ……拡張機能
- prefs.js……ユーザー設定
一つ一つの内容を確認する必要はないでしょうが、覚えておくとなにかあったときに便利です。
Firefox を開かずにプロファイルフォルダーを探す
Windowsの場合は、C:\Users\(ユーザ名)\AppData\Roaming\Mozilla\Firefox\Profiles\に移動し、フォルダ名に「default」が含まれているフォルダを探します。
Macの場合は、Finderでメニューバーから”移動”を開き、optionキーを押しながら”ライブラリ”を選択して、”ライブラリー”フォルダーを開きます。そこから”Application Support”→”Firefox”→”Profiles”と進み、フォルダ名に「default」が含まれているフォルダを探します。
プロファイルをバックアップする
プロファイルフォルダをバックアップするには、まずFirefoxを終了させたあと、「プロファイルフォルダーを開く」と「Firefox を開かずにプロファイルフォルダーを探す」の節で見つけたプロファイルフォルダをフォルダごとコピーします。
コピーしたプロファイルフォルダを、適当なフォルダやUSBやSDカードの外部メモリ、DropboxやiCloudのようなクラウドなど、目指す場所にペーストすれば、Firefoxのプロファイルのバックアップは完了です。
バックアップデータで復元する
なんらかの拍子でFirefoxの調子が悪くなったものの、Firefox自体は再インストールしていない場合は、Firefoxを終了させたあとでバックアップしてあったプロファイルフォルダを、元の場所に上書きするだけで済みます。
あとはFirefoxを再起動させれば、また元の快適なブラウザ生活が復活します。
バックアップデータの引き継ぎ
新しいコンピュータを購入してFirefoxの環境を引き継ぐ場合は、引き継ぎ先の新しいコンピュータと引き継ぎ元の古いコンピュータにあったバックアップとではプロファイルフォルダの名前が異なります。そのため、前節の「バックアップデータで復元する」でお伝えした方法とは微妙に異なったやり方が必要となります。
バックアップされたプロファイルフォルダで引き継ぎを行うには、最初に新しい引き継ぎ先のコンピュータ上のFirefoxプロファイルフォルダの場所を、前述の「プロファイルフォルダーを開く」と「Firefox を開かずにプロファイルフォルダーを探す」を参考に確認します。
引き継ぎ先のプロファイルフォルダの場所がわかれば、バックアップ済みのプロファイルフォルダで上書きして消してしまわないように、そのフォルダ名に「origin」などを付け加えてリネームします。
それが終わったら、引き継ぎ元のバックアップしておいたプロファイルフォルダを、引き継ぎ先の新しいプロファイルフォルダのあった位置にペーストし、引き継ぎ先の新しいプロファイルフォルダの名前にリネームします。
これでFirefoxの環境の移行が終了し、これまでと同じ感覚でFirefoxを使えるようになります。
Firefox Syncデータを同期する方法
ここまで、Firefoxのバックアップについて説明してきましたが、よほどのことがない限り今のFirefoxではバックアップの必要は感じないはずです。
それというのもFirefox Syncのおかげで、新しいコンピュータを購入しても、すぐにこれまでのFirefoxの環境と同期できるためです。
Firefox Syncとは
Firefox Syncは、端末間の垣根を越えてFirefoxの設定やデータ類を共有できる機能です。Firefoxにアカウントを作成し、そのアカウントでFirefoxを使う限りは、どの端末であろうと同じ環境でインターネットにアクセスできるのです。
Firefoxのデータと設定をすべての端末で共有できる
たとえばあなたがコンピュータであるサイトのパスワードをFirefoxに登録すれば、Firefox Syncでほかの端末にもそれが共有され、そのサイトにスマートフォンでアクセスする場合もタブレットでアクセスする場合も、新たにパスワードを入力し直さずに済むのです。
またデスクトップコンピュータに便利な拡張機能を入れれば、ノートパソコンのFirefoxにも自動的にその拡張機能が組み込まれます。もちろんその逆もOKです。
そんな便利なFirefox Syncですが、導入方法は以下に述べるように実に簡単です。
同期する項目を設定する
まず、あなたのFirefoxのアドレスバーの右端にある”≡”アイコンのハンバーガーメニューをクリックしてプルダウンメニューを表示します。
表示されたプルダウンメニューの一番上にある”Syncにログイン”を選びます。
するとFirefoxアカウントのログインページが開きます。もしすでにアカウントを持っているのであれば”ログイン…”を選び、そうでないのなら”アカウントをお持ちでない方は作成してください”を選択します。
”Firefoxアカウントの作成”画面が表示されますので、
- メールアドレス
- パスワード(要再入力)
- あなたの年齢
を記入して”アカウントを作成”ボタンをクリックします。
これでひとまずはFirefox Syncができるようになりました。
もし、モバイル端末でパスワードや履歴が同期されることで、出先で中身を見られたりパスワードが必要なサイトに勝手にアクセスされたりする危険性を感じるのであれば、これらの同期を止めることもできます。
その場合は、再び”≡”アイコンのハンバーガーメニューを開いて、今度は自分のアカウントが表示されている一番上の欄をクリックします。
すると”Sync設定”部分で同期する機能を選択できるので、不要なもののチェックマークを外します。
IDとパスワードの情報は”ログイン情報”に含まれます。
これであなたのFirefoxにFirefox Syncが導入されました。
新しい端末でFirefox Syncを同期する
新しい端末にFirefoxをインストールする際も、前述の手順でFirefox Syncが導入できます。
ですが2018年12月現在、Firefoxをインストールすると、いの一番にFirefox Syncを導入するように促してきます。
その画面で、”メールアドレス”の欄にあなたのFirefox Syncアカウントを入力し、”続ける”をクリックしてあとは表示される手続きに従っていくと、自動的にFirefox Syncが同期を開始して新しい端末でもこれまで通りにFirefoxが使えるようになります。
Firefox Syncは非常に便利な機能なので、ぜひともあなたのFirefoxにも導入してください。
Firefoxのブックマークのバックアップ方法
Firefox同士で環境を揃えれば、プロファイルフォルダを用いる方法でもFirefox Syncを使う方法でも、ブックマークを含めて同期できます。
しかし、Google ChromeやSafari、Microsoft EdgeなどからFirefoxに移行したり、その逆の場合にはブックマークのエクスポート/インポート作業が必要です。
ブックマークのエクスポートとはブックマークを書き出すことで、Firefoxのブックマークをバックアップ用にエクスポートしたり、ほかのブラウザとのとやり取り用にHTMLのリストとしてエクスポートしたりします。
ブックマークのインポートはその逆にブックマークのデータを読み込んでFirefoxのブックマークとして登録することで、保存しておいたバックアップされたブックマークをインポートしたり、ほかのブラウザで書き出されたブックマークをインポートしたりします。
お気に入りエクスポート
ブックマーク(お気に入り)をエクスポートするには、まずアドレスバーの右にある”本立て”アイコンをクリックしてプルダウンメニューを開いたら、一番上の”ブックマーク”を選択します。
プルダウンメニューが”ブックマーク”に変わりますので、一番下にある”すべてのブックマークを表示”を選びます。
すると”ブラウジングライブラリー”が立ち上がりますので、中に輪になっている矢印のある”☆”アイコンをクリックしてプルダウンメニューを表示し、”バックアップ…”を選択します
すると”ブックマークをファイルにバックアップ”ウインドウがポップアップしますので、ファイル名と保存場所を指定して”保存”します。
これで、あなたのブックマークは無事エクスポートされ、バックアップが保存されました。
お気に入りインポート
保存しておいたブックマークのバックアップをインポートするには、やはり”ブラウジングライブラリー”を立ち上げたのち、”☆”アイコンをクリックしてプルダウンメニューを表示し、”復元”を選んで”ファイルを選択…”をクリックして、保存しておいたバックアップを選択すれば、OKです。
このとき、”復元”ではなく”HTMLから読み込む…”を選べば、ほかのブラウザなどでエクスポートしたブックマークのHTMLリストをインポートできます。
ですが、同じコンピュータ内のほかのブラウザからブックマークを読み込むのであれば、”他のブラウザーからデータを読み込む…”を選択したほうが楽です。
これをクリックすると"設定以降アシスタント”が立ち上がりますので、移行元のブラウザを選択して"続ける”を選択すれば、ブックマークのみならず、設定、履歴、パスワードなどもまとめてインポートしてくれます。
今回はMacでの作業でしたので、ブラウザの選択肢が”Safari"と”Chrome”でしたが、Windowsならば”Microsoft Edge”と”Chrome”が選択肢となります。
これら以外のOperaなどを使っているのでなければ、他のブラウザからの移行の際にはこの方法がベストです。
こまめにFirefoxのバックアップ保存しよう
コンピュータは大事な時に限って調子が悪くなるものです。そんなときに慌ててブラウザの環境の再構築など面倒でやっていられませんし、パスワードだって覚えていないものが出てくるでしょう。しかしFirefoxでプロファイルフォルダをバックアップしておけば、そんな心配もありません。まさに転ばぬ先の杖です。
また、しょっちゅうバックアップをとるのが面倒な場合には、Firefox Syncでほかのコンピュータやスマートフォン・タブレットと環境を同期しておくといいでしょう。たいていの場合はFirefox Syncだけでほぼリカバーできるはずです。バックアップとFirefox Syncで、あなたのFirefoxライフを安全・快適にお過ごしください。