2019年05月22日更新
パスワード・ID管理ソフトおすすめ7選!パスワードマネージャーを比較![有料・無料]
同じパスワードやIDを使い回すのはセキュリティ上危険ですが、サイトごとに覚えて管理するのは大変です。そこで役立つのが複数のパスワード・IDを管理するパスワードマネージャーと呼ばれるソフトです。有料・無料を合わせて比較しながら、おすすめの管理ソフトを紹介します。
目次
- 1パスワード管理ソフトとは?便利なパスワードマネージャーを利用してみよう
- 2パスワード管理ソフトを利用するメリットとは?甘い管理が招くリスクについて
- ・個人アカウント乗っ取り被害
- ・SNSへの不正投稿
- ・ポイントサイトの不正送金
- ・フィッシング詐欺
- ・クラッキング
- 3パスワード管理ソフト利用の前提条件と無料・有料ソフトの比較
- ・クラウド管理可能で複数のデバイスに対応できること
- ・「生体認証」に対応していること
- ・セキュリティの高いパスワードが自動生成できること
- ・無料ソフトよりも有料ソフトの方がセキュリティレベルが高い
- 4無料・有料パスワード管理ソフト7選
- ・1Password
- ・Keeper
- ・パスワードマネージャー
- ・LastPass
- ・True Key
- ・Dashlane
- ・パスクリップ
- 5Windows・Macで自動ロックがかかるように設定しよう
- ・Windowsの場合
- ・Macの場合
- 6Windows・Macにパスワードマネージャーをインストールして安全に利用しよう
パスワード管理ソフトとは?便利なパスワードマネージャーを利用してみよう
オンラインサービスを利用するときには、IDとパスワードの登録が必要なことが多いものです。同じIDとパスワードの使いまわしは危険だとは言われていますが、サイトごとにIDとパスワードを覚えて管理するのは困難です。
そこでおすすめなのが、いくつものパスワードをクラウドに保管して安全に管理してくれるパスワードマネージャーと言われるソフトです。お使いのWindows・Macに管理ソフトをインストールすれば、複数のIDとパスワードを管理してくれるので、覚えておく必要がありません。
パスワード管理ソフトを利用するメリットとは?甘い管理が招くリスクについて
パスワードマネージャーでIDやパスワードを管理するメリットは、複雑で長いパスワードもクラウド管理しておけば覚える必要がないので各サイトで異なる複雑なパスワードを設定できるということです。各サイトごとに複雑なパスワードを設定できれば、セキュリティレベルは格段に上がります。
複雑なパスワードは自分で管理するのは大変です。そのためつい簡単なパスワードを設定してしまったり、いつも決まったパスワードにしてしまう、という人も多いのではないでしょうか。覚えておかなければならないと思うと、簡単なパスワードにしてしまいがちになります。
パスワード管理ソフトを利用すれば各サイトのログイン時に毎回IDとパスワードを入力するという手間が省けることもメリットだと言えるでしょう。パスワードマネージャーならマスターパスワード1つや、指紋認証のみですべての情報を引き出せるのです。
短く単純なパスワードは破られてしまうリスクがあります。忘れないように紙にメモしたりパソコンのメモ帳に記録して管理するのは危険です。また、よくある「秘密の質問」の答えを誰かが知っている可能性のある個人情報にするのは破られてしまう可能性があります。
秘密の質問の答えさえも、パスワード管理ソフトの自動生成機能でランダムな文字列にすることをおすすめします。ソフトがクラウド保存して安全に管理してくれるので、答えを覚えておく必要も、破られる心配もなくなります。
パスワードマネージャーでIDやパスワードを管理することをおすすめする理由をあげてきましたが、次にパスワードを破られるとどういった被害があるのか、具体的な事例を見てみましょう。
個人アカウント乗っ取り被害
パスワード管理の甘さによって起こる被害の代表が、アカウントの乗っ取りです。まさか自分が、と思わずに日ごろからしっかり対策しなければなりません。中でもLINEアカウントの乗っ取りは多くの被害が報告されています。
友人からLINEで「プリペイドカードを購入してきてほしい」と頼まれて、やむを得ない事情がありそうだったからつい購入して番号を伝えてしまった、という被害が続出しました。実際は友人ではなく、友人のアカウントが他人に乗っ取られてしまったために起きた事件です。
アカウント乗っ取りは、自分だけでなく繋がっている友人にも被害を及ぼす可能性があります。被害を防ぐためには、自分のアカウントは強固なパスワード管理が必須です。長く複雑なパスワードを設定すれば乗っ取り被害にあうリスクも最小限になります。
SNSへの不正投稿
SNSのアカウントが乗っ取られると、自分が投稿したかのように、身に覚えのない記事が投稿されてしまうことがあります。通販サイトに誘導する投稿や、身に覚えのないイベント告知の広告のような投稿など、一度は見たことがあるかもしれません。
SNSは実際の友人関係で繋がっていることが多いものです。悪質な投稿を勝手にされてしまうと、実際の人間関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。被害を避けるためには、パスワードは長く複雑なものにして、他人が簡単にログインできないようにするしかありません。
ポイントサイトの不正送金
貯めたポイントをサイト外の電子マネーや他社のポイントに交換できるポイントサイト。アカウントが乗っ取られると、貯めたポイントが犯人の電子マネー口座や他社ポイント口座に送金されてしまう恐れがあるのです。
ポイントサイトで貯めたポイントとは言っても、電子マネーにも交換できるポイントは事実上お金と変わりありません。パスワードの甘さが招く金銭的な被害の代表です。強固なパスワードで管理して財産を守らなければなりません。
フィッシング詐欺
フィッシング詐欺というのは、実際にある銀行やカード会社のWebサイトとそっくりなサイトを作り、そのページを訪れたユーザーにIDやパスワードやカード情報を入力させて、それを盗むという手口の詐欺です。
ログイン情報やカード情報を盗まれればクレジットカードを不正利用されてしまいます。被害額も甚大なものになりかねません。多くのセキュリティソフトでフィッシング詐欺対策がとられていますが、パスワードをより複雑なものにすればリスクも最小限におさえられます。
クラッキング
クラッキングとは、悪意を持ってコンピュータへ不正に侵入したりデータの改ざんなどを行うことです。簡単なパスワードの使用は、不正アクセスのリスクが高まります。
リスクがあるとわかっていても、多くの人がパスワードを複数のサイトで使いまわしている傾向があります。その傾向を利用してパスワードを盗み出す方法があるのです。パスワードを使いまわしている人はすぐに、サイト固有のパスワードを再設定したほうが良いでしょう。
不正アクセスの被害を受けると、情報が盗み出されるだけでなく、システムが破壊されてしまったり取返しのつかないことになる可能性もあります。仕事や大切な用事のためにパソコンを使っているならなおさら厳重な管理が必要です。
パスワード管理ソフト利用の前提条件と無料・有料ソフトの比較
これらのリスクを最小限におさえてパソコンやスマートフォンを守るために、パスワードマネージャーの使用をおすすめします。無料ソフトと有料ソフトを比較すると、搭載されている機能に差があります。有料ソフトのほうがセキュリティレベルは高いと言えるでしょう。
たくさんあるパスワードマネージャーを比較する際には、ポイントがあります。これは満たしていてほしい、という条件をいくつか紹介していきますので、パスワードマネージャーを選ぶときの参考にしてみてください。
クラウド管理可能で複数のデバイスに対応できること
パスワードマネージャーは、クラウド管理ができて、複数のデバイスで使用できるものがおすすめ。パソコンで見たサイトや作成したドキュメント等は、今やスマートフォンやタブレットに同期して、どこでも見られるようにするのが当たり前になっています。
パスワードやIDなどのデータがクラウドサーバーで管理されていると、どのデバイスでもすぐに同期できます。また、スマートフォンが故障したり紛失して買い替えても、クラウド管理されていれば新しいスマートフォンにデータを移すことも簡単です。
「生体認証」に対応していること
次に、生体認証に対応していることです。パスワード管理ソフトは、たくさんのパスワード情報をひとつのマスターパスワードで保護しています。しかし、マスターパスワードが何らかの事情で破られてしまったら、すべてのパスワード情報が盗まれてしまいます。
そこで生体認証に対応しているパスワード管理ソフトの利用がおすすめです。マスターパスワードが仮に盗まれても、生体認証も合わせて設定しておけば解除されてしまうことはありません。
セキュリティの高いパスワードが自動生成できること
多くのパスワードマネージャーはセキュリティレベルの高い、複雑な文字列のパスワードを自動生成する機能を備えています。自分で考えるパスワードはどうしても規則性が表れてしまうものです。自動生成された複雑で意味のない文字列のパスワードのほうが盗まれるリスクは軽減します。
自動生成された覚えることが不可能な文字列も、クラウドサーバーで管理されているので覚える必要はありません。
無料ソフトよりも有料ソフトの方がセキュリティレベルが高い
無料ソフトと比較すると有料ソフトは機能が充実していてセキュリティレベルも高いです。ほとんどのパスワードマネージャーが複数のデバイスで使用できますが、認証方法が限定されていたり機能が制限されていることもあります。無料お試し期間で機能を比較するのもおすすめです。
また、無料版しか提供されていないソフトはいつサービスが終了してもおかしくありません。無料で始めたとしても、いつでも有料に切り替えられるソフトを選んだほうがよいでしょう。無料版と比較しても有料版はサポートも充実しているのでおすすめです。
無料・有料パスワード管理ソフト7選
ここから、Windows・Macの両方で使用できること、クラウド管理による複数デバイス対応であることなどを参考にして選んだ、おすすめの無料・有料パスワード管理ソフトを紹介していきます。各ソフトを比較する際の参考にしてみてくださいね。
おすすめのパスワード管理ソフトの各機能を比較した表がこちらです。対応デバイスのWはWindows、MはMac、AはAndroid、iはiOSを示します。
日本語 | 無料版 | 有料版 | 対応 デバイス |
生体 認証 |
自動 生成 |
|
1password | 〇 | 30日間無料 | 4,500円/年 | W,M,A,i | 〇 | 〇 |
keeper | 〇 | 30日間無料 | 3,600円/年 | W,M,A,i | 〇 | 〇 |
Password Manager |
◎ | 登録数5件 | 1,831円/年 月額版154円 |
W,M,A,i | 〇 | 〇 |
LastPass | △ | ストレージなし | 36ドル/年 | W,M.A.i | 〇 | 〇 |
True key | 〇 | 登録数15件 | 2,678円/年 | W,M,A,i | 〇 | 〇 |
Dashlane | 〇 | 登録数50件 デバイス1台 |
39.99ドル/年 | W,M,A,I | 〇 | 〇 |
Pass Clip | ◎ | 全て無料 | 提供無し | A,i | - | 〇 |
1Password
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
1passwordは1500万人が利用している知名度も高くおすすめのソフトです。30日間無料でお試しができますが、その後は日本円で月額450円、年額4050円の利用料がかかります。クラウド管理でWindows・Macで使用可能、Android・iOSアプリもあります。
マスターパスワードを1つだけ記憶していれば、すべてのパスワードとIDが保存され保護されます。使用のたびにデータは暗号化され厳重に管理されます。暗号化されない状態で外部に漏れることがないので安心です。もちろんパスワード自動生成機能も完備。
Windows版ではWindows helloという生体認証に対応していて、指紋認証や顔認証が可能です。それによりさらにセキュリティレベルが強固になりました。指紋認証は指紋リーダーがあれば可能です。顔認証は奥行も検出できる3Dカメラの取り付けが必要です。
Keeper
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
keeperは有料パスワード管理ソフトで1年間の利用料は3,600円です。無料で30日間お試しができます。無料期間にその他のソフトと機能を比較してみるのもおすすめ。個人や家族、ビジネスなど複数のプランが用意されています。
アメリカ製のパスワード管理ソフトですが大部分は日本語化されています。一部未対応なところがありますが、使用に不都合なところはないでしょう。パスワードやIDのデータはクラウドで安全に管理されるので、パソコンでもスマートフォンでも使用可能です。
指紋や顔の生体認証にも対応しています。特徴的なのが、例えば緊急時や使用者が亡くなったときにデータにアクセスできる緊急連絡先を5件まで登録できるという機能を備えていること。また、家族内で同じパスワードやIDを使用している場合、家族間でデータの共有も可能です。
パスワードマネージャー
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
セキュリティソフトメーカーであるトレンドマイクロが手掛けるID・パスワード管理ソフトです。すべての機能が完全に日本語化されています。有料版では登録数が無制限で、無料版では5件です。件数制限以外はほぼすべての機能を無料版でも利用できます。
データはクラウドサーバーで安全に保管・管理されるので色々なデバイスで同期し使用できます。「セキュアメモ」機能が搭載されているのも特徴です。これは銀行口座情報やその他守りたい個人情報メモを、トレンドマイクロ上のサーバーに暗号化して保管する機能です。
無料版の登録件数は5件とかなり少なめなので、有料利用が必須になるでしょう。しかし無料版でも機能の制限はされていないので、機能の比較をするためにお試ししてみるのもおすすめです。1年間の利用料は1,831円で比較したソフトの中では安価なところもおすすめ。
LastPass
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
LastPassは現在無料でほとんどの機能が利用できるパスワード管理ソフトです。アメリカのソフトで日本語化は完全ではありませんが、簡単なメッセージが理解できれば使用に不都合はありません。無料版でもデータはクラウドに保管・管理されるのでどのデバイスでも利用できます。
IDとパスワードの管理はもちろんですが、それ以外にも個人情報のメモをクラウドに保存できて、必要なときにいつでも参照できます。パソコンでメモしたことをスマートフォンで取り出すことができるのも、クラウド管理のメリットです。
無料版でもID・パスワードは自動入力されますし、パスワード自動生成機能も指紋認証も使えるところが魅力です。指紋認証にも無料で対応しています。英語のメッセージに抵抗がなければLastPassはおすすめのパスワード管理ソフトです。
True Key
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
TrueKeyはセキュリティソフトでおなじみのマカフィーが提供しているパスワードマネージャーです。無料版では15個のID・パスワードの保存しかできませんが、有料版と変わらない機能を使えます。有料版は年間で2,678円と、比較したソフトの中では2番目に安価。
オンラインサービスをそれほどたくさん利用しない人は、まずは無料版の利用からおすすめします。それでも機能が有料版と何も変わらないので、十分使い方に慣れてから有料版への移行しても良いでしょう。
セキュリティソフトのメーカーだけあって、プライバシー保護をより重視した作りになっています。他人とのパスワード共有はできません。信用したデバイスからは、指紋や顔認証、マスターパスワード入力など、1つを選択して簡単にサインインが可能です。
Dashlane
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
DashLaneも基本は無料でずっと使えるソフトですが、無料版のデメリットは1台のデバイスでしか利用できないことです。有料版になるとクラウド管理でデバイスの数は無制限になります。パスワードの登録数も無料版では50個に制限されています。
無料版でも使える「セキュリティアラート機能」は便利です。DashLaneでID・パスワードを管理しているサイトに不正にアクセスされた場合即デバイスにお知らせが届きます。その際「パスワードチェンジャー」ですぐに新しいパスワードを生成できます。
無料版も機能は十分ですが使用できるデバイスが1台なのが不便なところです。普段パソコンを使わないでスマートフォンのみという人にはおすすめできるパスワード管理ソフトです。
パスクリップ
Windows・Mac、Android・iOSで使用可能なパスワード管理ソフトです。
PassClipはスマートフォン専用のID・パスワード管理アプリです。マスターパスワードや生体認証は使用しない、今まで紹介してきたソフトと比較すると変わったタイプのパスワード管理ソフトです。有料版はなく、無料版アプリのみの提供になっています。
このように、好きな順番でタップした4つのマスの文字がパスワードになります。登録したサイトにログインする際には、4つのマスを登録した順にタップすればOKです。パターンを知っている人だけパスワードがわかる仕組みです。
また、パスワードデータはクラウドサーバーに保管されていて引継ぐことはできますが、端末が変わると自動同期されないので手動で同期する必要があります。
Windows・Macで自動ロックがかかるように設定しよう
パソコンを使用していて、席を外す際に自動でロックがかかるように設定しておくと安心です。その方法について説明します。
Windowsの場合
Windowsではスクリーンセーバーから復帰する際に、サインイン画面を表示させる設定が可能です。そのためにはユーザーアカウントにパスワードを設定して、さらにスクリーンセーバー設定をオンにする必要があります。
- 設定
- 個人用設定
- ロック画面
- スクリーンセーバー設定
スクリーンセーバー設定をオンにして、「再開時にログオン画面に戻る」にチェックを入れて待ち時間を設定すれば完了です。離席するときに自動でロックするためには待ち時間はあまり長くしないほうが良いでしょう。
Macの場合
Macの場合はAppleメニューから「システム環境設定」を選択し、スクリーンセーバーの設定をしましょう。
- デスクトップとスクリーンセーバ
- スクリーンセーバタブをクリック
- 開始までの時間を設定
- ホットコーナーを設定
この順番で設定してみましょう。Macにはホットコーナーという機能があり、画面の特定のコーナーにポインタを移動したときにスクリーンセーバを開始するように設定することができます。
次はパスワードを求めるよう設定しましょう。「システム環境設定」を選択してから
- セキュリティとプライバシーをクリック
- 一般タブクリック
- スリープとスクリーンセーバの開始後にパスワードを要求、をチェック
これで、Macでもスクリーンセーバの解除にパスワードが必要な設定ができました。
Windows・Macにパスワードマネージャーをインストールして安全に利用しよう
いかがでしたか?無料・有料のおすすめパスワードマネージャを比較してご紹介しました。お使いのWindows・Macにもぜひパスワードマネージャをインストールして、破られにくいIDとパスワードの管理にお役立てください。