Firefox QuantumとChromeブラウザの違いは?特徴を比較して解説!
Google ChromeとFirefox Quantumは、世界中のインターネットユーザーから愛用されているブラウザです。はたしてどっちのブラウザを使うべきなのか、Google ChromeとFirefox Quantumの特徴の違いを比較してみました。
目次
- 1FirefoxQuantum・Chromeってなに?
- ・高速なブラウザといえばFirefox!
- ・圧倒的なシェアのChrome!
- 2FirefoxQuantumとChromeの特徴を比較!
- ・アドオンを使うことが可能
- ・プライベートブラウジング機能
- ・右クリックメニューの機能
- 3FirefoxQuantumとChromeの性能の違いを比較!
- ・Webページの読み込み速度の違いは?
- ・メモリの消費はどっちが多いか?
- ・複数のタブを開いた時の動作は?
- 4FirefoxQuantumのメリット
- ・とにかく高速でブラウジングできる
- ・テーマ機能で着せ替えができる
- ・Chromeより軽量
- 5Chromeのメリット
- ・豊富なアドオン・拡張機能で自分好みにできる
- ・Googleアカウントと連携できる
- ・スマホなどの他端末でも同じ設定で使える
- ・翻訳機能が優秀
- 6FirefoxQuantumとChromeはどちらも優秀!自分好みの方を使おう!
FirefoxQuantum・Chromeってなに?
Firefox QuantumとGoogle Chromeは、インターネットでWebサイトを閲覧する時に使うブラウザの名称です。
Windows PCにはMicrosoft製のInternet ExplorerやEdgeが、MacにはApple製のSafariがデフォルトの標準Webブラウザとしてインストールされています。しかし、自分で公式サイトからダウンロードすれば、サードパーティ製のブラウザを使用することが出来ます。
Firefox QuantumとGoogle Chrome、どちらもMicrosoft製のブラウザより遥かに性能が優れており、快適なインターネットサーフィンをサポートしてくれます。
高速なブラウザといえばFirefox!
Firefoxは、アメリカの非営利団体・Mozilla(モジラ)によって開発されているオープンソースのWebブラウザです。
メモリ使用量を抑えた軽快な動作性、豊富なアドオン(拡張機能)に対応したカスタマイズ性などの特徴が評価され、2004年のバージョン1リリースから1年と経たないうちにダウンロード数が5,000万を突破。それまでInternet Explorer一強だったブラウザ市場に大きな変革をもたらしました。
2017年11月には、バージョン57にあたる「Firefox Quantum」が公開。ちなみにQuantumとは量子という意味で、従来のFirefoxと比較して2倍ものパフォーマンス向上を実現したメジャーアップデートを「量子的飛躍」と評価する意図が込められています。
人気のピーク時にはFirefoxのブラウザシェア率が30%を超えていましたが、現在では他のブラウザの台頭もあって10%前後を低迷しています。
それでも、PCの標準ブラウザより使いやすいFirefoxは、依然として世界中のファンから根強い人気を誇っています。
圧倒的なシェアのChrome!
Google Chromeは、Google検索でお馴染みのGoogle社によって開発されているWebブラウザです。2008年にバージョン1がリリースされました。
Firefoxより後発のブラウザですが、2012年にInternet Explorerを抜いて以来、世界のWebブラウザ市場でシェア率ナンバーワンを維持し続けています。以下のブラウザシェア率グラフを見れば、2位以下と比較にならないほど大差をつけているのがお分かりいただけることでしょう。
Google Chromeの人気の理由として、以下の5点の特徴が挙げられます。
- 独自開発のエンジンにより、データの読み込み・表示速度を高速化
- タブごとに独立したマルチプロセス・アーキテクチャを採用しており、複数の作業を並行して実施できる
- HTML5やWebAssemblyといったWebの最新技術を積極的に導入
- 豊富なアドオンによる抜群のカスタマイズ性
- 危険なサイトのブロックや不快な広告の非表示などセキュリティ機能も充実
Google Chromeを使えば初心者でも安心してインターネットを楽しめる魅力があります。Google Chromeは、以下の公式サイトからダウンロード・インストールすることが可能です。
FirefoxQuantumとChromeの特徴を比較!
Firefox QuantumとGoogle Chromeは、「どちらの方が優れているのか」と比較対象にされることの多いブラウザです。Firefox QuantumとGoogle Chromeの主な特徴や違いを比較してみましょう。
アドオンを使うことが可能
Firefox QuantumとGoogle Chrome、どちらのブラウザも「アドオン(add-on)」と呼ばれる拡張機能に対応しています。サードパーティー製のプログラムであるアドオンを追加することで、Webブラウザに様々な機能を付け足すことが可能です。
Webサイト上の不快な広告を消す「Adblock」や、お気に入りのWebサイトの更新をいち早く通知してくれる「Distill Web Monitor」など、インターネット上では便利なアドオンが豊富に提供されています。中には課金を要する有料アドオンもありますが、大半は無料なので安心してインストールしてください。
しかし、オープンソースブラウザであるFirefoxはアドオンの豊富さにこそ魅力がありましたが、Firefox Quantumに仕様が変更されて以来、互換性のない旧バージョンのアドオンが使えなくなってしまいました。
アドオンによるブラウザのカスタマイズ性を重視するなら、Google Chromeに軍配が上がるでしょう。
プライベートブラウジング機能
Firefox Quantumは「プライベートブラウジング」、Google Chromeは「シークレットモード」と呼ばれる機能に対応しています。
プライベートブラウジング(シークレットモード)とは、インターネットにアクセスした際、Webページの閲覧履歴や入力履歴などを残さないようにする機能のことです。
インターネットカフェのように複数の利用者が一つのパソコンを共有する場合、ブラウザ上にログイン情報が残り、流出した個人情報が悪用されてしまう恐れがあります。その点、プライベートブラウジング(シークレットモード)機能を使えば、第三者に自分の個人情報が渡るリスクを軽減することが可能です。
うちのクソ親父フィルタリングなんかしてなかったし小学生の頃にプライベートブラウジング教えてエロサイト見る時はこれ使えよとか言ってたわ
— 円/崎 (@madosaki7180) April 7, 2017
また、Google Chromeには「ゲストモード」というプライベートブラウジング機能もあります。それぞれの特徴の違いを比較すると、以下の表のようになります。
Firefox Quantum | Google Chrome | ||
---|---|---|---|
プライベートブラウジング | シークレットモード | ゲストモード | |
特徴 | パスワード、Cookie、閲覧履歴といったブラウジングの情報を自動的に消去する(ただしプロバイダーやWebサイト管理者には訪問情報が伝わる) | ||
使い方 | メニューの「ファイル」から「新しいプライベートウィンドウ」をクリックする | 画面右上の3点アイコンをクリックして「シークレットウィンドウを開く」を選択する | 画面右上のアカウントボタンをクリックして「ゲストウィンドウを開く」を選択する |
利用できる機能 | ブックマーク、拡張機能、パスワード等のオートコンプリートなどブラウザ単位で記録されているもの | ブックマーク、拡張機能、パスワード等のオートコンプリートなどブラウザ単位で記録されているもの | Webブラウジングのみ |
利用できない機能 | セッション終了後の履歴・キャッシュ等の保存 | セッション終了後の履歴・キャッシュ等の保存 |
|
なお、Mozillaが実施した比較テストによると、プライベートブラウジングモードにおけるウェブページの読み込み速度やメモリ使用量などの数値はFirefoxのほうが優れているそうです。
プライバシーを考慮したインターネットサーフィンを重視するなら、Firefox Quantumに軍配が上がるでしょう。
右クリックメニューの機能
Firefox Quantumの右クリックメニューには、「スクリーンショットを撮る」機能があります。Webページ全体または選択した一部分のみをキャプチャーして保存できるため、SNSで頻繁に情報を発信している方にとって非常に重宝します。
一方、Google Chromeの右クリックメニューには、「日本語に翻訳」機能があります。英語や中国語など100以上の言語に対応しており、日本国内だけでなく海外のWebサイトも閲覧する方にとって非常に重宝します。
それぞれ用途が異なる機能なので、どちらが優れているとは一概には決められないでしょう。
FirefoxQuantumとChromeの性能の違いを比較!
Firefox QuantumとGoogle Chrome、どちらのブラウザにもWebブラウジングに重宝する機能が実装されていて、甲乙つけがたい特徴があります。
それでは、Webサイトの表示速度やメモリ使用量などのスペック面ではどのような違いがあるのでしょうか?Firefox QuantumとGoogle Chromeの性能の違いを具体的に比較してみました。
Webページの読み込み速度の違いは?
Appleが提供しているWebアプリケーションベンチマークテストサービス・Speedometer 2.0を使えば、各種Webブラウザの応答性を簡単にチェックすることが可能です。様々なフレームワークでユーザー操作をシミュレーションし、高い数値が出るほど快適な表示が可能なブラウザと言えます。
Speedometer 2.0にて、Firefox QuantumとGoogle Chromeのベンチマークを計測してみました。
Firefox Quantum(バージョン68)では、55.4という結果になりました。Microsoft Edgeも50前後なので、まあまあの数値と言えるでしょう。
一方、Google Chrome(バージョン76)では、95.19という結果になりました。Firefox Quantumとの性能の違いは一目瞭然です。
Webサイトの読み込み・表示速度はインターネットの回線状況やアドオンの追加具合などにも大きく影響されますが、表示性能を重視するならGoogle Chromeの方がおすすめと言えるでしょう。
メモリの消費はどっちが多いか?
コンピュータを利用していると、処理速度を上げるために様々なデータがメモリに格納されていきます。メモリの使用量が20~30%程度であれば何の問題もありませんが、80~100%近くにまで膨れ上がると動作が重くなる原因になります。
したがって、メモリ消費量の少ないブラウザの方が、安定してインターネットサーフィンを快適に楽しめる優れたプログラムと言えます。
Firefox QuantumとGoogle Chromeを起動し、しばらくアイドル状態で放置してメモリ使用量の変化を観察してみました。すると、Google Chromeのメモリ使用量が500MB前後だったのに対し、Firefox Quantumのメモリ使用量は250MB前後を推移しました。
ブラウザのメモリ消費量は追加しているアドオンによっても違いますが、メモリ効率を重視するならFirefox Quantumの方がおすすめと言えるでしょう。
複数のタブを開いた時の動作は?
Firefox QuantumとGoogle Chrome、どちらのブラウザも複数のタブを別々に処理できる機能が実装されており、マルチタスクを行いやすい特徴があります。
試しに両方のブラウザで10個のタブを開き、同じWebサイトを閲覧した時のメモリ消費量の変化を観察してみました。すると、Google Chromeのメモリ使用量が1GBを軽く超えたのに対し、Firefox Quantumのメモリ使用量は1GB以内に留まりました。
複数のタブを開くと、Google Chromeの方が重くなりやすい特徴があります。拡張性が優れている分、やむを得ない仕様と言えるでしょう。
FirefoxQuantumのメリット
Google Chromeの対抗馬として長年の実績があるFirefox。非営利組織のMozillaが開発しているブラウザなので、Webサイトの閲覧履歴データをGoogleに渡すのが嫌だというプライバシー重視派から強く信頼されている特徴があります。
Firefox Quantumを利用するメリットについて見ていきましょう。
男なら、Firefox Quantum
— バカボソ27号機 (@miao20years) August 19, 2019
調べ物とブクマが多い自分にとっては昔からFirefox一筋! pic.twitter.com/0BuWBaVirD
とにかく高速でブラウジングできる
Firefox Quantumの最大の魅力は、動作の軽快性にあります。
- メモリ消費量を抑え、快適なWebブラウジングをサポート
- 無駄なスクリプトをブロックすることで、ページの読み込みを最大44%も高速化
- 一つのウィンドウで複数のウェブ検索が可能
Firefox Quantumにメジャーアップデートされて以後、少しずつ対応アドオンも増えてきており、Firefoxに本来備わっているカスタマイズ性の魅力も復活しつつあります。
テーマ機能で着せ替えができる
Firefox Quantumのメニューで「ツール」を選択し、「アドオン」から「テーマ」をクリックすると、「テーマの管理」ページが表示されます。
好きなテーマを適用すれば、Firefox全体のデザインが変わります。デフォルトで用意されているものだけでなく、オシャレな新規テーマの追加インストールも可能。Firefoxの着せ替えで気分転換できる魅力があります。
Chromeより軽量
Firefox Quantumは、Google Chromeよりメモリの使用量が約30%も軽量化されています。表示速度も体感的にはそれほど差が無く、使用中に著しい違いを感じることはありません。
複数のタブを開いても動作が重くなりにくいというメリットもあり、インターネットを仕事で使っている方にとって便利なブラウザと言えるでしょう。
Chromeのメリット
5年以上に渡って世界一のブラウザシェア率をキープしているGoogle Chrome。インターネットサーフィン時に重宝する機能が豊富に実装されていて、使いやすさがずば抜けています。
Google Chromeを利用するメリットについて見ていきましょう。
GoogleChrome便利や……何これ…
— 卜無(とむぅ)@スランプ中 (@muboku666_kay) August 21, 2019
豊富なアドオン・拡張機能で自分好みにできる
Googleが提供しているChromeウェブストアでは、Google Chrome用の高性能アドオンが豊富に取り扱われています。
YouTubeの操作を拡張できる「Magic Actions for YouTube」や、ウェブページ全体をスクリーンショットできる「FireShot」など、アドオンの大半を無料でインストールすることが可能です。
自分の用途に合ったアドオンを追加することで、インターネットサーフィンがより便利で楽しくなることでしょう。
Googleアカウントと連携できる
Google ChromeはGoogleの開発しているブラウザであり、Googleアカウントとの同期機能が実装されています。ブックマークや拡張機能など、Google Chromeの各種設定がGoogleアカウントと自動的に連携する仕様になっています。
Google Chromeをアンインストールしたりパソコンを初期化したりした場合でも、再インストールしたGoogle ChromeにGoogleアカウントでログインするだけで、以前の設定が即座に反映されます。各アドオンを手動で再追加しなければならないFirefox Quantumと違い、再設定の手間を省けます。
スマホなどの他端末でも同じ設定で使える
Google Chromeは、パソコンだけでなくスマホやタブレット等の端末でも使えます。Googleアカウントとの同期機能も同様。同じGoogleアカウントでログインすれば、PCにインストールしたGoogle Chromeの設定がスマホ等の他の端末にも反映され、違和感なく利用することが可能です。
翻訳機能が優秀
Google Chromeには、Google翻訳を活用した翻訳機能が標準搭載されています。
- ブラウザの画面右上の3点アイコンをクリックして「設定」をクリックする
- 「詳細設定」をクリックして「言語」を展開する
- 「母国語以外のページで翻訳ツールを表示する」をオンにする
Google Chromeをこの設定にしておけば、英語などの言語で記述されているWebサイトにアクセスした際、翻訳機能のナビゲーションが自動的に表示されるようになります。翻訳アドオンを追加しなくても、海外サイトのコンテンツを十分に楽しめます。
FirefoxQuantumとChromeはどちらも優秀!自分好みの方を使おう!
今回は、Firefox QuantumとGoogle Chromeの特徴・性能の違いなどをご紹介いたしました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
- Firefox QuantumとGoogle Chromeは、シェア率ランキングで上位に名を連ねる人気Webブラウザで比較対象になることが多い
- どちらのブラウザにも、アドオン(拡張機能)やシークレットモード(Webページの閲覧履歴や入力履歴などを自動削除する機能)など便利なブラウジング機能が搭載されている
- Firefox Quantumには、メモリ消費量が少なくて動作が軽いという特徴がある
- Google Chromeには、ページの表示が速い上にGoogleアカウントとの同期・翻訳機能など高度なWeb技術が採用されている特徴がある
- 全体的にはGoogle Chromeの方が性能は上だが重くなりやすいため、最終的には自分の使いやすい方を選べば良い
Firefox QuantumとGoogle Chrome、どちらのブラウザも使いやすさを重視した設計になっており、快適なインターネットライフに重宝します。
Internet Explorer、Edge、Safariなどの既定のブラウザに物足りなさを感じている方は、ぜひ本記事を参考にしてFirefox QuantumやGoogle Chromeに乗り換えてみてください。