DVDコピー(ダビング)は違法?レンタルDVDのコピーガードの解除など解説!
家でレンタルDVDをコピーしていつまでも映画など楽しみたいという人は多いと思いますが、そうした行為は違法になる可能性があります。全てが違法というわけではなく、DVDコピーに関しての法律はややこしいため、本記事でどのような行為が違法・合法かを解説します。
目次
市販DVDやレンタルDVDのコピーは違法?
見たい映画やドラマ、アニメなどがあるとレンタルビデオ屋に行って一日や一泊二日、あるいは一週間以上のレンタルを行って作品を楽しむといった週末を過ごしている方も多いと思います。そしてそうした映画をもう一度見返したいと思い、自宅のパソコンを用いてコピーを行う方が多くいるようです。しかしそうした行為は法律に違反している可能性があります。
また、自分で購入したDVDなどに関してもお金を払ったから別なDVD-ROMに焼いてもよいだろうと考えがちですが、実際にはそれも違法になってしまう可能性があり、また複製のためのツールが世の中には数多く配布されていますが、それをダウンロードしたことによって法律に違反していないか心配になっている方もいると思います。
そこで本記事では、DVDやブルーレイのコピー行為(他ROMに焼く、リッピング、画面キャプチャ)がどこまで合法でどこまでが違法なのか、コピーするツールの利用はOKなのかについてを、具体的に解説していきます。
コピーガードを解除して複製したら法律違反
レンタルしたDVDには通常コピーガードというものがかかっています。これは使用者にコピーされることを避けるために、特殊な技術を用いて通常の手法でコピーされることを防ぐものです。パソコンから使用するツールによってはこれを解除することができる場合がありますが、そうして別なROMに焼くようなダビング行為を行った場合には法律違反として罰せられる可能性があります。
リッピングして複製しても法律違反
リッピングを行って複製した場合についても違法となります。リッピングとは音楽やDVDなどをディスクから吸い出して、ディスク以外の形式で保存することを指す用語です。例えば音楽ならmp3やwav、動画ならMPEGやmp4に変換して、パソコン上のハードディスクに保存する行為をリッピングと呼びます。現行の法律では音楽CDの場合は違法になりませんが、レンタル品や購入したDVDのリッピングを行うことは違法となります。
著作権がないDVDはダビング可能
コピーやリッピングが違法となるのは著作権法によって保護されているためです。コピーされてしまった場合に損害を被るためこのような措置がとられていますが、逆に言えば著作権法によって保護されていないDVDに関しては他ROMに焼くようなダビング行為が可能となります。もちろん著作権法で保護されているかどうかは作品ごとに確認しなければなりません。
コピーガードを施していないDVDはダビング可能
DVDの中にはコピーガードが施されていないものも存在します。技術的な保護が施されていないため簡単にROMに焼いてダビングすることができますが、このコピーに関しては合法となります。まとめると、DVDのコピーに関しては、リッピングが施されていないものは合法、施されているものを解除してコピーを行う行為が複製ということになります。
そのほかにも、DVDのプロテクトを解除するツールなどが配布されていますが、これをダウンロードすること自体には問題はありません。ただしこれをコピーガードのかかっている製品に使用した場合は違法となります。また、こうしたツールの配布者になることは違法となります。
市販ブルーレイやレンタルブルーレイのコピーは違法?
レンタルビデオ屋に行くと、最近はDVDだけではなくブルーレイディスクでのレンタル品を数多く見かけるようになりました。自宅でもブルーレイ視聴機能付きのテレビを持っている世帯が増えており、綺麗なグラフィックや3Dでの視聴などを手軽に楽しむことができます。もちろん市販のブルーレイに関しても普及が進んでいます。
ここ十数年で身近になったブルーレイディスクですが、これも同様にコピーやリッピングを行った場合に違法になるのか疑問に思っている方も多いと思いますので、そうした疑問に関して順に説明を行っていきます。
コピーガードを解除して複製したら法律違反
市販ブルーレイやレンタルブルーレイにも、DVDと同様にコピーガードがかかっている場合が多いです。ブルーレイの場合もDVDと同じで、コピーガードを技術的な手段を用いて解除してDVD-ROMなどに焼くようなダビング行為をしてしまうと著作権法違反となります。
リッピングして複製しても法律違反
ブルーレイのコピーガードを解除してリッピングを行った場合に関しても、同様に著作権法違反となります。ただしもともとコピーガードがかかっていないものに関しては合法です。コピーガードを解除するツールのダウンロードは合法ですが、それをコピーガードのかかったブルーレイに使用したり、そうしたツールの配布者になった場合はDVDの場合と同様に違法となります。
市販DVDやレンタルDVDを録画・キャプチャすることは違法?
ここまではレンタル・購入したDVDやブルーレイのコピー・リッピングを行う行為が法律に違反しているかについて論じてきました。これはデータを直接パソコンなどに取り込んでコピーする行為についての議論でしたが、別な手段として画面そのものをキャプチャしてコピーを行うといった方法も考えられます。つまりカメラなどを用いて画面や音声を撮影するという方法です。
データに直接介入するわけではないので、この手段を用いればコピーガードは関係なく撮影を行うことが可能となります。こうした行為が可能なのか、法律に反しないかについて説明します。
著作権法違反とは言えない
結論から言いますと、画面キャプチャによるコピー行為は著作権法違反とはいえませんが、限りなく違法に近いグレー行為であるといえます。具体的に裁判になってみなければわかりませんが、画面キャプチャがコピーガードを回避しているといえるかどうかが論点となり、現在はどちらともいえない状況です。
また、上記で論じてきたコピー行為はどれも私的利用目的に限ります。コピー品を誰かに貸したり、販売・配布したりした場合にはどの場合でも法律違反となりますので、注意してください。
市販CDやレンタルCDのコピーは違法?
ここまではDVDとブルーレイのコピーについて論じてきました。DVDやブルーレイにはコピーガードがかかっている場合が非常に多く、レンタルだけでなく購入したものに関しても、画面キャプチャを除き、技術的な手段を用いてコピーガードを外して焼くダビングや、リッピング行うことは違法になることを説明してきました。
一方、CDの場合については少しだけ事情が異なります。市販のCDやレンタルCDをパソコンに取り込んで音楽データを取り出すことに関して、違法にあたるのかを説明します。
私的利用ならダビングしたりCDに焼くことも可能
音楽CDのデータを別CD-ROMなどに焼く行為に関してですが、これは私的利用に限るならば違法とはなりません。これは音楽CDにコピーガードがかかっていないのが理由であり、コピーガードのかかっていない製品の複製が違法にあたらないという点が合法の根拠となります。ただし著作者などに許可をとらず、他人に配布を行う場合は違法となりますので、注意が必要です。
DVDを違法コピーせず正しく使おう!
レンタルや購入したDVD、ブルーレイ、CDをそれぞれ別なROMに焼いたり、リッピングを行ってパソコン上に保存したり、キャプチャして保存したりする方法が存在します。しかし法律が複雑なために、どれが合法でどの行為が違法にあたるのかが非常に分かりづらくなっています。ROMに焼くという行為は一見すると違法に見えますが、実は合法な場合も多くあります。
しかし、合法だと思っていると違法であるという場合や、画面キャプチャによるコピーなどの行為は法律違反にあたる可能性があります。まとめると以下のようになります。
法律違反
- 種類問わず、私的利用ではないコピー全般(配布・販売目的など)
- コピーガードのかかったDVDの別ROMへのコピー、リッピング
- コピーガードのかかったBlu-rayの別ROMへのコピー、リッピング
- コピーガードを外すツールの配布・販売・使用
グレーゾーン
- コピーガードのかかったDVDコンテンツの画面キャプチャ
- コピーガードのかかったBlu-rayコンテンツの画面キャプチャ
合法
- 音楽CDのコピー・リッピング(コピーガードのかかっていないもの)
- コピーガードのないDVDのコピー・リッピング・画面キャプチャ
- コピーガードのないBlu-rayのコピー・リッピング・画面キャプチャ
- コピーガードを外すツールのダウンロード
私的利用以外のコピーは全般アウト、それ以外に関してはコピーガードのかかっていないコンテンツのコピーはおおよそ問題ないと考えられます。不正なツールのダウンロード自体は法律違反にはあたりませんが、使用すると法律違反になる点に注意が必要です。違法コピーを行い焼いたDVDではなく、合法的に焼いたDVDを視聴しましょう。