ファイル圧縮/解凍ソフト7-Zipのダウンロード・インストール方法を解説！

7-Zipは、ロシアのプログラマー・Igor Pavlov（イーゴリ・パヴロフ）氏によって開発されたファイル圧縮・解凍ツールです。7-Zipをダウンロード・インストールすると、大容量ファイルを圧縮してサイズを小さくしたり圧縮された書庫ファイルを解凍して中身を閲覧したりすることが出来ます。

独自形式の圧縮アーカイブファイル（拡張子 .7z）だけでなく、ZIP、RAR、ISO等のファイル形式もサポート。非常に優れた汎用性を誇っているのが特徴的です。
 

7z形式には自己解凍機能が備わっており、7-Zipをダウンロード・インストールしていない方でも自動的に展開できるようにオプション設定できる利便性があります。

7-ZipはWindows OSを対象に設計されているツールですが、他のOSでもダウンロードして使用することは出来ます。しかもフリーソフトウェアなので、どなたでも会員登録等を行うことなく無料で利用できるのが魅力的です。

インターネット上には7-Zip以外にも、Lhaplus・WinRAR・CubeICEなど様々なファイル圧縮・解凍ソフトが存在しており、無料あるいはシェアウェアの形態でダウンロード・インストールして利用することが出来ます。

日本国内での7-Zipのシェア率はそれほど高くありませんが、7-Zipには他のファイル圧縮・解凍ソフトより優れている点が多く、非常に実用性に長けています。7-Zipの特徴を見ていきましょう。

7-Zipは独自のエンコーダを用いてファイルの圧縮を行っており、オプションで圧縮率をコントロールすることが可能です。

7-Zipの7z形式でファイルを圧縮すると、ZIP形式による圧縮より30～70%ほどファイルサイズを小さくすることが出来ます。また、7-Zipを使ってZIP圧縮を行うと、他のファイル圧縮ソフトをダウンロード・インストールしてZIP圧縮を実行した時より2～10%良い結果が得られます。

ファイルの圧縮率は、圧縮ソフトの優劣を決める重要な指標。大容量ファイルも簡単にサイズを小さくできるため、HDDに保存したりデータを送信したりする時にとても便利です。

7-Zipの最新版は、80種類以上もの言語のローカライズに対応しています。海外製のツールの場合、ダウンロード・インストールしても表記がすべて英語のため、操作方法が全く分からないという困った事態に陥ることが珍しくありません。

その点、7-Zipは日本語にも完全対応しており、外国語が分からない日本人でも安心して使用することが出来ます。

ファイルの種類によっては、圧縮してもファイルサイズがほとんど小さくならない場合があります。その点、7-Zipにはファイルの分割機能が実装されており、複数のファイルに分けて圧縮することが可能です。

データの受け取り主は、分割ファイルをすべてダウンロードした後、7-Zipを使って簡単に一つのファイルに復元することが出来ます。クラウドにアップロードしたりメールに添付したりする時のように、一ファイルあたりのサイズに制限がある時に大変重宝する機能です。

7-Zipは、7z形式とZIP形式において「AES256」と呼ばれる暗号化に対応しています。

ちなみにAES（Advanced Encryption Standard）256とは、256ビット長の暗号鍵を使用する暗号化方式のことです。スタンダードだったDESタイプの暗号化方式の代替となる新技術で、トップクラスのセキュリティレベルを誇っています。

ユーザーが7-Zipで圧縮する際に暗号化を施すと、データをダウンロードした相手はその書庫ファイルを解凍する時にパスワードを入力しなければならなくなります。第三者にデータの内容を盗み見られるリスクを回避できるため、特にビジネスシーンで活用されています。

7-Zipを端末上で使用するためには、最初に7-Zipをダウンロード・インストールする必要があります。まずは以下のリンクにアクセスして、使用環境に合った7-Zipをダウンロードしてください。

なお、自分の使っているWindowsのビット数が分からない時は、以下の方法で確認することが出来ます。
 

1. Windowsロゴキー+Eキーを押してエクスプローラーを開く
2. 「PC」を右クリックして「プロパティ」を選択する
3. 「システムの種類」をチェックする

ダウンロードしたインストーラをダブルクリックすると、インストールウィザードが立ち上がります。7-Zipをインストールしたい場所を指定しましょう。

特に変更する必要が無ければ、そのまま「Install」をクリックしてください。

7-Zipのインストールが実行されます。完了したら、「Close」をクリックしてウィンドウを閉じてください。

ダウンロードした7-Zipをインストールしたばかりの段階では、いくつかのファイル形式を7-Zipで解凍（展開）できない場合があります。7-Zipのオプションを開いて、ファイルの関連付けを行いましょう。

インストールフォルダを変更していない場合は、「C:\Program Files\7-Zip」の場所に7-Zipのファイルがインストールされているはずです。Windowsロゴキー+Eキーを押してエクスプローラーを開き、アドレスバーに「C:\Program Files\7-Zip」と入力してエンターキーを押してください。

「7zFM.exe」のファイルを右クリックして、「管理者として実行」をクリックしましょう。

7-Zipのメニューバーの「ツール」をクリックして、「オプション」を選択してください。

「システム」タブで「7z」を選択し、「すべてのユーザー」の上にある「+」をクリックして「7-Zip」に関連付けましょう。

なお、7-Zipより先に他のファイル圧縮・解凍ソフトをパソコンにダウンロード・インストールしている場合、ほとんどのファイル形式がそのソフトと関連付けられているはずです。7-Zipで扱いたいファイル形式をすべて7-Zipと関連付け直して、完了したら「OK」ボタンをクリックしてください。

Windowsの既定のアプリも変更しておきましょう。Windows 10の場合、以下の方法でファイルの種類ごとに既定のアプリを選択することが出来ます。
 

1. Windowsロゴキー+Iキーを押して「Windowsの設定」を開く
2. 「アプリ」を選択する
3. 「既定のアプリ」を選択する
4. 「ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ」をクリックする
5. 「.7z」を「7-Zip File Manager」と関連付ける
6. 必要に応じて他の圧縮ファイル形式も既定のアプリを7-Zipに変更する

ダウンロード・インストールした7-Zipと各ファイル形式の関連付けが正常に完了していれば、書庫ファイルのアイコンが上の画像のように変化しているはずです。ダウンロードしたファイルを7-Zipで解凍できるか、一目で分かるようになります。

それでは、7-Zipで実際に書庫ファイルを解凍（展開）する方法を見ていきましょう。

ダウンロードした書庫ファイルを7-Zipで解凍（展開）する方法は非常に簡単です。

書庫ファイルをダブルクリックするとファイルマネージャーが起動し、書庫ファイルの中身が表示されます。取り出したい場合は、ツールバーの「展開」をクリックしてください。

書庫ファイルの解凍（展開）先を指定し、「OK」をクリックしてください。速やかに解凍が行われ、書庫ファイルの中身が取り出されます。

7-Zipの圧縮には「圧縮レベル」の調節や「暗号化」など多彩なオプション機能が実装されており、自分の用途に合った使い方を実現できます。7-Zipでファイルを圧縮する方法を見ていきましょう。

まずは、圧縮したいファイルを用意しましょう。自分で作成したものでもダウンロードしたものでも構いません。また、フォルダごとまとめて圧縮することも可能です。

圧縮したいファイルまたはフォルダを選択して右クリックし、「7-Zip」を選択してください。

7z形式やzip形式への圧縮はすでにメニューに用意されているので、「”××××××.7z”に圧縮」を選択しましょう。これで簡単にファイルを圧縮することが出来ます。

なお、右クリックメニューの「圧縮」を選択すると、圧縮オプション画面が表示されます。圧縮したファイルの保存先やファイル形式など、様々な設定を自由にカスタマイズすることが可能です。
 

• 「圧縮レベル」を上げるとファイルサイズが小さくなるが、完了するまでにかかる時間が増大する
• 「暗号化」の欄の「ファイル名を暗号化」にチェックを入れてパスワードを入力すると、その書庫ファイルを解凍する際に設定したパスワードが必要になる
• オプションの「自己展開アーカイブの作成」にチェックを入れると、7-Zipをダウンロード・インストールしていない相手でも書庫ファイルを解凍（展開）できるようになる

圧縮オプション画面では、ファイルの分割圧縮の設定も行えます。一度にアップロード・ダウンロードできるファイルサイズに上限があるクラウドを利用する場合などに分割圧縮を行うと、大容量ファイルも簡単に共有することが出来ます。

分割圧縮したいファイルまたはフォルダを選択して右クリックし、「7-Zip」から「圧縮」を選択してください。「分割ボリュームのサイズ」のプルダウンから、1ファイルあたりのサイズを指定して「OK」をクリックしましょう。

分割ボリュームのサイズが小さい方がアップロード・ダウンロードサイズの制限に引っ掛かりにくくなりますが、ダウンロードしなければならないファイル数が増えてしまいます。適切なサイズを選択してください。

分割圧縮が実行されると、「×××××.7z.001」、「×××××.7z.002」、「×××××.7z.003」という具合に分割ファイルが連番生成されます。

後は、この分割圧縮ファイルを個別に送信・アップロードして、共有したい相手にダウンロードしてもらいましょう。

全ての分割圧縮ファイルをダウンロードしたユーザーは、各ファイルを結合して復元しなければなりません。

最初にダウンロードした「×××××.7z.001」ファイルをダブルクリックすると、「このファイルを開く方法を選んでください。」というメッセージが表示されます。「その他のアプリ」をクリックしてください。

7-Zipが無かったら、「このPCで別のアプリを探す」を選択してください。

「C:\Program Files\7-Zip」にアクセスし、「7zFM.exe」を選択して「開く」をクリックしてください。

関連付けが完了したら、7-Zipのファイルマネージャーが起動します。後は、ツールバーの「展開」をクリックして解凍（展開）方法を実行するだけです。

複数回に渡ってダウンロードした分割圧縮ファイルも簡単に結合できるのが7-Zipの魅力の一つと言えるでしょう。

今回は、ファイル圧縮・解凍ソフトの7-Zipをダウンロード・インストールする手順やファイルを解凍・圧縮する方法などをご紹介いたしました。最後に本記事の要点をまとめると、以下の5点が挙げられます。
 

• 7-Zipは、Windowsなどの端末上で大容量ファイルを圧縮したり書庫ファイルを解凍したりすることが出来るフリーソフト
• 独自形式の7zファイルだけでなく、zipやrarなど様々なファイル形式にも対応していて汎用性が高い
• ファイル形式の関連付けを行えば、ファイルをダブルクリックするだけでファイルマネージャーを開いて「展開」作業を行える
• 右クリックメニューから圧縮や解凍を直接実行することも可能
• 圧縮ファイルの暗号化、分割圧縮および分割圧縮ファイルの結合など多彩な機能にも対応している

インターネットを利用していると、様々なファイルをダウンロードする機会に出くわします。しかしその多くは圧縮ファイルであり、専用の解凍ツールが無いとダウンロードしても利用できないケースが少なくありません。

7-Zipは圧縮・解凍の両機能に優れており、いろいろなファイルをダウンロードして利用する機会の多い方にとって非常に重宝するツールです。これまで7-Zipを利用したことのない方は、ぜひ本記事を参考にして7-Zipをダウンロード・インストールしてみてはいかがでしょうか。