AviUtlでの動画エンコード時に「メモリが足りません」と表示の対処法を解説!
動画編集時のエンコードエラーは非常に厄介です。AviUtlのエンコード時に「メモリが足りません」と出てしまったら、早期解決を望むはずです。AviUtlで「メモリが足りません」が表示される原因を把握し、対処法を確認して、早期解決できるように備えておきましょう。
目次
AviUtlで「メモリが足りません」のエラーの原因は?
動画編集で大きな力を発揮するAviUtlは、非常に有名な動画編集用ソフトです。直感的な操作性と自由度の高い機能性、さらには無料で利用できる利点もあり、多くのユーザーがAviUtlを利用しています。そんなAviUtlのエンコード時に、「メモリが足りません」と表示が出て、エラーが発生するケースがあります。
AviUtlに限らず、動画編集ソフトを利用した時、一度はエンコードの失敗を経験することになります。大きすぎる動画データを、扱えるサイズに縮めるエンコード作業は、絶対的に必要な作業です。エンコード中のエラーは無視のできない厄介なエラーなのです。
「0xc0000005」はメモリ不足が原因
「メモリが足りません」と表示が出て、エンコードが失敗するエラーは、文字通りメモリ不足が原因のエラーです。「アドレス"○○"で例外"○○"が発生しました」「正常な動作が出来ない可能性がありますが処理を継続しますか?」のエラー表示も同様に、メモリ不足である可能性が高いでしょう。
そもそも動画編集は大きな容量のデータを扱う作業です。メモリが不足していると、エラーが発生してしまうのは火を見るより明らかです。エンコードの失敗を改善させるためには、原因であるメモリ不足を解決させることが一番の方法になります。
必要な量のメモリを確保し、AviUtlのエンコードを成功させ、問題なく利用できるようにしましょう。
AviUtlで「メモリが足りません」の対処法1:メモリの確保
AviUtlで「メモリが足りません」と表示される時、対処法の中で行いやすいのはメモリの確保でしょう。メモリが不足しているのですから、必要なメモリの確保をすれば、問題が解決できる可能性はぐっと高くなるはずです。
メモリの確保をするためには、何点かの方法があります。AviUtlのエンコードが失敗しないように、複数の対処法を試してみましょう。
システムの設定を変更する方法
メモリの確保をするには、AviUtlのシステムの設定を見直す必要があります。システム設定の確認方法は非常に簡単なので、身構えず丁寧に設定していきましょう。
まずはAviUtlを起動させてください。AviUtlの画面上部にある「ファイル」をクリックし、「環境設定」を選択します。「環境設定」の中にある「システムの設定」から、設定の見直しが行えます。
最大画像サイズ
「システムの設定」の一番上にある、「最大画像サイズ」の値を変更することで、メモリの確保に大きく役立ちます。「最大画像サイズ」は、読み込み時のファイルの解像度を差し、値が大きければ大きいほど解像度の高いファイルを読み込むことができます。
しかし、「最大画像サイズ」を大きく設定すると、それだけ多くのメモリが必要になり、結果的にメモリ不足に陥ってしまいます。必要最低限のサイズに設定し、メモリの節約をしましょう。
最大フレーム数
「最大フレーム数」も、メモリの確保には有効です。文字通り動画のフレーム数を設定する項目で、数字が大きければ長時間の動画をエンコードすることができます。設定した数字によっては、1時間以上の動画をエンコードすることも可能です。
もちろんこちらも、設定数が大きければ、それだけメモリ不足に陥る可能性が高くなります。長時間の動画を作成する予定がないのなら、初期値のままで設定し、メモリの確保をしておきましょう。
LargeAddressAwareを有効
最後は、「LargeAddressAwareを有効にする」を設定しましょう。「LargeAddressAwareを有効にする」にチェックを入れることで、2GBまでしか利用できない状態を、4GBまでに進化させることができます。(PC自体のメモリが4GB以上なければ意味がないため、注意が必要です。)
もしAviutlの管理者権限を実行していない場合は、「aviutl.exe」を右クリックし、「管理者権限として実行」をしてAviutlを起動させてから、「LargeAddressAwareを有効にする」にチェックを入れましょう。
AviUtlで「メモリが足りません」の対処法2:分割エンコードする
AviUtlのエンコードが失敗した時の対処法として、分割エンコードという方法が存在します。文字通り動画を複数に分割して、無圧縮のaviファイルとしてエンコードし、後で全てを合体させて一つの動画にする方法です。
例えば、10分の動画をエンコードするとして、10分の動画を丸々エンコードするのと、2分割した5分の動画をエンコードするのとでは、エンコード時の負担も大きく変わってきます。メモリを確保するのではなく、メモリに合わせて動画を切り貼りする対処法で解決させる手もあるのです。
分割エンコードを使用する方法
動画を分割し、無圧縮AVIで出力するという二点の流れだけで、分割エンコードは完了します。
まず、エンコードに失敗した動画を開き、分割したい部分のタイムバーを選択しましょう。(選択するとタイムバーが青くなるため、色で判断することができます。)
無圧縮AVIで出力する
AviUtlの画面上部にある「ファイル」をクリックし、「AVI出力」を選択してください。その後、「ビデオ圧縮」を「未圧縮」に設定し、「保存」すれば終了です。
無圧縮AVIの出力が終わった後は、動画データを合体させ、再度エンコードを行いましょう。これで、「メモリが足りません」などのエラー表示が出ることなく、AviUtlのエンコードが成功するはずです。
AviUtlで「メモリが足りません」の対処法3:権限と終了
上記の対処法を行っても、まだAviUtlのエンコード時に「メモリが足りません」と表示される場合、AviUtlの動作そのものに不具合が発生している可能性があります。AviUtlに原因があるなら、設定を見直しても、動画を分割しても、症状は改善されないでしょう。問題を解決するためには、AviUtl自体にアクションをかける必要があります。
「メモリ確保に失敗しました」と再度表示されたら
AviUtlのエンコード失敗の原因が、AviUtlそのものにあるのなら、AviUtlを再度起動させることが大切です。様々なソフトやアプリでも、問題が起きた時は再起動を試して、問題の解決を図るはずです。
しかし重要なのは、ただ普通に起動をさせるだけでは、意味がないかもしれないという点です。AviUtlのエラー原因を取り除くためには、管理者権限で実行する必要があります。
管理者権限で実行
AviUtlを管理者権限で実行することによって、エンコードエラーの原因を弾くことができるかもしれません。
管理者権限で実行する方法は簡単です。AviUtlを一度終了させ、AviUtlのファイルを開きましょう。「aviutl.exe」を右クリックし、「管理者権限で実行」を選択するだけで完了です。
AviUtlのエンコードエラーだけでなく、AviUtl内の機能不具合や、操作の不具合がある時も、管理者権限で実行することで、症状が改善する場合があります。AviUtlを起動させる時に試しにやってみましょう。
「AviUtl」を終了する
権利者権限で実行しても、AviUtlのエンコードエラーが直らない場合、AviUtlの複数起動が原因かもしれません。AviUtlで複雑な動画を作成するユーザーは、大抵AviUtlを複数同時に起動させる癖があります。
動画編集ソフトはメモリの必要数が多いソフトです。AviUtlも同様で、一つ起動させるだけでもPCにそれなりの負荷がかかります。そんなAviUtlを複数同時に利用すれば、PCにかかる負荷は大きくなり、不具合が発生しやすくなります。
もし、AviUtlを複数起動させているなら、AviUtlを終了させ、PCの負荷を軽くさせましょう。
メモリやPCの購入
一番分かりやすく、もっとも効果のある対処法は、メモリやPCの購入です。身も蓋もない話ですが、物理的な解決方法は非常に効果的です。不足しているメモリを購入してメモリを増設するか、使用しているPCよりもスペックの高いPCを購入することで、問題を解決することができます。
金銭に余裕がある方は、一度検討してみるのも良いかもしれません。
AviUtlで「メモリが足りません」が表示されたら解決しよう!
AviUtlのエンコード時に、「メモリが足りません」と表示が出るのは、誰だって嬉しくはないでしょう。好き好んでエラー画面を見たい方などそうは居ません。しかしエンコードエラーは、誰にだって発生する可能性があるエラーです。動画の複雑さが増すほど、エラーとぶつかる確率は高くなるでしょう。
そんな時に、原因も対処法も知らないとなれば、解決に多くの時間をかけてしまいます。そうならないためにも、AviUtlのエンコードエラーについて把握しておき、対処法を学んでおくことが大切です。