2019年05月06日更新
AviUtlで編集した動画をmp4出力(エンコード)できるx264guiExの使い方!
AviUtlはフリーウェアの動画編集アプリケーションです。x264guiExというプラグインを導入することでmp4出力ができます。この記事ではAviUtlでmp4に出力する方法のほか、導入方法とトラブル対策について紹介します。
目次
AviUtlでMP4出力できる「x264guiEx」とは?
AviUtlはフリーウェアの動画編集アプリケーションです。YouTubeやニコニコ動画などに投稿するコンテンツ作成のために使用している方も多くいます。基本的にはAVIファイルの編集を行う動画編集アプリケーションですが、プラグインを追加することでmp4などのほかのファイル形式の動画編集も可能になります。
「x264guiEx」とは?
x264guiExは、AviUtlのプラグインの一つです。x264guiExを導入することでAviUtl上でmp4形式などの動画をエンコードできるようになります。また、比較的簡単な操作で、高画質で低容量の動画をエンコードできることが特徴です。
出力できる動画
x264guiExを導入したAviUtlでは、以下の形式動画を出力することができます。
形式 | |
動画形式 | mp4、MKV |
映像コーデック | H.264 |
音声コーデック | AAC、LPCM、mp3、Vorbis、ALAC、FLAC |
mp4形式は利用されることの多い形式なので、mp4でエンコードできるようになると、とても便利です。
AviUtlでMP4出力できる「x264guiEx」の使い方
ここでは、AviUtlでx264guiExを利用してmp4を出力できるようにする方法を説明します。手順としては、さほど難しいものではありません。まず、AviUtlをダウンロードしてインストール。次に、x264guiExをダウンロードしてインストールという順序で導入します。
下記画像のWebサイトより、最新版のAviUtlをダウンロード&インストールした後に、x264guiExをダウンロードして追加しましょう。
「x264guiEx」の導入
AviUtlへのx264guiExの導入は、まず、rigayaの日記兼メモ帳(ブログ)から、x264guiExをダウンロードします。ダウンロードの手順は、ブログの右側の「x264guiEx 2.xx」をクリックします。このリンクは、x264guiExが保存されているOneDriveのWebページにつながっています。
開いたOneDriveのページで、「x264guiEx_2.xx.zip」をクリックすると、x264guiExのインストールファイルが圧縮されているZipファイルをダウンロードすることができます。ダウンロード先は、デフォルトならダウンロードフォルダですがブラウザによっては任意の保存先を選択することができます。
ダウンロードが完了したら、Zipファイルを展開します。展開したフォルダを開き、auo_setup.exeを実行します。すると、コマンドプロンプト画面(黒い画面)が開き、AviUtlのプラグインとしてインストールが進んでいきます。この間は、インストールが完了するまで待ちましょう。
下記画像の画面が表示されたら、AviUtlのプラグインとしてのインストールは完了です。
インストールの確認
インストールが完了したら、次は正常にインストールができたかをAviUtl上で確認しましょう。まずAviUtlを立ち上げ、ファイル→プラグイン出力→拡張x264出力(GUI)Exをクリックし、拡張x264出力(GUI)Ex画面を開きます。この時、新規プロジェクトを作成していないとプラグイン出力がグレーアウトしていす。
そのため、任意の動画や画像フィルを開いておきましょう。
拡張x264出力(GUI)Ex画面が開いたら、ビデオ圧縮ボタンをクリックします。
拡張x264出力(GUI)Exの操作画面が開いたら、下記画像の3か所(x264.exeの指定、qaacの指定、remuxer.exeの指定、timelineeditor.exeの指定、muxer.exeの指定)にファイルが表示されているかを確認します。表示されていない場合、インストールに失敗しているので、インストールをやり直しましょう。
「x264guiEx」で動画をエンコードする方法
インストールが完了したら、実際にmp4へのエンコードを行ってみましょう。まず、AviUtlを開き、ファイル→プラグイン出力→拡張x264出力(GUI)Exをクリックします。次に、ビデオ圧縮ボタンをクリックし、拡張x264出力(GUI)Ex画面を開きます。
拡張x264出力(GUI)Exを開いたら、ウィンドウの上の方にあるプロファイルをクリックし、該当するプロファイルを選択します。用意されているプロファイルは、Bluray、iPhone iPod iPad、ニコ動、PS3、PSP、Twitter、Xbox 360、youtube、アニメ(高圧縮)、アニメ(高画質)、バランス、高画質、高速、です。
アップロードしたい動画サイトに合わせたmp4を出力するプロファイルとなっているので、選択するだけで特に設定を変える必要はありません。選択したら、右下のOKをクリックします。そうすると、ファイルの保存画面に戻ります。
保存画面で、任意のファイル名を入力します。そして、右側の保存ボタンをクリックしmp4ファイルを保存します。また、この画面で、エンコードしたmp4ファイルを保存するフォルダを変更することもできます。保存ボタンをクリックすると、コマンドプロンプトのような画面が表示されます。
保存ボタンをクリックすると、mp4へのエンコードが開始され下記画面が表示されます。エンコードの進捗状況は、この画面の右下に%表示されているので、進捗状況はそこで確認できます。下記画像は、エンコードが完了した状態です。
AviUtlでMP4出力(エンコード)できない場合
AviUtlにx264guiExのインストールも終わり、いざ、mp4形式でエンコードしようとすると、エラーメッセージが出てエンコードできないという事態にあたることがあります。ここでは、エンコードできない際の対処方法について説明していきます。
ダウンロードに失敗した場合の対処法
AviUtlをインストールしようとした際に、ダウンロードができないことがあります。何度試してもダウンロードできない場合は、ダウンロード先のサーバーにトラブルが起こっている可能性があります。その場合は数日待ってサイド、ダウンロードとインストールを試しましょう。
AviUtlが応答しない原因と対処法
AviUtlでエンコードなどをしようとした際に、応答なしになって操作ができない状態になることがあります。考えられる原因と対策は以下が考えられます。
原因 | 対策 |
重いエフェクト・オブジェクトを使用しすぎている | 重いエフェクトをOFFにする、重いオブジェクトのOFFにする、重いオブジェクトがあるレイヤーを非表示にする |
入力プラグインの問題 | Directshow Readerプラグインで読み込んでいる場合はL-SMASH Worksプラグインで読みこむよう変更 コーデックをできる限り最新のものにする |
AviUtl自体の設定の問題 | メニューの「ファイル」→「環境設定」→「システムの設定」で以下の設定に変更します。 ・「キャッシュフレーム数」を「32」に変更 ・「最大フレーム数」を「320000」に変更 (30fpsで3時間以上ある動画の場合はそれ以上に設定) ・「LargeAddressAwareを有効にする」にチェック タイムライン上にて「右クリック」→「環境設定」で以下の設定に変更します。 ・「動画ファイルのハンドル数」以上の動画を読み込んで いる場合は数を上げる ・「画像データキャッシュ数」以上の動画を読み込んでいる 場合は数を上げる ・「カメラ制御(シャドー制御)」を使用している 場合は「シャドウマップサイズ」を上げてみる |
編集時の問題 | 編集中に負荷の大きくなるような操作を行っていることが原因のことがあります。 例えば、低スペックPCを使用している場合、「シーン」の中では「カメラ制御」や「グループ制御」を使用しているなどです。 |
パソコンのスペックが低い | PCのスペックが低いために応答なし人ることがあります。 このような時は、PCの買い替えをお勧めします。 |
「x264guiEx」が古い
インストールしたx264guiExが古いとインストールに失敗することがあります。そんな場合は、最新版をダウンロードして、インストールしなおしてください。ただし、最新版をインストールしているのに失敗する場合は、x264guiExの可能性もあるので、1つ前のバージョンのものをダウンロードしてインストールを試してみるとよいです。
エラーの対処法
ここでは、x264guiExでよくあるエラーについての対処方法を説明します。
muxに失敗した場合の対処法
エンコード画面で「muxに失敗しました」のメッセージが出てエンコードができないことがあります。原因は、x264guiExのインストールに失敗していることが原因です。また、HDDの空き容量が不足している際にも、このメッセージが出てエンコードができないことがあります。
よって、対策としては、HDDに十分な空き容量があることを確認し、空き容量に問題なければx264guiExを再インストールすることで解消できます。
「NeroAacEnc.exe」のエラーの対処法
エンコード画面で「NeroAacEnc.exe の場所が指定されていません」のメッセージが出てエンコードができないことがあります。これは、音声エンコーダーに指定しているNeroAacEncのパスが指定されていないことが原因です。また、AviUtlを複数起動している場合もこのメッセージが出てエンコードができません。
音声エンコーダーを変更することエラーを解消可能です。下記画像の赤楕円の部分、音声タブのエンコーダーで別のエンコーダーに変更します。ただし、NeroAacEncを使用したい場合は、別途NeroAacEnc.exeをダウンローそしてそのパスを通すことで、エンコードできない状態を解消することができます。
「x264」のエラーの対処法
エンコード画面で「x264に不正なパラメータ(オプション)が渡された可能性があります」のメッセージが出てエンコードができないことがあります。これは、プロファイルの設定に明らかな誤りがある場合に出てくるエラーメッセージです。また、AviUtlを複数起動して同時にエンコードしている場合にも出てくるエラーメッセージです。
対応策は、デフォルトのプロファイル設定のままでエンコードを行うことです。デフォルト設定なら間違いないです。また、AviUtlを複数起動することはやめましょう。
「x264.exeの場所」の対処法
エンコード画面で「xx264.exe の場所が指定されていません」のメッセージが出てエンコードができないことがあります。これは、xx264.exeが存在していないかパスの指定ができていない場合に出るメッセージで、x264guiExのインストール自体ができていない可能性が高いです。
対応策は、x264guiExを再インストールすることで解消します。もしくは、264.exeが既にある場合はパスを正しく設定することで解消可能です。
「qaac.exeの場所」の対処法
エンコード画面で「出力音声ファイルがみつかりません。qaacでの音声のエンコードに失敗しました」のメッセージが出てエンコードができないことがあります。これは、x264guiExのインストールがうまくできていないことが原因です。そのため、qaac .exeのパスが正しく指定されていないか、qaac.exe自体がない状態になっています。
対策としては、x264guiExを再インストールするか、qaac.exeをダウンロードするなどし、パスを通すことで解消します。
エンコード処理後の問題の対処法
AviUtlを使用してmp4にエンコードが完了した動画が意図したものとなっていないことがあります。ここでは、動画の長さがおかしかったり、音声がおかしかったりというように、正しくエンコードできない場合の対処法についてお話しします。
動画の長さ
mp4にエンコードした動画がおかしい例としては、動画の一部だけがエンコードされている(例えば20秒~30秒目の10秒間だけがエンコードされている)とか、長さが1秒だけの動画になっているなどです。原因は、エンコードを行う際に選択範囲を誤っていることです。選択範囲は、AviUtlの画面の下の方で設定できます。
下の画像は、動画全体が選択されている状態です。赤の楕円で囲んだ部分で選択範囲を直すことができます。
また、設定→拡張編集の設定で拡張編集を開き、選択範囲が正しいかを確認できます。下記画像のように、一部分が青い状態だと部分的に選択されていて、全体をエンコードすることができない設定になっています。この画面でも、選択範囲の設定を変えることができます。
動画の音声
AviUtlでmp4エンコードを行った際に、出力した動画の音声が1秒程度しか再生されないことがあります。この場合、エンコード時に「音声の長さが動画の長さと大きく異なるようです。」で始まる比較的長いメッセージが出ています。原因は、wavの制限が4GBのため、これよりも容量が大きくなるくらい音声が長いためです。
対策としては、音声エンコーダーにNeroAacEncを使用していることが原因となっている可能性が高いので、エンコーダーをqaacに変更することで解消されます。
AviUtlでMP4出力できるプラグインを使ってみよう!
AviUtlはデフォルト状態ではAVIのみしかエンコードできませんが、プラグインであるx264guiExをインストールすることでmp4もエンコードできるようになります。使い勝手の良いAviUtlにプラグインを導入して、mp4を出力しましょう。