スタンプや大人気チャットアプリのLINEですが、使い方によっては危険性があることも指摘されています。LINEを使うことによって生じる危険性にはどのようなものがるのでしょうか。今回はLINEを使う際の注意点や対策方法を調べてみました。
今では多くの方が利用しているLINEですが、個人情報が漏れることはないのか、トークの内容を見られているのではないか、など様々な危険性を考えたことがある方も少なくないでしょう。ここではLINEの仕組みとセキュリティ対策について説明していきます。結論から言えばLINEは利用するだけであればリスクはそこまでありません。
しかし、どのようなアプリでも同様ですが万が一のリスクや事例を考えて安全性を確保していることは重要です。
LINEのセキュリティの安全性は国際的に認められています。2013年3月にサービス全般のセキュリティ性や処理の整合性、壊れにくさ、機密性、個人情報保護の面で信頼できるということを認められ、情報処理サービス関連の内部システムについて「SOC2」「SOC3」「SysTrust」という認証を取得しています。
米国公認会計士協会とカナダ勅許会計士協会が制定した5つの基準に基づいて、独立した外部の監査機関が検証を行い、付与されました。
LINEのトーク内容はLetterSealing機能で暗号化されています。LetterSealingは「送信から受信までずっと暗号化されたままでメッセージの送受信が可能」という機能です。さらに、この暗号を解くには、カギは送信者と受信者しか持っていない暗号化通信の方式が必要となります。
「メッセージの送受信を仲介するLINEサーバーでも、メッセージ内容を確認できない」という仕組みになっています。LetterSealing機能はお互いにオンの設定になっている必要がありますが、初期設定ですでにオンになっているので、無効化にしない限り安心してLINEの利用ができます。
以前LINEアカウントの乗っ取り被害や、詐欺事件等が事例に挙げられました。近年も不正ログインによるなりすましなども少なくありません。このような事態を受け近年LINE側では、安全性強化のため、アカウント引継ぎ許可や本人確認などの2段階認証が採用されています。
クローン端末やLINE監視などの言葉を聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。クローン端末とは、古いスマホなどの暗号化バックアップを元に新しい端末を復元したものをいいます。以前は複数端末から同一アカウントでLINEを利用できることも可能でした。
最近はメールアドレスとパスワードを入力後、安全性のために2段階認証と番号認証などが必要となります。そのために様々な事例があった、クローン端末による同時ログインが不可能になりました。
LINEには年齢に応じた利用制限があります。LINEは友達になりたい人にIDを伝えることで友達に追加することができ、相手側の電話番号を知らなくても登録が可能です。しかし、パソコンでランダムに探されたIDから迷惑メールや知らないユーザーから友達追加されたりする事例やリスクもありました。
そのため、青少年保護の面で「18歳未満」のユーザーはLINE IDを設定しても検索機能が使えないようになっています。ただし、18歳以上であってもID検索を利用するには、トラブル防止のためにキャリア連動による年齢確認が必要となっています。
LINEにはこれだけのセキュリティ機能が付いていても実際に安全性があるのか、それでも不安という方も少なくないでしょう。以下では、危険性が伴うLINEの利用のリスクと過去のトラブル事例に関して説明します。
電話帳が自動で同期されて人間関係のトラブルを起こすことがあります。一度でも同期すると電話帳に登録している相手に通知がいってしまうため、電話帳同期をしないためにも注意が必要です。LINEに登録する際に、「友だち自動追加」のチェックを外すことで電話帳同期を回避できます。
「友だち」に同僚の名前があったため、会社のグループに追加したら実は乗っ取られたアカウントによるなりすましだった、といういわゆるなりすまし詐欺の事例が実際にありました。なりすまし詐欺の怖いところは、自分が乗っ取られているわけではなくても、友だち追加したことで様々な情報が漏れてしまうということです。
個人のスマホでLINEを利用していた場合、退職した元従業員の端末に業務情報が残り続け、もし情報漏洩が発生した場合は企業側にはログが残っていないため流出元の特定作業は困難になります。企業としてログ管理できない個人アカウントでは、万一トラブルが発生した場合でも情報の追跡ができません。
そのため、トラブルの責任や事例の所在をつかめないままとなります。
クローンiPhoneでのアクセスによるトーク流出は、某不倫騒動においても話題になりました。このクローンiPhoneはiTunesによるバックアップを利用し、全く同じ機能をするiPhoneを作り上げてたことが原因となっています。このクローンiPhoneでLINEにアクセスすると、もう一つのiPhoneでのトークをそのまま監視できることになります。
しかし、LINE側ではすぐに対応し、アップグレードによりiPhone複数台による同時アクセスを不可能にしました。
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