イコライザーの使い方を解説します!音楽の音質を調整する方法と周波数の関係について解説します。またおすすめのイコライザー設定も紹介します。低音域・中音域・高音域にはそれぞれ特徴があります。3つの音域の特長を理解してイコライザーの使い方をマスターしましょう。
今回は、イコライザーの使い方を解説します。イコライザーの基本的な操作方法を理解して、音楽を調整するコツをつかみましょう。
イコライザーとは音楽を周波数で切り分けて、周波数ごとに音質の濃淡をつけることで自分の意図したテイストを音楽に付加する機能です。具体的には周波数ごとに音質を調整できるスライダー(チャンネル)が割り当てられているのでスライダーを上下することで音質のバランスをとり、トータルでその音楽がもつ雰囲気を演出します。
イコライザーは「EQ」という略称でも呼ばれ、特定の周波数帯を強調・低減することで、様々な効果を生み出します。音楽を鑑賞するときに再生バランスを調整する機能として利用されるほか、録音時の音質特性の演出にも利用され、音楽全体のバランス調整だけでなくエフェクター(音楽効果)として応用されることもあります。
イコライザーは、音楽が再生される空間の特性をサポートするときにも利用されます。例えば、音が響き渡るホールのような場所で音楽を再生する場合は、低音域が強調される傾向があるので、事前にイコライザーで低音域を抑えて設定することで、バランスの取れた音楽再生が可能になります。
こうしたイコライザーを使って音楽をバランス調整することを「イコライジング」と呼ぶことがあります。
iPhoneやウォークマンなどの音楽プレイヤーにもイコライザー機能が装備されていますが、大抵は自分で周波数(音域)を調整するのではなく、プリセットとして、周波数バランスが調整されたジャンル別のイコライザー設定があらかじめ用意されており、自分の好みに合わせてメニューから選ぶという使い方になっています。
音楽再生アプリ(PC用のiTunesなど)では自分で周波数バランスを調整できるイコライザー機能が装備されている場合が多いので、自分でイコライジングを体験したい人は音楽再生アプリを利用しましょう。
イコライザーで取り扱う、各周波数の特徴について説明します。
イコライザーで切り分けている周波数のトータルレンジは、iTunesのイコライザーを例にとると「32Hz~16KHz」ですが、このトータルレンジは大きく分けて、低音域・中音域・高音域の3つに分類されます。以下、iTunesのイコライザーを例にして説明します。
低音域の周波数レンジは「32Hz~250Hz」です。低音域が担当する音質は「ドラム音の深み・質感」「ベース音の深み・質感」「ピアノ音の力強さ温かみ」「アコースティック楽器の臨場感」「ギターの低音の響き」「太い声のボーカル」などが挙げられます。
低音域は多くのリズム体を管轄する音域で、音楽自体の存在感や質感をバランス調整できます。ドラム音・ベース音の基本は低音域で調整されます。
中音域の周波数レンジは「250Hz~2kHz」です。中音域が担当する音質は「ドラム音のビート感」「ベース音のメロディライン」「ピアノ音の臨場感」「アコースティック楽器のビート感」「ギターのカッティング音」「響き渡るボーカル」などが挙げられます。
中音域はその音楽を特徴づける多くの要素を管轄する音域です。ボーカルをはじめ、各楽器のメロディラインやビート音は中音域でバランス調整します。中音域は人が聴きとれる音域の中のメイン領域なので、3つの音域の中で最も演出に力を入れるべき音域です。
高音域の周波数レンジは「2kHz~16kHz」です。高音域が担当する音質は「ドラム音の高音部(ハイハット・スネア)」「ベース音の音の張り」「ピアノ音の広がり・浸透感」「アコースティック楽器の広がり・浸透感」「ギターの高音部(ハーモニクスなど)」「突き抜けるボーカル」などが挙げられます。
高音域はハイテンションなイメージをアピールできる音域です。音の広がり・解放感・突き抜ける感覚・キラキラした音質を演出できます。音楽的にメッセージ性を持たせたい、音楽的に覚醒させたいというときは高音域の演出が有用です。
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