iPhoneと電源を充電ケーブルで接続している時に、何故か充電されないことがあります。iPhoneを充電できない場合、単純な接続ミスならすぐに直せますが、故障だったら修理が必要なので厄介です。iPhoneを充電できない原因とその対処法などをまとめました。
電源と接続しているのにiPhoneが充電されないケースには、「iPhone本体に電気が流れていないから充電できない場合」と「iPhone本体に電気が流れているのに充電されない場合」があります。
前者のケースはiPhone上に充電マークが表示されないのが特徴で、単なる接続ミスが原因であることが大半です。
まずは、充電ケーブルがコンセントや端子にしっかり差し込まれているか確認しましょう。iPhoneの充電端子に接続するLightningケーブルは非常に接触不良を起こしやすく、何度か差し直したら充電できるようになったという事例が少なくありません。
その際、Lightningケーブルの向きを裏表逆にして差し直してみるのも効果的です。端子部分の接触不良が直り、正常に通電するようになる可能性が高いです。
一方、iPhoneの画面上に充電マークが表示されているにもかかわらず充電されないケースは少々厄介です。
充電マークが出るということは、少なくともiPhone本体に電気は流れているということ。一般的に、バッテリー残量が0%になっても、充電を開始して充電マークが表示されてから5~10分前後でiPhoneが再起動を始めるはずです。
充電マークが出てから30分以上経っても充電が進まない場合は、明らかに何らかの異常があります。
充電マークが出ているのに充電されない原因として、主に以下の4つのパターンが考えられます。
最初に疑われる原因は、充電ケーブルの不具合です。本体同様、充電ケーブルも日々頻繁に使用されている部品の一つであり、長期間使用していると劣化が進んでいきます。
特に、Lightningケーブルを大きく曲げた状態でiPhoneを充電する習慣がある方は要注意です。充電ケーブルのコネクタ部分は非常に繊細にできており、過度な負担をかけ続けているとカバーの内部で断線を引き起こす恐れがあります。断線している充電ケーブルを使っていると充電できないだけでなく発火の原因にもなるので、すぐに使用を中止してください。
また、自分の使っている充電ケーブルがAppleの純正ケーブルまたはMFi認証済みの公式商品かどうか確認することも大切です。100円ショップで売られているような安物の粗悪品は不具合の原因になりやすく注意が必要です。
コンセントに差し込む電源アダプタが故障している場合も、iPhoneが正常に充電されない原因になります。
通常、電源アダプタは非常に厳格な国際規格による検査を経て出荷されているため、多少の使用で不具合を起こすことは考えられません。しかし、初期不良品が紛れ込んでしまう可能性は0ではなく、安物の粗悪品を使うことでも充電が阻害される原因になり得ます。
電源アダプタからLightningケーブルを外し、PC等のUSBポートに接続して充電できた場合は、電源アダプタの不具合だと確認することが出来ます。
充電ケーブルを差し込む給電側の機器に不具合がある可能性も捨てきれません。特に、家庭用100V電源コンセントではなくパソコン等のUSB端子を利用して充電している場合、PC本体は正常でもUSBポートだけが故障しているというケースも考えられます。
そもそもコンセントに比べると、USB端子からの出力電流・電圧は非常に弱いため、iPhoneの充電に向いていません。いつまで待ってもほとんど充電されないことは往々にして起こりうる現象です。
iPhoneを長時間連続で使用しすぎると、不要なファイルが溜まって一時的にシステムがバグってしまうことがあります。iPhoneのバッテリー残量はiOSによって管理されています。そのiOSがiPhone本体にかかる電圧の変化を認識できないため、充電ケーブルと電源を接続しても充電されないのです。
充電にはiPhone内のプログラムの動作も必要であり、傍目には異常が分かりにくいのが厄介なところです。ハードウェアではなくソフトウェアの方に原因がある可能性も考慮すべきです。
iPhoneの充電端子はiPhone本体の底部に付いています。この差込口にはカバーが付いておらず常に外気と触れている状態なので、非常にほこりが溜まりやすい箇所でもあります。
充電端子部分に汚れが付いていると、Lightningケーブルとの接触不良の原因になります。また、湿度の高い環境でiPhoneを使用していると、空気中の水分が付着して充電コネクタがショートしてしまうこともあります。
充電ケーブル、電源アダプタ、接続機器等に異常がなかった場合、iPhone本体の不具合を疑いましょう。
充電コネクタが正常でも、iPhone本体に内蔵されているバッテリーに不具合があれば充電されない原因になります。
iPhoneのバッテリーに採用されているリチウムイオン蓄電池には、小型ながら高速・大容量の蓄電が可能というメリットがあり、スマホやノートパソコンなど多くの電化製品に導入されています。しかしバッテリーは消耗品であり、長期間に渡って何度も充放電を繰り返していると、必ず蓄電容量が低下してきます。
Appleの公式サイトには、「500回以上の充電でiPhoneのバッテリーは劣化し始める」という声明があります。1日に1回のペースで充電した時、およそ2年程度でバッテリーに不具合が出る計算になります。
劣化したバッテリーを使い続けていると、正常に充電されないだけでなく発火の原因にもなるので注意が必要です。
本体を落としてしまった、水没させてしまったなどの事由で、iPhone全体が故障しているケースもあります。iPhoneは精密機器であり、些細な外的衝撃でも簡単に破損してしまいます。そして壊れたiPhoneは、様々な動作不良を起こします。
また、傍目には正常に見えても、室内環境によってiPhone本体が一時的に不具合を見せるケースも珍しくありません。特に、室温が極端に低い時、本体に静電気が溜まっている時などには、電気が流れにくくなって充電されない恐れがあることに注意してください。
1 / 4
続きを読む