Audacityによるノイズ除去・音割れ除去の方法を解説します。また、Audacityのノイズプロファイルの使い方についてレビューします。ノイズプロファイル取得後はパラメーターの調整が必要です。ノイズプロファイル処理の仕上がりはプレビューで確認しましょう。
無料で利用できる音声編集アプリとして定評があるアプリとして「Audacity」というアプリがあります。「Audacity」は海外由来のアプリですが、現在ではインターフェイスがほぼ日本語訳されているので、日本人ユーザーが利用する上で特に支障はないでしょう。
対応OSは「Windows Vista移行・Mac OS X 10.7 以降・Linux(ソースコード)」にも対応しています。
「Audacity」は無料版でもプロレベルの音声編集機能を利用できると評価されています。また、「Audacity」の音声編集機能にはノイズ除去機能があり、各種ノイズに対応しています。
今回は、そんな音声編集アプリとして好評な「Audacity」のノイズ除去機能についてレビューします。まず、「Audacity」のノイズ除去機能で編集できるノイズの種類について、以下にまとめました。
ノイズの種類として、まず、「サー」と聞こえる雑音があります。いわゆる「ホワイトノイズ」と呼ばれるこの種の雑音は録音時にマイク入力のボリュームが必要以上に大きく設定されていたために、必要以上にマイク感度が上がり、結果的に不要な音(ノイズ)を拾ってしまったときに聞こえる雑音です。
また、録音レベルが低かったときに、録音後に編集機能を使って音量を上げたときにも発生することがあります。
「ホワイトノイズ」は周波数の波形でいうと、全ての揺れ幅(強度)が同じになるノイズのことで、この「ホワイトノイズ」に対して「ピンクノイズ」とは「ザー」と聞こえる雑音で、周波数の波形でいうと、揺れ幅(強度)が反比例の形になる音をいいます。
また、ノイズの種類として、「ブーン」と聞こえる雑音があります。この種の雑音は機械音をマイクが拾っている場合が多く、PCや家電品の近くで録音したときに発生しやすい音といえます。また、マイクの性能が悪い・不具合が発生しているときにもこうした雑音は拾いやすいといえます。
機械やマイク由来のノイズではない雑音もあります。自然発生的に鳴っている雑音をマイクが拾う場合があるので、(野外録音は特に)機械的なスペックの準備が万端でも、ノイズを拾う可能性はあります。
「パチッ」「ピチッ」というクラック音・クリックノイズが録音に混じることがあります。この種のノイズは基本的に自然界の音ではなく、電気的な由来で発生していると判断されます。電気的な操作が原因である場合がほとんどですが、原因・音の発声元が特定できない場合もある雑音です。
音割れとは、特定の周波数帯に音量の負担がかかり過ぎて、結果的にスピーカーなどの音声出力側が対応しきれなくなるために発生する音の不具合です。音割れの対処法として、音割れを起こしている周波数帯の音量を下げる方法があります。
ただ、音割れと一言で言っても、対処が難しい音割れも多く、簡単に解決策を見極められない音割れがあります。そうした音割れに対しては、解決策と思われる方法を1つずつ試しながら、音割れの改善を模索するという作業が必要になります。
次に、ノイズ除去機能を持つ、「Audacity」のダウンロードは方法を解説します。
「Audacity」のダウンロードは公式サイトから行います。「Audacity」公式サイトにアクセスし、サイト上の「Download Audacity」をクリックします。
「Download Audacity」をクリックすると、Windows・Mac・Linuxのインストーラーダウンロードのリンクが表示されるので、任意のOSを選んでクリックすると、Audacityのインストーラーをダウンロードできます。
ダウンロードしたインストーラーをダブルクリックすると、「Audacity」のインストールが始まります。「Audacity」のインストールを進める上で、特に難しい過程はありません。初めに使用言語として「日本語」を選択し、その後は手順に従って進めればインストールできます。インストールが完了すると自動的に「Audacity」が立ち上がります。
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