DNSレコードとは?レコードの意味や種類と書き方を解説!

DNSレコードとは、人間の言語とパソコンの言語を結び付けてくれる重要なシステムの一部です。ここでは、DNSレコードの役割、複数あるDNSレコードの種類とそれぞれがもつ意味、そして書き方まで、DNSレコードにかかわるすべてを説明します。

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目次

  1. 1DNSレコードとは?
  2. ゾーンファイルの詳細なデータの単位
  3. DNSサーバー名やIPアドレスなど様々な情報を扱う
  4. 2DNSレコードの主な種類・意味と書き方
  5. 種類と意味
  6. 書き方
  7. 3DNSレコードを編集する方法
  8. DNSレコードを編集する注意点
  9. DNSレコード設定で編集する
  10. DNSレコード設定で追加する
  11. 4DNSレコードを編集には注意が必要!

DNSレコードとは?

DNSレコードとは、言葉通りに解釈すると「DNSを記録する」という意味になります。では、DNSとは何かというと、「IPアドレス」と「ドメイン名」を結びつけるシステムのことを指します。

どちらもネット上のどこに必要としている情報があるかを示すものですが、パソコン用に処理されたものがIPアドレス、人間に分かりやすく表示されているのがドメイン名と区別されています。

ネットが普及し、IPアドレスもドメイン名も膨大な量となっており、DNSの管理も煩雑になっています。DNSの管理を適切に早く行うために活用されているものがDNSレコードです。

ゾーンファイルの詳細なデータの単位

ゾーンファイル

ゾーンファイルとは、DNSサーバーがDNSを管理する際に使用しているファイルを指します。膨大な量となるDNSを管理するためには、DNSを管理する専用のサーバーが必要となります。それがDNSサーバーです。しかし、1台のDNSサーバーだけでは到底すべてのDNSを管理できないため、複数のDNSサーバーが分担してDNSを管理しています。

そのため、必要なDNSがどこにあるかを共有しておかなくてはなりません。そこで、活用されるのがゾーンファイルです。必要としているDNSがサーバー内のどこにあるか、どこのDNSサーバーが管理しているかといった情報が入っているファイルがゾーンファイルで、その中に入っているデータ1つ1つがDNSレコードと呼ばれます。

DNSサーバー名やIPアドレスなど様々な情報を扱う

DNSレコードには、実に様々な情報が記されています。ドメイン名に対応するIPアドレスの情報以外に、ドメイン名を管理するゾーンファイルについての情報、そのドメイン名を管理しているDNSサーバーについての情報、ドメイン名の別名など、DNSを管理するためのあらゆる情報が記録されています。

DNSレコードの主な種類・意味と書き方

DNSレコードで取り扱われる情報は多岐にわたります。書かれているDNSコードが何の情報を記しているものであるか、一目でわかるようにDNSレコードにはレコード種別というものが割り振られています。ここでは、DNSレコードでよく扱われる種別について説明します。

種類と意味

まず、DNSレコードの種類とその意味について説明します。主なDNSレコードは7種類あります。

DNSレコードの種類 意味
SOA ゾーン(ドメイン)にかかわる情報を記載しており、様々な情報を保持しています。
・ドメインのDNSサーバー名やドメイン管理者のメールアドレス
・情報が更新されているか判断するためのシリアル番号
・更新間隔(refresh)
・転送再試行時間(retry)
・レコード有効時間(expire)
・キャッシュ有効時間(TTL)
A Addressの頭文字を取って名付けられたコードです。
・ホストのIPアドレス
AAAA ホストのIPv6アドレス
PTR IPアドレスに対するドメイン名
CNAME Canonical NAMEを略して名付けられたコードです。
・ドメイン名の別名
MX Mail Exchangeを略して名付けられたコードです。
・ドメインのメールサーバー名
TXT TEXTの略で名付けられたコードです。
・ホストへのテキスト情報

書き方

DNSレコードの書き方が分かれば、自分でDNSを設定することも可能となります。ここでは、主に使われる7種類のDNSレコードの書き方について説明します。書き方の中で表示されているexampleの部分には、実際に使っている文字列を入力します。

種類 書き方
SOA @ IN SOA dns.example.com. root.example.com.
(2001112701 10800 3600 604800 86400)

かっこの中に書かれている数字は以下の内容を示しています。
(シリアル番号/refresh/retry/expire/TTL)
A www.example. IN A 192.168.0.1
AAAA www.example. IN AAAA fd00::1
PTR 192.168.1.10 IN PTR www.example.com.
CNAME www.example1. IN CNAME backup1.example2.com.
MX (ドメイン名) IN MX 10 mail.example.com.
TXT www.example. IN TXT "Please Dont Touch Me"

DNSレコードを編集する方法

DNSレコードの種類と意味、書き方が理解出来たら、DNSレコードの編集が可能となります。DNSレコードの編集を自ら行うメリットとしては、独自ドメインを利用できるようになる、特定のメールアドレスのみ別のサーバーに設定できるようになる、などが挙げられます。

DNSレコードを編集する注意点

DNSレコードの編集ができればドメインの割り当てなど、様々なことができるようになります。しかし、DNSレコードの編集はパソコン上級者向けの操作であり、DNSレコードの編集においてミスがあった場合には、ドメインが正常に使用できなくなり、結果としてwebサイトへの接続やメール受信に影響が及ぶ可能性も出てきます。

興味本位で行わず、DNSレコードについてきちんと勉強してから編集を行うようにしましょう。

DNSレコード設定で編集する

DNSレコードの編集画面

DNSレコードの編集は、ドメインを作成したサーバーで行えます。編集方法はサーバーによって異なるため、必ず利用しているサーバーでのDNSレコードの編集方法を確認してから作業を行いましょう。ここでは、DNSレコード設定で編集できるサーバーを例にして編集方法を説明します。

まず、独自ドメインの設定画面にログインしたら、編集したいドメインの横にある「編集」ボタンをクリックします。

DNSレコードの編集画面

ドメインの編集画面に移動したら、「DNSレコードの編集」ボタンをクリックします。

DNSレコードの編集画面

編集できるDNSレコードの種類はサーバーによって異なりますが、この機能を使用すればDNSレコードの編集は比較的簡単に行えます。変更したい箇所の入力が済んだら、「設定を保存する」ボタンをクリックします。これで、DNSレコードの設定が反映されます。

DNSレコード設定で削除する

DNSレコードの削除画面

作成したDNSレコードにミスがあり、ドメインがうまく機能しなくなった場合は早急にDNSレコードを削除する必要があります。その際も、利用しているサーバーにログインして、DNSレコードの削除を行います。

サーバーによって異なりますが、DNSレコード設定の中に表示されている削除ボタンをクリックしたら、そのまま削除できるケースが多いです。

DNSレコード設定で追加する

DNSレコードの追加画面

DNSレコードを追加する方法ですが、DNSレコード設定の編集画面で行えるケースが多いです。DNSレコードを追加する場合は、レコードの種類や書き方をしっかり把握していなければいけないため、作業前に必ず確認しておきましょう。

また、取り扱えるDNSレコードの種類は使用サーバーによって異なるため、自分が使用したいDNSレコードの編集が可能かどうか、DNSレコードの編集を前提としてサーバー契約する場合は確認しておくことをおすすめします。

DNSレコードを編集には注意が必要!

DNSとは何か、DNSレコードとは何か、という基礎的な部分から説明してきましたが、DNSレコードはネットやメールを使う上で非常に重要なシステムデータであることがお分かりいただけたと思います。DNSレコードの編集ができれば、ドメインとIPアドレスの結びつきを自由に設定できるため、ネットやメールの使い方の幅が広がります。

一方で、DNSレコードに不備があるとネットやメールが全く使えない状況にも陥る可能性も出てきます。日常生活でネットやメールを使用する分にはDNSレコードの編集は特段必要ではないため、パソコンシステムについて、あまり詳しくない、自信がないときはDNSレコードを編集しない方がよいでしょう。

自分のレベルに合わせてDNSレコードを編集しましょう。

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この記事のライター
柚月