AudacityでMP3を書き出して保存する方法!ダウンロード/設定手順を解説!

Audacityは、音声や音楽データを加工・編集するためのソフトで、MP3を書き出すこともできます。ここでは、AudacityでMP3を書き出して保存する方法について、Audacityをダウンロードし、設定を行うなどの手順も交えてご紹介します。

AudacityでMP3を書き出して保存する方法!ダウンロード/設定手順を解説!のイメージ

目次

  1. 1MP3で書き出せるAudacityとは
  2. 読み込みした音声ファイルを変換できる
  3. 無料で使える
  4. 2MP3を書き出すAudacityの準備
  5. Audacityの準備
  6. MP3保存する手順
  7. 3バージョン2.3.2以前のAudacityでMP3を書き出す準備
  8. バージョン2.3.2以前は初期状態ではMP3変換ができない
  9. lame_enc.dllのダウンロード手順
  10. 4MP3変換できるAudacityでAAC/WAVを書き出す方法
  11. AACファイルの書き出し手順
  12. WAVファイルを書き出す場合
  13. 5Audacityで直接MP3を書き出そう!

MP3で書き出せるAudacityとは

Audacityは、音声や音楽を録音したり、加工・編集するソフトウェアで、音声データにエフェクト(効果)をかけたり、音声データの一部を切り取ったりするなど、音声データの編集機能が豊富にあり、便利な使い方ができるのが特徴です。また、Audacityは、音声データをMP3で書き出せるのが特徴でもあります。

音声データ

読み込みした音声ファイルを変換できる

Audacityは、音声データの読み込み・加工・編集や、音声ファイルの変換が可能です。また書き出しについては、Audacityは初期状態で、MP3形式、WAV形式、AIFF形式、FLAC形式、OGG形式で出力・保存が可能です。逆に言えば、それぞれのファイルの種類で読み込み、別のファイル形式に変換して保存できるということです。

無料で使える

Audacityは豊富な機能が特徴のソフトウェアですが、無料で使えるのも大きな特徴です。無料のソフトウェアには機能が限定的な使い方しかできないものもありますが、有料で販売されている音声編集ソフトに匹敵するような機能を備えていながら、無料であるということは非常に有用な使い方ができるといえるでしょう。

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MP3を書き出すAudacityの準備

それでは、AudacityでMP3を書き出すための準備を行います。Audacityは無料で公開されており、自分でダウンロードし、PCにインストールする必要があります。また、MP3で書き出すための準備も必要です。それらの方法について、順を追ってご説明します。

ダウンロード

Audacityの準備

まず、Audacityが使えるように準備します。AudacityはPCに元から入っているわけではないので、インターネットで公開されているインストールプログラムをダウンロードし、PCにインストールします。

ダウンロード方法

Audacityは、インターネットで公開されているインストールプログラムを入手します。
WindowsPCの場合は、Windows用のソフトウェアを公開している「窓の杜」などもありますが、最新版が入手できない場合もあるため、ここでは、公式ホームページをご紹介します。

Audacity 公式ホームページ
Audacity公式ホームページ

公式ホームページから、お使いのPCのOSに合ったインストールプログラムをダウンロードします。プログラムは、Windows用、Mac OS用、Linux用が用意されています。トップページにある「Download Audacity」をクリックして、PCのOSに合ったプログラムをダウンロードしましょう。(2019年8月現在では、別のホストサーバー経由でダウンロードするよう指定されています。)

ダウンロードボタン
OSごとのダウンロード

インストール方法

インストールプログラムがダウンロードできたら、次はインストールに移ります。
ダウンロードしたインストールプログラムをクリック(またはダブルクリック)で起動し、インストール作業を進めます。WindowsOSの場合は、「audacity-win-××.exe」("×"はバージョン)というファイルがインストールプログラムです。

Win用AWudacityインストールプログラム

上記インストールプログラムを起動し、指示に従ってインストール作業を進めます。WindowsOS版の場合は、インストールプログラムを起動後、重要な事項を確認し、インストール先を指定して、インストール作業を進めます。インストール完了画面が出た時点で、インストール完了です。

インストール画面
インストール画面2

インストールが完了したら、スタート→プログラム一覧からAudacityのアイコンをクリックして、起動するのを確認しておきましょう。

Audacityアイコン

Audacityアイコンをクリックまたはダブルクリックして起動すると、編集初期画面があらわれます。音声データの読み込みや、録音するといった使い方が可能な状態です。

Audacity画面

MP3保存する手順

2019年8月15日現在の最新のAudacity(バージョン2.3.2)は初期状態からMP3への変換・書き出しして保存が可能であり、非常に簡単な使い方が可能です。
では具体的にAudacityでMP3変換・書き出しして保存する方法についてご説明します。
(ここではMacOS版のAudacityでご説明しています)

変換したい音声データをあらかじめ読み込み、メニューの「ファイル」から「書き出し ▶︎」→「MP3として書き出し」を選択します。

ファイルメニュー

MP3形式のファイルへ変換・書き出しして保存するための設定画面が出てきますので、必要な設定を行ってOKボタンをクリックします。
最低限必要な設定項目としては、ファイルの名前、保存場所の2つです。
音質やファイルの容量を調整したい場合は、「フォーマットオプション」で設定します。

ビットレートモードとは、1秒間にどれだけのデータ量が含まれるかをあらわします。「可変」は音の情報量に応じて常に変動させる方法、「平均」はあらかじめ全体の平均的なデータ量を推測した「平均値」で変換させる方法、「固定」は、あらかじめ固定した値で変換させる方法です。よく理解できない場合は、「プリセット」で、「220bps〜260bps」を選択しておけばいいでしょう。

書き出し画面

最後に、曲の情報=タグを設定する画面が出てきますので、あらかじめ曲の情報を知っている場合は、ここで設定します。タグの編集のほか、ジャンルを設定したり、あらかじめ保存しておいたタグの雛形の読み込みも可能です。

タグ編集画面

これらの設定を行って、OKをクリックすれば、変換・書き出しして保存が始まります。

バージョン2.3.2以前のAudacityでMP3を書き出す準備

ここまでは2019年8月15日現在の最新バージョンであるAudacity 2.3,2 でMP3への変換・書き出しを行う方法についてご説明しましたが、バージョン2.3.2以前のバージョンについては、初期状態でMP3を書き出すことができないという注意点があります。ここでは、Audacity 2.3.2 以前のバージョンの場合の、MP3を書き出す方法についてご説明します。

MP3ーMUSIC

バージョン2.3.2以前は初期状態ではMP3変換ができない

バージョン2.3.2以前のAudacityは、インストール後の初期状態ではMP3への変換ができないため、MP3への変換を可能にするには、いわゆるエンコーダというものが必要となります。

AudacityでMP3への変換・保存をするには、エンコーダの一つである、lame MP3 エンコーダを用います。ファイル名は、「lame_enc.dll」です。このファイルをAudacityに登録することで、MP3への変換・保存が可能となります。

音波

lame_enc.dllのダウンロード手順

lame _enc.dllをダウンロードする手順についてご説明します(ここではWindows版でご説明します)。lame MP3 エンコーダであるlame _enc.dllは、Audacityの環境設定画面からダウンロードできます。
まず、メニュー「編集」→「環境設定」をクリックします。

環境設定へ

表示される環境設定画面の左側の、「ライブラリ」をクリックします。画面右側には「MP3書き出しライブラリ」という項目があり、そこに「lame MP3 ライブラリ」という小項目がありますので、その右側の「ダウンロード」をクリックします。

ライブラリ

ブラウザが起動し、AudacityのFAQが表示されます。ここに、各OSに応じたエンコーダのインストール用のページへのリンクがあります。

FAQ画面

Windowsの場合は、画面中央あたりにリンクが表示されています。

LAMEインストール画面へのリンク

リンク先は下記画面が表示されます。手順が書かれている「1.Go to the external lame Download page」のリンクをクリックすると、ダウンロード画面へ遷移します。

Installing Lame Windows

最後のダウンロード画面です。画面中央あたりの「RECOMMENDED Installer Package for Windows:」の右側にある、「lame vXX for Windows」をクリックして、インストールファイルをダウンロードしましょう。

ダウンロード画面
インストールファイル

ダウンロードされたlame MP3 エンコーダをダブルクリックして、インストール画面の指示に従ってインストール作業を終えます。もう一度Audacityに戻り、環境設定ーライブラリの項目で、MP3 ライブラリの「場所を指定...」ボタンをクリックして、エンコーダをインストールした場所を指定することで、MP3エンコーダを読み込みます。これでAudacityへのMP3 エンコーダの登録が完了となります。

登録された

MP3変換できるAudacityでAAC/WAVを書き出す方法

AudacityはMP3形式で変換・書き出しが可能ですが、他の形式で変換・書き出しを行うといった使い方も可能です。ここでは、AudacityでAAC形式やWAV形式でファイルを変換・書き出しする方法についてご説明します。

音変換

AACファイルの書き出し手順

Audacityでは、初期状態でAACファイルで書き出しを行うことはできないため、AudacityでAACファイル形式で変換・書き出しを行うには、はじめにffmpegライブラリを登録する必要があります。

ffmpegのインストール

Audacityの環境設定画面の「ライブラリ」項目で、ffmpeg ライブラリの小項目がありますので、「ffmpeg ライブラリ:ダウンロード」のボタンをクリックします。

環境設定画面

FAQ画面で、中段あたりに各OSに対応したインストールの説明画面へのリンクがありますので、お使いのOSに応じたリンクをクリックします。

FAQ画面

インストール説明画面に移ります。中段あたりの「Recommended Installer」から、「download page」をクリックします。

インストール手順

インストールファイルのダウンロード画面に移ります。圧縮ファイルか実行形式exeファイルかを選択できます。ここでは、実行形式exeファイルをダウンロードします。

インストールファイル

インストールファイルをダウンロードしたら、ダブルクリックして実行し、インストールを完了させましょう。インストールの途中で、インストール先フォルダについて設定する画面が出てきますので、インストール先フォルダをメモしておきます。

ffmpegのセットアップ

ffmpegのインストールが終わったら、Audacityへの登録が必要です。

Audacityの「編集」メニューから「環境設定」を選択、環境設定画面の「ライブラリ」項目の画面右側にある「ffmpegライブラリ:場所を指定」という項目ボタンをクリックして、あらかじめffmpegライブラリをインストールするときにメモしておいたインストール先フォルダを指定します。これで、ffmpegライブラリが登録されました。

場所を指定

ffmpegライブラリが登録されましたら、AAC形式でのファイル変換・書き出しが可能となります。

書き出しの手順は、「ファイル」メニューから「書き出し」→「音声の書き出し」を選択し、出てくる画面で「ファイルの種類」では「M4A(AAC)ファイル」を選択すればOKです。

M4Aファイルを選択

WAVファイルを書き出す場合

AudacityでWAV形式のファイルへ変換・書き出しは簡単です。
変換したい音声データを読み込み、「ファイル」メニューから「書き出し」→「WAVとして書き出し」を選択すれば、変換が可能です。

ただし、WAVファイルは音声データを圧縮しないため、ファイルサイズが大きくなりやすいというデメリットがあり、例えばSDカードなどに容量が足りず保存できないことがあったりしますので、うまく調整して、ファイルサイズが大きくなりすぎないよう設定しましょう。

調整

設定方法

ファイル」メニューから「書き出し」→「WAVとして書き出し」を選択後に出る画面にて、「ファイルの種類」からWAVファイルの種類を選択します。

「16bit PCM 符号あり」「24bit PCM 符号あり」「32bit 浮動小数点 PCM」の3つが選択できます。Bit数が大きくなればなるほどファイルサイズも大きくなるため、必要に応じて音質設定を行いましょう。

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この記事のライター
福岡 雅也
何でもハマるのでセーブがたいへん汗