同じパスワードやIDを使い回すのはセキュリティ上危険ですが、サイトごとに覚えて管理するのは大変です。そこで役立つのが複数のパスワード・IDを管理するパスワードマネージャーと呼ばれるソフトです。有料・無料を合わせて比較しながら、おすすめの管理ソフトを紹介します。
オンラインサービスを利用するときには、IDとパスワードの登録が必要なことが多いものです。同じIDとパスワードの使いまわしは危険だとは言われていますが、サイトごとにIDとパスワードを覚えて管理するのは困難です。
そこでおすすめなのが、いくつものパスワードをクラウドに保管して安全に管理してくれるパスワードマネージャーと言われるソフトです。お使いのWindows・Macに管理ソフトをインストールすれば、複数のIDとパスワードを管理してくれるので、覚えておく必要がありません。
パスワードマネージャーでIDやパスワードを管理するメリットは、複雑で長いパスワードもクラウド管理しておけば覚える必要がないので各サイトで異なる複雑なパスワードを設定できるということです。各サイトごとに複雑なパスワードを設定できれば、セキュリティレベルは格段に上がります。
複雑なパスワードは自分で管理するのは大変です。そのためつい簡単なパスワードを設定してしまったり、いつも決まったパスワードにしてしまう、という人も多いのではないでしょうか。覚えておかなければならないと思うと、簡単なパスワードにしてしまいがちになります。
パスワード管理ソフトを利用すれば各サイトのログイン時に毎回IDとパスワードを入力するという手間が省けることもメリットだと言えるでしょう。パスワードマネージャーならマスターパスワード1つや、指紋認証のみですべての情報を引き出せるのです。
短く単純なパスワードは破られてしまうリスクがあります。忘れないように紙にメモしたりパソコンのメモ帳に記録して管理するのは危険です。また、よくある「秘密の質問」の答えを誰かが知っている可能性のある個人情報にするのは破られてしまう可能性があります。
秘密の質問の答えさえも、パスワード管理ソフトの自動生成機能でランダムな文字列にすることをおすすめします。ソフトがクラウド保存して安全に管理してくれるので、答えを覚えておく必要も、破られる心配もなくなります。
パスワードマネージャーでIDやパスワードを管理することをおすすめする理由をあげてきましたが、次にパスワードを破られるとどういった被害があるのか、具体的な事例を見てみましょう。
パスワード管理の甘さによって起こる被害の代表が、アカウントの乗っ取りです。まさか自分が、と思わずに日ごろからしっかり対策しなければなりません。中でもLINEアカウントの乗っ取りは多くの被害が報告されています。
友人からLINEで「プリペイドカードを購入してきてほしい」と頼まれて、やむを得ない事情がありそうだったからつい購入して番号を伝えてしまった、という被害が続出しました。実際は友人ではなく、友人のアカウントが他人に乗っ取られてしまったために起きた事件です。
アカウント乗っ取りは、自分だけでなく繋がっている友人にも被害を及ぼす可能性があります。被害を防ぐためには、自分のアカウントは強固なパスワード管理が必須です。長く複雑なパスワードを設定すれば乗っ取り被害にあうリスクも最小限になります。
SNSのアカウントが乗っ取られると、自分が投稿したかのように、身に覚えのない記事が投稿されてしまうことがあります。通販サイトに誘導する投稿や、身に覚えのないイベント告知の広告のような投稿など、一度は見たことがあるかもしれません。
SNSは実際の友人関係で繋がっていることが多いものです。悪質な投稿を勝手にされてしまうと、実際の人間関係に悪影響を及ぼす可能性もあります。被害を避けるためには、パスワードは長く複雑なものにして、他人が簡単にログインできないようにするしかありません。
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