3大キャリアの料金の高さから逃れるために格安SIMを使う人が増えています。しかし格安SIMにはLINEの年齢確認(認証)ができないという欠点もあります。本記事では年齢確認ができないばかりにLINEでID検索ができず、困っている人のための対処法をお伝えします。
普通に毎月最低6,000円ほどかかるdocomo、au、SoftBankの3大キャリア(MNO)の通信料金と異なり、データ通信だけなら月500円ほどから、音声通話をつけても1,000数百円から利用できる、MVNOが提供する格安SIMは、じわじわと人気を広げています。
通信施設を持つ3大キャリアはMNOと呼ばれ、そこから通信施設を借りて通信サービスを提供する場合はMVNOと「Virtual(仮想)」が付きます。MNOの施設を利用しているため通信エリアは3大キャリアと同じですが、回線の一部を借りてユーザーに市販していることから、その分通信品質は劣る傾向があります。
その代わり各社で特徴あるプランを打ち出しているので、自分の使い方にあったプランを割安で使える場合が多く、しかも3大キャリアの2年縛りにくらべて縛りが緩いため、試してみて自分に合わないようならすぐに乗り換えられるという気楽さもあります。
しかしそんな便利な格安SIMも、ことLINEで利用するとなると大きな問題が発生します。
LINEではLINEアプリのインストール時に年齢確認(認証)を行うか尋ねられます。ところがMVNOの格安SIMを利用していると、この年齢確認機能を利用できません。
普段は大して困らないので、そのまま「いいか」と流してしまいますが、場合によっては困る場面も出てきます。
LINEの年齢確認(認証)は、電話会社に契約条件を確認して、利用者が18歳以上であることを認証してもらう機能です。ところがこの機能に対応している電話会社は、3大キャリアと2つのMVNOしかないのです。
そのため、それ以外の格安SIMのユーザーや、電話番号登録をせずにFacebookアカウントでLINEアプリを利用しているユーザーは、年齢確認機能を利用できないのです。
しかし、ほかのSNSやチャットアプリでは年齢や生年月日は自己申告制なのを思えば、どうしてLINEではこんな面倒な年齢確認を行っているのかと不思議に思う人もおいででしょう。LINEが、わざわざ電話会社に確認をとるという面倒な年齢確認機能を導入したことには、当然のことながら理由があります。
話はLINEがリリースされて、高校生を中心に人気が広まっていった時期に遡ります。
当時、掲示板などの出会い系のサイトで、電話番号を公開するよりも抵抗の薄いLINE IDが使われることが多く、そのためLINEが危険なものとして白眼視されつつありました。そこでLINEではこうした事態への対応策として、LINE IDを使った検索・追加に対し、年齢確認による制限を行い、18歳未満とのLINE IDでの友だち登録ができないようにしたのです。
ただ、この当時はまだMVNOの存在感がさほど大きくはなかったため、3大キャリアさえ協力すれば問題はこれ以上起きませんでした。しかし、その後MVNOが占める割合が増えつつあるため、格安SIMで年齢確認ができない問題は次第に大きなものになっているのです。
前節で記したように、年齢確認はあくまでもLINE IDを使った友だち検索・友だち追加に対する制限です。したがって年齢確認がとれないと、友だち追加の手段としてLINE ID検索が使えません。
これはあなたがLINE ID検索を使えないという意味だけではなく、他のユーザーがLINE ID検索をした際の検索候補にも挙がらないということも意味しています。
さらにID検索だけではなく、電話番号による検索もできませんし、検索候補にも挙がりません。つまり、LINE IDと電話番号という、二つの大きな友だち登録機能を利用できなくなるのです。
先に「この機能に対応している電話会社は、3大キャリアと2つのMVNOしかないのです。」と記したように、実はMVNOの格安SIMの中にも年齢確認(認証)に対応しているところがあります。それはLINEモバイルとワイモバイル(Y!mobile)です。
LINEモバイルはLINEのMVNOですから年齢確認に対応しているのは当然と言えるでしょう。LINEモバイルは、それだけでなくLINEアプリの通話・トーク利用時の通信コストがゼロになるLINEフリープランなども備えており、LINEを中心として使うための格安SIMとしては最適なものとなっています。
もうひとつのMVNOのワイモバイルは、格安SIMの中では通信品質・コストが共に高く、格安SIMというよりもMNOとMVNOの中間の、SoftBankのセカンドブランドという存在です。そのためSoftBankの年齢確認システムをそのまま使えるようになっています。
格安SIMを使って年齢確認の罠を回避するなら、これらのMVNOの利用をおすすめします。
あなたがLINEアプリを入れて利用しているスマートフォンが、かつて3大キャリアのものであったなら、現在は格安SIMで運用していたとしても、以前使っていた3大キャリアのSIMを使うことで年齢確認(認証)を回避できます。
ただしそのためには、解約前に各社のユーザーサポートページで解約後も利用できるように引き継ぎ作業をしておかねばなりません。もし引き継ぎ作業を行っていないならば、年齢確認の回避のためには、のちほどお話しするグレーゾーンの方法を採ることになります。
引き継ぎ作業はキャリアごとに異なります。
この状況で、あなたのスマートフォンに解約済みのSIMを挿します。その上でWi-Fi環境下で年齢確認を行います。
年齢確認の際には、挿されているSIMはあくまでもユーザーサポートページに飛ぶためのキャリアを判別するためにしか使われず、電話番号や開通しているか、などといった情報は無視されています。そのためすでに解約済みのSIMであっても、正しいユーザーサポートページに飛べるのなら問題は起きないのです。
あとはまるで3大キャリアを契約中であるかのごとく、年齢確認を終えれば大丈夫です。端末自体が年齢確認の認証をうけたことになるので、このあとSIMを差し替えても年齢確認は回避できたままです。したがってこれで格安SIMを利用していても年齢確認を回避することができました。
引き継ぎ作業を行っておらず、あなたのサポートページにアクセスできなくなった場合は、やむを得ません。素直に年齢確認の回避を諦めるか、グレーゾーンの手法に手を染めるかです。
おすすめはしませんが、グレーゾーンの手法は以下の通りです。
友だちのSIMを借りてあなたのスマートフォンに挿し、そのまま年齢確認を行います。キャリアのユーザーサポートページへのアクセスには友だちのIDとパスワードを借ります。そうすれば、年齢確認は問題なく終了します。あとは友だちのSIMを返却して、元の格安SIMを挿入し直します。これで格安SIMによる年齢確認は回避できました。
ただし、この手法は完全に他人の情報を流用するのですから、事実が発覚した際にLINEからなんらかのペナルティが下る可能性があります。年齢確認を回避しても、ペナルティを回避できないのではなんにもなりませんので、手を出さないほうがよろしいでしょう。
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